Step3-1.デッキのタイプ分け
2021年7月4日 MTG Tips的なもの一言で「デッキの作り方」と言っても、『MTG』のカードは枚数も多く、デッキは多種多様になる。
作るデッキをイメージしていくことが肝心である。
<デッキの種類とは?・大雑把に>
「ビートダウン」「コントロール」「コンボ」と大別される。
ビートダウン:クリーチャーを脅威として展開、ライフを削りきることを主眼とする。もっとも王道の戦略。
コントロール:打消しや除去などを多用し、相手の脅威を捌ききって勝つことを主眼とする。たいていは白青や青黒。「除去コントロール」として黒赤緑などが環境にいることもある
コンボ:特定のキーカードを駆使して勝ちに行くデッキ。特定の1枚を探しに行くタイプだったり、特定のパーツ(2種、あるいは3種以上)を揃えに行くデッキだったり、デッキ全体が特定の動きに特化しているなど、内訳としては様々。
<デッキの種類とは?・R&Dによる分類>
「公式の『MTG』の記事では、こんな感じでデッキ分類するよ」と(5年以上前だけど)記事に載ったことがある。
6つに分類され、実際に公式記事だと以下のように分けられていることが多い。
アグロ:最序盤から軽いクリーチャーを展開し、速やかに対戦相手のライフを削りきって勝利を狙う
中速:1ターン目~2ターン目はマナ・クリーチャーなどから展開したりハンデスや除去を撃ちつつ、3~6マナ域の「単純に強いカード」の順次展開を狙う
ランプ:序盤はマナ加速を連打し、そこから(マナコストが高い)少数の脅威での勝利を目指す
コンボ:特定のカードの組み合わせなど、変わった戦略で勝利を目指す。他のデッキではまず見ないカードが入っていたりする
コントロール:対戦相手の脅威を妨害し続け、最後には少数の脅威でゲームを終わらせる
撹乱的アグロ:軽い脅威を展開し、それに対する除去と対戦相手の脅威を、カウンターなどで妨害しながら戦う。
<主な相性>
・アグロは、遅いコントロールに強く、またクリーチャーの量と質で勝るため撹乱的アグロに強い。
・コントロールと撹乱的アグロは、少数の遅い脅威を妨害できることからコンボとランプに強い。
・コンボとランプは、速度も妨害手段も不足している中速に強い。
・中速は、クリーチャー戦において1体1体の性能差で分があるためアグロに強い。
ただし、「コントロールに強いコンボ」や「高速アグロを食い止めることに主眼をおいたコントロール」、「中速では追い付かないアグロ」などもある(作れる)ため、あくまで一般論として。
だいたい最初はお試しで作られたアグロが流行る→アグロを抑え込むミッドレンジが流行る→ミッドレンジを狩るコントロールが流行る→環境が遅くなったので高速アグロが再び隆盛する→(エンドレス)
と流行りのデッキや使われるカードが変化し続けることとなる。
今週最強のデッキは、来週最強のデッキとは限らないのである。
<デッキの話に出てくる用語>
・メタ
メタゲーム(Meta-game)の略、ゲームのプレイングといった戦術とは別の、ゲーム外の戦略要素。
おおよそ、デッキの流行り廃りを予想して自分のデッキを選択したり、デッキに採用するカードを入れ替えたりすること。
省略してふんわりとした雰囲気で使っている人が多いので、初めて聞くと何のことか分かりにくいかもしれない。
『MTG』というゲームは、色対策カードや、アーティファクト/エンチャント破壊のカードなどはサイドボードに採用することが多いが、
「環境のほとんどのデッキに装備品が入っているから、メインからアーティファクト破壊のカードを採用しよう」
「次の大会はランプデッキが多いだろうから、土地を破壊するカードをたくさん採用しておこう」
というのを考えて実行するのがメタ読み、メタ戦略である。
「今のメタなら、ファクト破壊はメインで良い」
「今日はランプデッキをメタったデッキ持ってきた」
みたいは言い回しで使う人が多い。
・Tier
流行りの意味。通常、その時勝率が良いデッキの使用率が増えるので、「その時、対策が必要なデッキ群」ともいえる。
先に挙げた言葉を使うなら「メタる」べき相手。
人によって評価がまったく違うことがあるので、いろいろな人(ショップのウェブサイトや個人Blogで情報発信しているプロ)の記事や公式記事などを読んだうえで、友人なんかと話してみると良いかと思われる。
「Tier1」のように後に数字が付き、数字が小さい程上位グループになる(Tier1=第一グループ)
Tier1=環境を定義づけている流行りのデッキ、そのデッキを使うかそのデッキに勝てるデッキを使うかの選択。
一強のこともあるし、4つくらい名前が挙がる時期もある。後者の場合「環境が読めない」「メタが混沌としている」などと言われる。
Tier2=一定数以上の参加者がいる大会に出れば誰かは使っている、能力は高いデッキ。環境の変化で上下に移動する。
Tier3=存在は認識されているが、流行りのデッキとの相性のせいだったり安定性だったり、サイドカード1枚で負けが決まったり(対策が容易だったり)で、最強のデッキ談義には名前が挙がらないデッキ。愛好家が使い続けていたりして、上位メタが変動するタイミングで微調整の末に結果を出したりするとTier上位に加わったりする。そうでなくとも、不安定さを乗り越えたり、「対策されなければ強い」というようなタイプのデッキがTier1、Tier2デッキへの対策カードをすり抜けられるタイミング時々結果を出したりもする
その他=だいたいローグデッキと呼ばれてひとくくり
・ローグデッキ
Rogue。『MTG』では「ならず者」と訳されているが、この場合は「はぐれ者」「一匹狼」という意味になろうか。流行りを無視したデッキ。あるいはデッキリストが普及していない自作デッキ。
・地雷デッキ
「対策されなければ強い」デッキ。誰も実用化しようとしなかったコンボ搭載デッキ。大きな大会に出るとなると、プレイヤーは流行りを考えて念入りにデッキを調整するものだが、「想定していなかった」ゆえにTier上位以外のデッキにあっさり負けたりするものである。主に負けた側が「地雷踏んだわー」(分からん殺しされたわー、●●の対策カード取ってなかったわー)と自虐して言うものだが、持ち込む側が「今日は地雷デッキ持ってきた」などと言う場合もある。
<昔使われていた分類や、同義語などのまとめ>
昔の記事だったり個人の記事だったりで使われていそうな単語をいろいろ
■ ビートダウン
・アグロ:ビートダウンの一種。アグレッシブの略。ほぼ同義で使われる。例)「今日の大会は、黒赤アグロデッキで出るわ」
・ウィニー:白ウィニー、黒ウィニーと呼ばれるデッキが過去に活躍。良質な軽量クリーチャーを並べて全体強化スペルで後押しするのが一般的。1-2マナのクリーチャーが重要視され、1ターン目にクリーチャーを出して、2ターン目に2体追加という動きもざら。今も割と使われている。
・ステロイド:赤緑ビートダウンの総称として使われる(使われていた)。マナ・クリーチャーが採用されていて4マナ5マナの脅威が多いデッキの場合、現在ではビートダウンではなく中速と見なされることが多そう。
・スライ:赤の軽量クリーチャーと火力で、毎ターンマナを使い切る動きを重視。20年前に定着した単語ではあるが、現在はあんまり使われない
■ 中速
・日本語公式記事で昔「中速」と訳されていたのでこう書いたが、実際のところ今はミッドレンジと呼ばれることの方が多い
・1-2ターン目の動きとしてはマナ加速パーツが採用されることが多いが、良質なマナ加速パーツがない場合、ハンデスやシステムクリーチャーから展開することも。4-5マナ域の良質クリーチャーが多種使えるのが魅力
・分類としては、マナ域がちょっと上に寄ったビートダウン
・ジャンク:カード同士の相性よりも、個で強いカードを詰め込んだデッキのこと。として使われている? 1体で強いクリーチャーと優秀な除去と手札破壊カードを詰め込むと、だいたいこう呼ばれる。そんな習慣がある。
・グッドスタッフ:別に中速とは限らないけれど、「単純に強いカードぶち込んだら強いデッキになるだろ」理論で組まれたデッキ。たいていは中速になる。ジャンクとほぼ同義(もしかしたら明確な差があるのかもしれないけれど、私は知らない)。シナジー無視、場合によってはディスシナジー上等でカードが選定される
■ ランプ
・マナ・ランプとも呼ばれる。他には、ビッグマナ(大量のマナ)、ターボランド(土地加速)なども同義
・「土地を戦場に出す呪文」を唱えたり、「マナを生むことができるクリーチャーやアーティファクト」を並べて、大量のマナを必要とする呪文で勝負をかけるデッキ
・三大分類で分けるなら、コンボになる
■ コンボ
・特定の、相性の良いカードを集めたデッキ
・ある特定のカードが揃うと介入がない限りゲームが終わる無限ループに突入したりする
・(ほぼ)即死コンボとして、「20点のライフを一瞬で削りきる」「無限パワー」「無限マナ」「無限体のトークン生成」などを発生させたりもする
・「即死コンボ」や「無限ループ」が無いと、「コンボデッキ」と呼ばない人もいるが、特定のカードを使うためにデッキ全体がデザインされているデッキ(墓地に落としたクリーチャーを戦場に戻すことだけを考えた《王神の贈り物》デッキ)、デッキ全体がある種の勝ち方に貢献するようなもので出来上がっている(ライフを無視する「ライブラリーアウト」デッキ、手札から唱えることより墓地にあって意味があるカードでデッキ全体が作られている「ドレッジ」)、シナジーが強いカードを揃えることで勝利を目指すデッキ(2種揃えばいつでも「1マナ払えば1/1の飛行トークン生成と1点ゲイン」が発生するソプターコンボなど)は一般にコンボデッキと呼ばれている
■ コントロール
・打ち消し呪文や全体除去を駆使して序盤の脅威を払い、フィニッシャーを守って勝つ「白青コントロール」がいつの時代にも存在する。白の全体除去が弱い時期は、「青黒」の方が流行っていることも。
・パーミッション:打ち消し呪文に特化させたデッキ。当然青い。(より極端になると「フルパーミッション」と呼ばれる)
・除去コントロール:打消しに頼らず、出てきた脅威を順次破壊してフィニッシャーにつなげるデッキ。特定色に限らないが「黒赤緑」などが多い。戦場に出た脅威の対処手段に優れる為、ビートダウンや中速に強いことが多いが、ランプやコンボに弱いことが多い。
■ 撹乱的アグロ
・日本でこう呼ばれることはまずない。ほとんどの場合「クロックパーミッション」と呼ばれる。略されると「クロパ」
・序盤に高打点のクリーチャー、あるいは回避能力があるクリーチャーを展開し、それを妨害カードで守りながら勝つ動きをする
・ビートダウンとコントロールの中間のデッキ
・おそらく、バウンス呪文をもっとも有効活用できるデッキ
■ その他の特徴的なデッキ
・バーン:プレイヤーにダメージを与えるカードを詰め込んだデッキ。ダメージを与えるカードを使うので、基本的には赤(か、赤を含んだ多色)。生物が少ないアグロデッキ、くらいのイメージ。クリーチャー数はフォーマットや時期によってばらつきが大きいが、良質な速攻持ち、打点が高く回避能力がある、継続的にプレイヤーにダメージを与える手段がある、などは採用される。全体除去でクリーチャーが全滅したり巨大クリーチャーを並べられてクリーチャーでの突破が難しくなったりしても、そこから粘って本体火力だけでライフを攻められるのが利点であり、使い捨てのダメージカードが多いため、何らかの手段で継続的にライフを得られるとそこから逆転するのがほぼ不可能なのが欠点。
・ライブラリーアウト:ライフを攻めるのではなく、切削などで相手のライブラリーを削りきることを目的としたデッキ。
・ハンデス:「ハンド・デストラクション」の略。手札破壊。手札を捨てさせるカードを大量投入し、相手に何もさせずに勝つデッキ。通常、手札が少ないことや手札を捨てることにペナルティを与えるカードが併用されるため、基本的にはコンボデッキに分類されるが、相手の動きを大幅に阻害するためパーツ次第ではコントロール寄りとも言える
・ランデス:「ランド・デストラクション」の略。土地破壊。土地を破壊するだけでなく、土地を手札(やライブラリ)に戻すカードでも成立する。上と同様にコンボデッキであるが、コントロールデッキと見なされることも。
対戦相手が何も行えないようにして勝つデッキのため、昔々には「ランデスデッキは友達を無くす」と言われたほど。
最近のカードは、土地破壊カードは大幅に弱体化している(仕掛ける側の必要なマナが増えている)ため、今はそんなことは言われないので、現実に特殊土地対策が必要となる場面も多く、土地を対象とできるカードの投入を恐れる必要は無い。
・ロック:これもコントロール=コンボ。その中でも、対戦相手が完全に手詰まりになる状況を作り出すデッキ。最近のカードで行うのは難しいためこちらに分類したが、不可能なわけではない。おおよそ、自分自身も減速させることが多く、勝ちが確定するまでに時間がかかる傾向がある。
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「コンボを内蔵したコントロール」や、「コントロール寄りのミッドレンジ」みたいな言い回しもしたりもして、それぞれの境界線は意外とあやふやなので、あんまりこだわって使わない方が良いとは思う。
<何を使えば良いの?>
最初は、自分の好きなデッキを使おう!
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/【目次に戻る】_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
https://northernwind.diarynote.jp/202107042148378353/
作るデッキをイメージしていくことが肝心である。
<デッキの種類とは?・大雑把に>
「ビートダウン」「コントロール」「コンボ」と大別される。
ビートダウン:クリーチャーを脅威として展開、ライフを削りきることを主眼とする。もっとも王道の戦略。
コントロール:打消しや除去などを多用し、相手の脅威を捌ききって勝つことを主眼とする。たいていは白青や青黒。「除去コントロール」として黒赤緑などが環境にいることもある
コンボ:特定のキーカードを駆使して勝ちに行くデッキ。特定の1枚を探しに行くタイプだったり、特定のパーツ(2種、あるいは3種以上)を揃えに行くデッキだったり、デッキ全体が特定の動きに特化しているなど、内訳としては様々。
<デッキの種類とは?・R&Dによる分類>
「公式の『MTG』の記事では、こんな感じでデッキ分類するよ」と(5年以上前だけど)記事に載ったことがある。
6つに分類され、実際に公式記事だと以下のように分けられていることが多い。
アグロ:最序盤から軽いクリーチャーを展開し、速やかに対戦相手のライフを削りきって勝利を狙う
中速:1ターン目~2ターン目はマナ・クリーチャーなどから展開したりハンデスや除去を撃ちつつ、3~6マナ域の「単純に強いカード」の順次展開を狙う
ランプ:序盤はマナ加速を連打し、そこから(マナコストが高い)少数の脅威での勝利を目指す
コンボ:特定のカードの組み合わせなど、変わった戦略で勝利を目指す。他のデッキではまず見ないカードが入っていたりする
コントロール:対戦相手の脅威を妨害し続け、最後には少数の脅威でゲームを終わらせる
撹乱的アグロ:軽い脅威を展開し、それに対する除去と対戦相手の脅威を、カウンターなどで妨害しながら戦う。
<主な相性>
・アグロは、遅いコントロールに強く、またクリーチャーの量と質で勝るため撹乱的アグロに強い。
・コントロールと撹乱的アグロは、少数の遅い脅威を妨害できることからコンボとランプに強い。
・コンボとランプは、速度も妨害手段も不足している中速に強い。
・中速は、クリーチャー戦において1体1体の性能差で分があるためアグロに強い。
ただし、「コントロールに強いコンボ」や「高速アグロを食い止めることに主眼をおいたコントロール」、「中速では追い付かないアグロ」などもある(作れる)ため、あくまで一般論として。
だいたい最初はお試しで作られたアグロが流行る→アグロを抑え込むミッドレンジが流行る→ミッドレンジを狩るコントロールが流行る→環境が遅くなったので高速アグロが再び隆盛する→(エンドレス)
と流行りのデッキや使われるカードが変化し続けることとなる。
今週最強のデッキは、来週最強のデッキとは限らないのである。
<デッキの話に出てくる用語>
・メタ
メタゲーム(Meta-game)の略、ゲームのプレイングといった戦術とは別の、ゲーム外の戦略要素。
おおよそ、デッキの流行り廃りを予想して自分のデッキを選択したり、デッキに採用するカードを入れ替えたりすること。
省略してふんわりとした雰囲気で使っている人が多いので、初めて聞くと何のことか分かりにくいかもしれない。
『MTG』というゲームは、色対策カードや、アーティファクト/エンチャント破壊のカードなどはサイドボードに採用することが多いが、
「環境のほとんどのデッキに装備品が入っているから、メインからアーティファクト破壊のカードを採用しよう」
「次の大会はランプデッキが多いだろうから、土地を破壊するカードをたくさん採用しておこう」
というのを考えて実行するのがメタ読み、メタ戦略である。
「今のメタなら、ファクト破壊はメインで良い」
「今日はランプデッキをメタったデッキ持ってきた」
みたいは言い回しで使う人が多い。
・Tier
流行りの意味。通常、その時勝率が良いデッキの使用率が増えるので、「その時、対策が必要なデッキ群」ともいえる。
先に挙げた言葉を使うなら「メタる」べき相手。
人によって評価がまったく違うことがあるので、いろいろな人(ショップのウェブサイトや個人Blogで情報発信しているプロ)の記事や公式記事などを読んだうえで、友人なんかと話してみると良いかと思われる。
「Tier1」のように後に数字が付き、数字が小さい程上位グループになる(Tier1=第一グループ)
Tier1=環境を定義づけている流行りのデッキ、そのデッキを使うかそのデッキに勝てるデッキを使うかの選択。
一強のこともあるし、4つくらい名前が挙がる時期もある。後者の場合「環境が読めない」「メタが混沌としている」などと言われる。
Tier2=一定数以上の参加者がいる大会に出れば誰かは使っている、能力は高いデッキ。環境の変化で上下に移動する。
Tier3=存在は認識されているが、流行りのデッキとの相性のせいだったり安定性だったり、サイドカード1枚で負けが決まったり(対策が容易だったり)で、最強のデッキ談義には名前が挙がらないデッキ。愛好家が使い続けていたりして、上位メタが変動するタイミングで微調整の末に結果を出したりするとTier上位に加わったりする。そうでなくとも、不安定さを乗り越えたり、「対策されなければ強い」というようなタイプのデッキがTier1、Tier2デッキへの対策カードをすり抜けられるタイミング時々結果を出したりもする
その他=だいたいローグデッキと呼ばれてひとくくり
・ローグデッキ
Rogue。『MTG』では「ならず者」と訳されているが、この場合は「はぐれ者」「一匹狼」という意味になろうか。流行りを無視したデッキ。あるいはデッキリストが普及していない自作デッキ。
・地雷デッキ
「対策されなければ強い」デッキ。誰も実用化しようとしなかったコンボ搭載デッキ。大きな大会に出るとなると、プレイヤーは流行りを考えて念入りにデッキを調整するものだが、「想定していなかった」ゆえにTier上位以外のデッキにあっさり負けたりするものである。主に負けた側が「地雷踏んだわー」(分からん殺しされたわー、●●の対策カード取ってなかったわー)と自虐して言うものだが、持ち込む側が「今日は地雷デッキ持ってきた」などと言う場合もある。
<昔使われていた分類や、同義語などのまとめ>
昔の記事だったり個人の記事だったりで使われていそうな単語をいろいろ
■ ビートダウン
・アグロ:ビートダウンの一種。アグレッシブの略。ほぼ同義で使われる。例)「今日の大会は、黒赤アグロデッキで出るわ」
・ウィニー:白ウィニー、黒ウィニーと呼ばれるデッキが過去に活躍。良質な軽量クリーチャーを並べて全体強化スペルで後押しするのが一般的。1-2マナのクリーチャーが重要視され、1ターン目にクリーチャーを出して、2ターン目に2体追加という動きもざら。今も割と使われている。
・ステロイド:赤緑ビートダウンの総称として使われる(使われていた)。マナ・クリーチャーが採用されていて4マナ5マナの脅威が多いデッキの場合、現在ではビートダウンではなく中速と見なされることが多そう。
・スライ:赤の軽量クリーチャーと火力で、毎ターンマナを使い切る動きを重視。20年前に定着した単語ではあるが、現在はあんまり使われない
■ 中速
・日本語公式記事で昔「中速」と訳されていたのでこう書いたが、実際のところ今はミッドレンジと呼ばれることの方が多い
・1-2ターン目の動きとしてはマナ加速パーツが採用されることが多いが、良質なマナ加速パーツがない場合、ハンデスやシステムクリーチャーから展開することも。4-5マナ域の良質クリーチャーが多種使えるのが魅力
・分類としては、マナ域がちょっと上に寄ったビートダウン
・ジャンク:カード同士の相性よりも、個で強いカードを詰め込んだデッキのこと。として使われている? 1体で強いクリーチャーと優秀な除去と手札破壊カードを詰め込むと、だいたいこう呼ばれる。そんな習慣がある。
・グッドスタッフ:別に中速とは限らないけれど、「単純に強いカードぶち込んだら強いデッキになるだろ」理論で組まれたデッキ。たいていは中速になる。ジャンクとほぼ同義(もしかしたら明確な差があるのかもしれないけれど、私は知らない)。シナジー無視、場合によってはディスシナジー上等でカードが選定される
■ ランプ
・マナ・ランプとも呼ばれる。他には、ビッグマナ(大量のマナ)、ターボランド(土地加速)なども同義
・「土地を戦場に出す呪文」を唱えたり、「マナを生むことができるクリーチャーやアーティファクト」を並べて、大量のマナを必要とする呪文で勝負をかけるデッキ
・三大分類で分けるなら、コンボになる
■ コンボ
・特定の、相性の良いカードを集めたデッキ
・ある特定のカードが揃うと介入がない限りゲームが終わる無限ループに突入したりする
・(ほぼ)即死コンボとして、「20点のライフを一瞬で削りきる」「無限パワー」「無限マナ」「無限体のトークン生成」などを発生させたりもする
・「即死コンボ」や「無限ループ」が無いと、「コンボデッキ」と呼ばない人もいるが、特定のカードを使うためにデッキ全体がデザインされているデッキ(墓地に落としたクリーチャーを戦場に戻すことだけを考えた《王神の贈り物》デッキ)、デッキ全体がある種の勝ち方に貢献するようなもので出来上がっている(ライフを無視する「ライブラリーアウト」デッキ、手札から唱えることより墓地にあって意味があるカードでデッキ全体が作られている「ドレッジ」)、シナジーが強いカードを揃えることで勝利を目指すデッキ(2種揃えばいつでも「1マナ払えば1/1の飛行トークン生成と1点ゲイン」が発生するソプターコンボなど)は一般にコンボデッキと呼ばれている
■ コントロール
・打ち消し呪文や全体除去を駆使して序盤の脅威を払い、フィニッシャーを守って勝つ「白青コントロール」がいつの時代にも存在する。白の全体除去が弱い時期は、「青黒」の方が流行っていることも。
・パーミッション:打ち消し呪文に特化させたデッキ。当然青い。(より極端になると「フルパーミッション」と呼ばれる)
・除去コントロール:打消しに頼らず、出てきた脅威を順次破壊してフィニッシャーにつなげるデッキ。特定色に限らないが「黒赤緑」などが多い。戦場に出た脅威の対処手段に優れる為、ビートダウンや中速に強いことが多いが、ランプやコンボに弱いことが多い。
■ 撹乱的アグロ
・日本でこう呼ばれることはまずない。ほとんどの場合「クロックパーミッション」と呼ばれる。略されると「クロパ」
・序盤に高打点のクリーチャー、あるいは回避能力があるクリーチャーを展開し、それを妨害カードで守りながら勝つ動きをする
・ビートダウンとコントロールの中間のデッキ
・おそらく、バウンス呪文をもっとも有効活用できるデッキ
■ その他の特徴的なデッキ
・バーン:プレイヤーにダメージを与えるカードを詰め込んだデッキ。ダメージを与えるカードを使うので、基本的には赤(か、赤を含んだ多色)。生物が少ないアグロデッキ、くらいのイメージ。クリーチャー数はフォーマットや時期によってばらつきが大きいが、良質な速攻持ち、打点が高く回避能力がある、継続的にプレイヤーにダメージを与える手段がある、などは採用される。全体除去でクリーチャーが全滅したり巨大クリーチャーを並べられてクリーチャーでの突破が難しくなったりしても、そこから粘って本体火力だけでライフを攻められるのが利点であり、使い捨てのダメージカードが多いため、何らかの手段で継続的にライフを得られるとそこから逆転するのがほぼ不可能なのが欠点。
・ライブラリーアウト:ライフを攻めるのではなく、切削などで相手のライブラリーを削りきることを目的としたデッキ。
・ハンデス:「ハンド・デストラクション」の略。手札破壊。手札を捨てさせるカードを大量投入し、相手に何もさせずに勝つデッキ。通常、手札が少ないことや手札を捨てることにペナルティを与えるカードが併用されるため、基本的にはコンボデッキに分類されるが、相手の動きを大幅に阻害するためパーツ次第ではコントロール寄りとも言える
・ランデス:「ランド・デストラクション」の略。土地破壊。土地を破壊するだけでなく、土地を手札(やライブラリ)に戻すカードでも成立する。上と同様にコンボデッキであるが、コントロールデッキと見なされることも。
対戦相手が何も行えないようにして勝つデッキのため、昔々には「ランデスデッキは友達を無くす」と言われたほど。
最近のカードは、土地破壊カードは大幅に弱体化している(仕掛ける側の必要なマナが増えている)ため、今はそんなことは言われないので、現実に特殊土地対策が必要となる場面も多く、土地を対象とできるカードの投入を恐れる必要は無い。
・ロック:これもコントロール=コンボ。その中でも、対戦相手が完全に手詰まりになる状況を作り出すデッキ。最近のカードで行うのは難しいためこちらに分類したが、不可能なわけではない。おおよそ、自分自身も減速させることが多く、勝ちが確定するまでに時間がかかる傾向がある。
----
「コンボを内蔵したコントロール」や、「コントロール寄りのミッドレンジ」みたいな言い回しもしたりもして、それぞれの境界線は意外とあやふやなので、あんまりこだわって使わない方が良いとは思う。
<何を使えば良いの?>
最初は、自分の好きなデッキを使おう!
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初めて大会に参加すると、耳慣れない言葉をたくさん聞くことになるかもしれないので、思いついた分だけメモ書き。
・土地事故:『MTG』は土地がないとゲームにならないが、土地しか引き続けてもゲームにならない。引きが偏り、土地が引けない、あるいは土地ばかり引く状態のこと
・マナトラブル:土地事故と同義
・マナフラッド:マナが洪水(Flood)状態のように溢れること。土地ばかり引いている状態
・マナスクリュー、マナショート:マナフラッドとは逆に、土地が引けない状態
・色事故:土地事故の一種。デッキに複数の色のカードが入っているのに、片一方の色マナが出せずに手札でもう一色のカードが死蔵している状態
・タップイン:タップ状態で戦場に出るパーマネントのこと。黒のクリーチャー(動きが遅いゾンビの表現として使われたりする)だったり、二色以上の色マナを出せる土地に多い
・EtB能力:「戦場に出た時に対象のクリーチャーに1点与える」などの、「戦場に出た時 -」の部分の英語「Enters the Battlfield」の略。
・CIP能力:EtB能力と同義でCIP(Comes Into Play)も使われているが、これは古い用語。ただ、習慣で今もこちらを使っている人も多い。口頭では「EtB(いーてぃーびー)能力」と言うよりも「CIP(ちっぷ)能力」の方が言いやすいのも原因かと思われる。
・PIG能力:「Play Into Graveyard」の略。戦場から墓地に置かれた時に誘発する能力のこと。クリーチャーの場合「死亡誘発」とも。
・サクる:「サクリファイスする」=「生贄に捧げる」こと。 例)「食物・トークンをサクってライフを3点得ます」
・ゲイン:ライフを得ること。ライフを回復する事。よく「ライフを」の部分が省略される 例)「食物をサクって3点ゲインします」
・ロス、ルーズ:ライフを失うこと。時々ライフを支払う(pay life)時もこう言っている人がいる気もするけど、厳密には間違い。より厳密に言えば、名詞と動詞をちゃんと使い分けている人は(英語ネイティブではない日本人では)少ない気がする。私自身使い分けていない気がする。 例)「《》を起動します。3点ルーズお願いします」
・召喚酔い:「戦場に出たばかりのクリーチャーは、そのターンに攻撃に参加したり(T)を含む起動型能力を起動できない」というルールを表す俗語。過去にはルール用語だった
・軽い:点数で見たマナ・コストが小さい(低い)カード、あるいはそれらのカード群で組まれたデッキのこと。
・重い:点数で見たマナ・コストが大きい(高い)カード、あるいはそれらが多用されたデッキのこと。例)「リミテッドで7マナのカードを3枚はさすがに重すぎるから、枚数を減らした方が良いよ」
・早い(デッキ):早くゲームを終えることをプランとしているデッキ。軽いカードが多く、4~5目には手札を使い切るような動きをする
・遅い(デッキ):ゆっくりとしたゲーム進行を組み立てる前提のデッキ。パワーよりもタフネスが高いクリーチャーを採用していたり、相手の動きを妨害するカードや手札の補充手段を多く採用したりしている
・色拘束:その呪文を唱えるために必要な色マナが多いもの。「(1)(赤)(赤)(赤)」は色拘束がきつい、「(3)(赤)」なら色拘束がゆるい、などと言う。単色デッキでない限り、デッキ構築(土地配分)に多大な影響を与える(後のStepで詳しく)
・先手:先に自分のターンを行うプレイヤー。2人対戦の場合先手は最初の自分のターンのドローステップがない。英語では「Play First」。英語のネイティブスピーカーと対戦する際には、先手後手を決めるときに「ふぁーすと」と言えば通じるはず。
・後手:先手プレイヤーとは異なり、自分の最初のターンのドローステップにカードを1枚引く。その分、先手プレイヤーより手札が1枚多いゲーム進行となるため、単純な消耗戦になった時には有利となる場合もある。先手後手を決めるときに後手を取りたければ「Draw」(どぅろー)と言えば通じるはず。
・クロック:時計/clockが語源。時計のように刻んでいく数字を表し、ライフ20点が何点ずつ減ってゆく状態かを表す。2/2クリーチャーが1体でアタックできる状態なら2点クロック、これが2体なら4点クロック。通常、「リスクなく減らしていけるライフ量」についてを示し、何もしないと何ターン後に敗北するかを考える際の指標になる。2/2を2体コントロールしているが相手が3/3をコントロールしているため互いに攻撃できない膠着状態だと、何点クロック、という表現は用いない。その膠着状態で「(T):対象のプレイヤーに1点与える」アーティファクトをコントロールしているなら、それは「1点クロック」である。
・フルパン:すべてのクリーチャーでアタックすること。オールアタック。総攻撃。
・盤面:戦場の状態のこと。戦場に出ているパーマネント・カードのこと。 例)「パーマネントがたくさん並んで盤面が複雑になっている」「1点クロックの盤面だけど、どちらかがクリーチャー追加したら状況すぐに変わるね」「この盤面ならフルパンで勝ちじゃない?」
・フィニッシャー:Finishを決めるもの、ゲームを決定づけるもの。デッキの中に入っている切り札。それ一枚で勝ちを目指せるクリーチャーやプレインズウォーカーなど。単純にデッキに入っている一番強いクリーチャーカードを指す場合もある。エース。リミテッドの場合、5マナ4/4飛行で十分フィニッシャー。
・ボム:主にリミテッドにおいて、それ一枚で勝てるカード(類義:フィニッシャー)。あるいは負け盤面をひっくり返せるカード。例)「《群れネズミ》は、それと《沼》だけで勝てるリミテッド史上最高の――」「全体除去はリミテッドでは常にボムだよ」
・シナジー
カードとカードの組み合わせで、よりよい強化があったり単独ではできない動きをするカードの組み合わせ。コンボ。
例)「《反逆の行動》と《投げ飛ばし》はシナジーがある」
※次から紹介する「リソース」「アド(アドバンテージ)」「テンポ」「マナカーブ」などもプレイ指南やデッキ構築ガイドなどでよく使われるが、突っ込んだ内容になるため詳細は後のStepで解説する
・リソース
直訳すると「資源」のこと。手札、あるいは能動的に動かせるパーマネントを指す。
例)「手札が0枚になって、戦場も殴ってもブロックされてダメージが通せないクリーチャーしかおらず、リソースが尽きた」
・「アドバンテージ」
よくアドと略される。対戦相手と、リソースに差を発生させる(自分が得する)行動、効果。
例)「《精神腐敗》はカード1枚で相手のカードを2枚失わせられるので、アド」
例)「《予言》はカード1枚で手札が増えるので、アド」「でも、3ターン目に使うと盤面構築を犠牲にしているよね?」
・マナカーブ
各ターン綺麗にマナを使いきりながら動けるようにデッキ構築の時点で考えるべき、マナコスト毎のカードの採用配分。「マナカーブ理論」とも。
・テンポ
テンポよく動くことを重視したデッキ。何もしないターンを作らないようにしてプレイするのを前提としつつ、相手の妨害をうまく捌きつつ相手の動きを阻害していく。テンポデッキは、クロックを維持することが大切になる。リソースを犠牲にするプレイングも多く、多少慣れが必要となる。
<呪文や能力の効果の大雑把な分類>
・カウンター:「呪文を打ち消す」と書いている呪文。基本的に青
・ハードカウンター:打消し呪文の内、打ち消せる条件が指定されていないもの。「確定カウンター」とも呼ばれる。
・ソフトカウンター、条件付きカウンター:ハードカウンターの対義語。「そのプレイヤーが(2)を支払わないと打ち消す」のような追加マナを要求するがゆえに不確定なタイプと、「3マナ以下の呪文を打ち消す」「4マナ以上の呪文を打ち消す」「クリーチャー呪文を打ち消す」「伝説の呪文を打ち消す」のように対象に取れる呪文に制限があり(次に相手が唱える呪文を打ち消せるかが)不確定なタイプがある。
・火力:クリーチャーやプレイヤーにダメージを与える呪文。基本的に赤
・本体火力:火力の中でも、クリーチャーを対象に取れずにプレイヤーにしかダメージに与えられないもの。
・除去:何らかのパーマネントを破壊したり、クリーチャーにダメージを与える呪文全般
・全除去(全体除去)、マスデス:「すべてのクリーチャーを破壊する」など、複数を巻き込む除去のこと。「すべてのクリーチャーに3点ダメージ」や「すべてのクリーチャーはターン終了時まで-4/-4修整を受ける」といったカードも含む。マスデストラクション(Mass Destruction)やそれを短縮してマスデスとも呼ばれる。
・回避能力:リスクなく攻撃を通せる能力(ブロックに何か能力を要求する能力)。飛行、威迫などの能力をまとめてこう呼ぶ。例)「リミテッドでは回避能力があるクリーチャーが大切」
・アンブロ:「アンブロッカブル(Unblockable)」の略。「このターン、このクリーチャーはブロックされない」などの能力。回避能力の最上級。
・ドレイン:与えたダメージ分、自分のライフを回復させる呪文。基本的に黒。
・バウンス:パーマネントを手札に戻す呪文。基本的に青。救出のイメージで、自分のコントロールしているパーマネント限定で稀に白にも
・ハンデス:「手札破壊/Hand Destruction」の略。相手の手札を捨てさせるカードのこと。基本的に黒。
・ランデス:「土地破壊/Land Destruction」の略。土地を破壊するカードのこと。主に赤、時々黒や緑。
・パンプアップ:クリーチャーのサイズを一時的に大きくする呪文。緑が一番得意だが、他のすべての色にも存在する。能力を付与するものも多い。
・パンプアップ能力:サイズを増やす能力をクリーチャー自身が持っているもの。そのうち、パワーとタフネスを同時に上げる能力。構築戦で採用されるかは素のスペック次第だが、リミテッドだとたいてい強い。
・シェイド能力:パンプアップ能力と同義。特に、黒いクリーチャーの能力を指す。『MTG』で最初のパンプアップ能力持ちは黒いクリーチャーの《凍てつく影/Frozen Shade》であった。狭義では、(黒)を支払うごとに+1/+1修正を受ける能力。
・火吹き能力:クリーチャーが持つサイズに修正を与える能力のうち、パワーだけを上げる能力。ほとんどが赤。最初の持ち主は《シヴ山のドラゴン》。狭義では、(赤)を支払うごとに+1/+0修正を受ける能力。
・コンバットトリック:攻撃クリーチャーの指定およびブロッククリーチャーの指定後、コンバットの結果に影響を与えるスペルや能力のこと。基本的に非公開領域から使用されるそれら(公開領域のカードのパンプアップ能力の見落としなどは、トリックではない)。多くはパンプアップスペルか、能力を与えるスペルだが、除去や火力カードもコンバットトリック的に使われることがある。 例1)「相手が1/3しかいないから3/3で攻撃をしたら、ブロック後に《巨大化》を使用されて一方的に倒された」。 例2)「5/5の攻撃を、3/3と2/2の2体でブロックしたら、3/3に《殺害》を使われて相打ちが取れなかった」。例3)「相手が3/3先制攻撃だけだから、5/5で殴ったら、ブロックされて《ショック》と先制攻撃ダメージで一方的に落とされた」
・墓地回収:墓地のカードを手札に戻すカード。黒はクリーチャーを、青はスペル(インスタントかソーサリー)を、白はエンチャントやアーティファクトを回収するカードが多い。緑はパーマネント・カードの回収(あるいは条件なし)ができたりするがやや重い傾向。
Tips.赤?赤は壊すだけだよ(・▽・)※昔はソーサリーを墓地から回収したりはしていた
・リアニ(リアニメイト):墓地のカードを戦場に戻すカード、あるいはそれを上手く使うことを目的としたデッキ。墓地を経由することでマナコストを無視したクリーチャーを戦場に出せるのが強み。元々は黒がクリーチャーカードを戦場に戻す能力全般をさしていたけれど、白がアーティファクトやエンチャントを戦場に戻したりもする。最近は緑もちょっとずつ墓地への親しみを増している。
Tips.青や赤もアーティファクトを戦場に戻したりするけれど、稀。この二色は、最近は墓地から呪文(インスタントやソーサリー)を唱えることを許可することの方が多いかな
・墓地対策カード:墓地のカードを追放したり、対象にできなくするカードなどのこと。リアニメイトデッキが流行ると、こういったカードが対策として必要となる。
・ライブラリーアウト(デッキ):相手のライフを減らすことを主にせず、切削を多用し、相手のライブラリーを削りきることを目標としたデッキ。「Library Out」の頭文字から「LO」とも
・ティム:公式にも使われている俗語。狭義では「(T):対象に1点ダメージを与える」起動型能力を持つクリーチャーとその総称。これの元祖が《放蕩魔道士》というクリーチャーで、そのカードイラストがアメリカのドラマに出てくるティムという名のキャラクターに似ていたことによる俗語。広義では繰り返しダメージを与えられるパーマネントの起動型能力全般。例)「《渋面の溶岩術師》で2点ティムします」 例2)「《報復のワンド》で1点ティムします」
<その他の通称、略語>
・白枠:カードの印刷面の外縁が白いカードのこと。『第10版』まで、再録だけのセットは枠が白かった。現在も問題なく使って良い。
・銀枠:カードの印刷面の外縁が銀色のカード、あるいはそれらが収録されているエキスパンションのこと。通常入手できるものとしては、すべて『Un-』で始まるエキスパンションのカード。ジョークセットであり、他のエキスパンションでは起こらないようなことが起こる。これを使って遊ぶなら、楽しむ心が必須。通常の大会では使用できない
・黒枠:白枠、銀枠に対して、通常の黒い縁取りのカードたち。
・金枠:カードの裏面の枠が金色のカード。さらに四隅の角が尖っている。トッププロのデッキを再現した特殊な構築済みデッキ用のデザインで、通常の大会では使用できない。
・金色(のカード):多色のカードのこと。エキスパンション・シンボルが金色のカード(レアカード)のことではない。
・茶(色のカード):(旧)アーティファクト・カードのこと。『オデッセイ』ブロック以前のカードデザインでは、アーティファクトのカードは茶色だった。今でも「茶単」と言ったらアーティファクト・デッキのこと。
・銀色(のカード):アーティファクトカードのこと。『ミラディン』ブロック以降、茶色だったカードのデザインが銀色になったことによる。エキスパンション・シンボルが銀色のカード(アンコモン)のことではない。
・○単(デッキ):一色のカードでまとめあげたデッキのこと。白なら「白単」、青なら「青単」、以下略。アーティファクトオンリーデッキを「茶単」とも呼ぶ。
・部族(デッキ):クリーチャータイプが統一されたデッキのこと。通常、特定のクリーチャータイプ(だけ)に影響を与えるカードが採用されていて意味をもたせているが、ただのファンデッキ(そのクリーチャータイプが好き!)のこともある。
・コピーデッキ:最近は大きな大会の成績上位のプレイヤーのデッキリストが次の日、あるいはその日の内に公開されているのはよくあること。そのデッキリスト通りに作られたデッキ。1枚も違いがない完全コピー(完コピ)だったり、数枚入れ替えてあったりは様々。
・ヤソコン:殿堂入りプレイヤー八十岡翔太さんが作ったコントロールデッキは全部ヤソコン。たいていの大会上位入賞のデッキは誰かがコピーデッキを作って大会に持っていくものだが、ヤソコンを試そうとする度胸がある人はあんまりいない。多くの場合使いこなすのが難しい専用機。シャアしか乗れない。
・ローテーション:使えるカードセットが限られている構築フォーマットで、新しいカードセットが追加され別のカードセットが使えなくなること。現在ではスタンダード(のみ)が該当。9月末(か10月上旬)のエキスパンション発売日が切り替わりとなる。
・スタン落ち:スタンダード落ち。ローテーションにてスタンダードで使えなくなるカードが出ること、あるいはそのカード群。集めたカード、1~2年の付き合いがある思い入れのあるカードが使えなくなるのは寂しいが、チャンスがあればパイオニアやモダンで使うのも一興。そんな感じでバインダーやストレージボックスに大切に保管する人もいれば、全部ショップに質入れして新たなスタンダードのカード購入資金に変換する人など、様々。
<覚えておいても役に立たない略称や俗語>
用法や用例については、地域差や世代差が発生するはずなので、こういう単語が口から出てくる人もいる、程度で。
・下環境:スタンダードに対して、古いカードセットが使用できるフォーマット。
・マナクリ:「マナ(を生み出せる)クリーチャー」の略。基本的に緑。マナコストが大きいカードの有効活用や色事故の緩和のためにデッキに投入される。
・バッパラ:「《極楽鳥/Bird of Paradise》」の略。マナバードとも。歴代最強クラスのマナクリ。
・「マナクリは見たら焼け」:(構築で)マナクリを見たら《稲妻》(現代なら《ショック》)を撃っておけ。マナクリが入っている=マナコストが大きい強いカードが入っている→マナクリを除去することで出せるターンが遅くなる→あるいはマナが不足して出せなくなるかもしれない。という趣旨? あと、1マナの火力だと後続の(強い)クリーチャーがカード1枚で処理できないかもしれないから、倒せるところから倒しておけ、という意味もあるかもしれない。ただし、構築ではなくリミテッドの場合は、除去は貴重なのでたいていは温存した方が良いはず。
・ボブ:《闇の腹心》のこと。
・ボブ死:《闇の腹心》の誘発型能力で自分のライフが0以下になって負けること。その他、手札に加える能力の代償に(ランダムな)ライフ損失があり、それでゲームに負けること全般を指す。
・肉:クリーチャー・カードのこと。例)「リミテッドでどのカード採用するか困ったら、肉を入れておけ」
・スペル:「①土地ではないカード全般」のことだが、特に「②クリーチャーではないカード」のことをこう呼ぶことがある。より、狭義で、「③パーマネントではない呪文(インスタントとソーサリーのこと)」を指す場合もあり、文脈から読み取るしかない。例)「シールド戦ではスペルを入れすぎない方が良い」(②の使用例)
・置物:クリーチャーでも土地でもないパーマネント。クリーチャーではないアーティファクトやエンチャントのこと。
・マナファクト:「マナ(を生み出せる)アーティファクト」の略。
・かんすぺ:《対抗呪文/Counter Spell》の略。同時に「確定カウンター」の意味でつかわれることも。例)「スタンダードのかんすぺは3マナだからなー」
・ショック:《ショック/Shock》のこと。ひいては、1マナ2点火力全般をさす。例)「この環境のショックはダメージ軽減不可がついている」
・ぼーらい:《ボール・ライトニング/Ball Lightning》のこと。速攻を持ち、ターン終了時に生贄に捧げなければならない、使い捨てのクリーチャー。同じような能力を持っているものを広く指すことも。「歩く火力」とも呼称され、これは割と広く使われている言葉。
・じゃいぐろ:《巨大化/Giant Growth》のこと。パンプアップスペル全般をさすことも
・ばーらん:《踏み荒らし/Overrun》のこと。広義で、1ターン限りの全体+X/+X修整を付ける緑のソーサリー全般を指す。同じような効果の呪文を取り混ぜた話をする場合、主にサイズ修整とトランプルを付与するものに限定される。リミテッドでは常にボムで、構築での使用実績もある。パワーとタフネスは上げるがトランプルを付与しないものも、会話の流れでは含んだりする。例)「この環境のバーランはトランプル付かないから弱いよね」
・らっぱ:《ラッパの一吹き》のこと。攻撃クリーチャーすべてに+2/+0修整を付けるインスタントで、広義で、全体のパワーだけを上げる赤のインスタントを指す。似た効果の呪文は多く、最近は攻撃クリーチャーに限定しない使いやすいものが増えている。
・こんまじ:《Controle Magic》のこと。ひいては、対戦相手のクリーチャー(パーマネント)のコントロールを奪う呪文や能力全般をさす
・あくと:《反逆の行動/Act of Treason》のこと。一時的に対戦相手のクリーチャー(パーマネント)をコントロールする呪文や能力全般をさしたりもする
・よせえ、るあー:《寄せ餌/Lure》のこと。「このクリーチャーをブロックできるクリーチャーは、必ずこれをブロックする」という能力をを付与する。「ルアー効果」などとも。接死持ちやブロックされた時に誘発する能力を持つクリーチャーなどにこれを付けて殴ったり、死亡しても惜しくないクリーチャーにこれを付けて、他のすべてのクリーチャーを疑似的にアンブロにしてフルパンして勝ちを目指したり、使い方は様々。
・らす、らすご、でいじゃ:前二つは《神の怒り/Rath of God》から、後者は《審判の日/Day of Judgement》から。どちらも「すべてのクリーチャーを破壊する」と書かれているカードで、ダメージによらない対クリーチャーの全体除去全般の通称。特に白いカードについてこう呼ぶ。例)「《滅び》は黒いラスゴ」
・しゃったー:《粉砕/Shatter》から。赤のアーティファクトを破壊するインスタント全般。最近は上位互換も多く、個々のカード名で呼んでいる気がするので、あんまり耳にする機会はないかも。
・でぃっちゃ:《解呪/Disenchant》から。「アーティファクトかエンチャント一つを対象とする。それを破壊する」と書かれたカードの通称。緑の《帰化》は完全に同性能。白にも緑にも同様の効果のカードが多い。
・同型再版:あるカードとまったく同じ効果のカードのこと。カード名だけが違う完全な同型と、サブ・タイプなど些細なところだけが違う“ほぼ”同型再版とがある。例)「《エルフの神秘家》は《ラノワールのエルフ》の同型再版」「《帰化》は《解呪》の色違いの同型再版」
・亜種:あるカードとほぼ同じ効果のカード全般のこと。先に挙げた《ショック》や《解呪》、《帰化》の亜種は多い。
・力線:『RAV』や『M11』、『M20』に収録されている、初期手札にあったら戦場にある状態でゲームがスタートできるエンチャントのこと
※ここから、亜種を含まない(存在しない)単独のカードだけを指すもの
・QPM、SCM:それぞれ《クァーサルの群れ魔道士/Qasali PrideMage》、《瞬唱の魔道士/SnapCaster Mage》のこと。海外の記事では頻繁にみられる(みられた)略称で、国内のレガシーの記事でも割と見かけるイメージ。他にも海外の記事で頭文字のみで省略されている有名カードは多く、日本語の記事やツイートなどでも同様に略語を使っている人がいる。日本国内で使用例が少ない略称を使われた場合、文脈から読み取るしかない。
・さんたま:《三なる宝珠》のこと。「マナを何点支払う必要があるか」クイズでよく出てくる。
・チャリス:杯/Chalice をいう単語を含んだカードは多いが、たいていは《虚空の杯/Chalice of the Void》のこと。「点数で見たマナ・コスト」に関するクイズでよく出てくる
・黒力線:《虚空の力線》のこと。黒は力線が一種類しかない。墓地を利用するデッキを使っていると、ゲーム開始0ターン目にして心が折れそうになる
・白力線:白には複数の力線があるが、普段の会話で出てきたら《神聖の力線》のこと。一部のコンボデッキ、バーンデッキなどが片付けを始めたくなる
・ひむ:《トーラックへの賛歌》のこと。長らく日本語版が存在せず英名で呼ばれ、ヒムと省略されて呼称されてきた。《思考囲い》と並ぶ、ハンデスの代名詞。
・そーぷろ:《剣を鍬に》のこと。英名の単語の発音を繋ぎ合わせた略称。滅多に日本語名で呼ばれない。日本語でカードを読む場合、「つるぎをすきに」が公式なカード名となっている。「つるぎをくわに」ではない(漢字の読み方としては合っているので読み間違いではない)
・旧ミラディン:『ミラディン』エキスパンション(2003年発売)のこと。
・新ミラディン:『ミラディンの傷跡』エキスパンション(2010年発売)のこと
※同様に、ラヴニカやイニストラードなども新旧で呼称される。が、ラヴニカは三度目の訪問しているため、呼び方がいまいち定着していない。2020年にはゼンディカーにも三度目の訪問をした。
<ゲーム外の俗称・略称>
ティミー:ユーザ(顧客)の三大分類の一つ。「大きいクリーチャー」や「格好良いクリーチャー」が好きで、「一目見て強そうなカード」が好み。「見た目」でカードの価値を判断する。競技イベントの結果や流行りのデッキを追いかけているプレイヤーだとこの感覚を忘れやすいが、パックを買う人や「大会に出ないで友人間で遊んでいる人」なんかはこのグループが非常に多く、このグループの存在を軽視するとその製品、あるいはジャンルが廃れる。
ジョニー:ユーザの三大分類の一つ。コンボ大好き。面白いカードが好き。「効果」でカードの価値を判断する。カードのシナジーを考え、自分のデッキで対戦相手を驚かせるのが好き。リミテッドで使い道がないカードは、だいたいジョニーのためにある。
スパイク:ユーザの三大分類の一つ。競技志向のプレイヤー。新カードを見ると「強い」「弱い」で考え、「競技イベントで結果を出せるか」で価値を判断する。そんなに競技志向じゃないよ、という人でも、デッキ解説とか戦略ガイド読むのが好きな人は、スパイクの素養がある。
※ティミーなジョニー、ジョニーなスパイクなど、実際は複数の特性を備えたプレイヤーも多い。
※自分の好きなカードを使ってトーナメントシーンで結果を出そうとする私はきっとティミーなスパイク。変なカードを使ったコンボも好きなのでジョニーの素質もあるよ(・▽・)
ヴォーソス:三大分類から発展して追加されたユーザタイプ。ストーリーや背景世界を楽しむユーザ。なので、カード名とかイラスト、フレーバー・テキストも非常に重要。カードに興味がないわけではなく、カードの効果にキャラクターの素質や設定が反映されていることも多いので、カードの効果もしっかり読んでいるよ。
メルヴィン:三大分類から発展して追加されたユーザタイプ。カードのテキストそのものや、それがルールでどう扱われるかを重要視する。ジョニーが、「そのカードの効果で何ができるか」、スパイクが「カードの効果で勝ちを目指せるか」を考えるのにたいし、「その効果は今のルールで正しく処理されるのか?」などをついつい考えてしまう。揚げ足取りとかもするけれど、彼らのおかげでルールの穴が塞がっていったりもするので、業界に必要な存在ではある。
シャークトレード:単にシャークとも。一般のシングルカード相場からかけ離れた価値のカードのトレードを持ちかける事。シングルカード相場に詳しくない新規プレイヤーや復帰プレイヤーが狙われやすいので注意。
しゃくる:シャークトレードを行うこと。から転じて、コンバットトリックなどでアド勝ちするプレイに対して「しゃくられた」などと言う事もある。ような気がする。
初期傷:印刷工程の事故、裁断時の事故、封入時の事故などで、パック開封前からカードについていた傷。未使用品でも取引上の価値が下がってしまう。基本的に印刷所の問題であり、プレイヤーに落ち度がなくともこういうこともある。仕方ない。コレクション目的だと倦厭せざるをえないが、デッキに入れて使う分には問題ないので、使用目的で安く入手する分にはラッキー?基本的には価値が下がるのが通常だが、稀に、製造中の事故によって珍しい状態になるカードもあり、それはエラーカードとして逆に価値が高まったりする。
◆カードの状態
TCGが流行る前から、メジャーリーグの選手カードなど、コレクションカードの市場が存在し、『MTG』以上にカードの状態(傷み具合、印刷ずれ)などが重要視されていた。その中で、ランク分けの文化が出来上がっていた。
『MTG』の通販サイトでも「NM」「NM-」「PR」などとカードの状態が書いていることがある。
PDA
鑑定を行っており10段階評価を行っている。
印刷ずれなども評価されるため、この評価点が低くてもイラスト部分やカードの縁などが綺麗だったりのケースはありえる。
高額カードの購入やトレードは、現物を見て行うのが一番である。
M(Mint:ミント):完全なる状態。埃ひとつ許されない。専門家が専用の場所でパックを開封して即保存したような状態。TCGのカードがこの評価で売られていることはほぼない。
NM(Near Mint:ニアミント):パックから出した後、すぐ保存の未使用品。くらいの認識で良い。通販ショップが自前でパック開封して作ったシングル在庫とか。基本的に美品を期待してよいけれど、ショップによっては未使用品は全部NM扱いで初期傷ひどかったりするかもしれないけれど、何をもってNMとするかがショップに委ねられている以上仕方ないね。通販では、ある程度諦めが肝心である。
NM-(Near Mint Minus:ニアミントマイナス):限りなくニアミントに近い状態。なんかマイナス評価するところがあるんだろうから、完全美品は諦めましょう。逆に、「NMで販売すると細かい苦情が入るのが面倒なので、基本的にNM-で販売している」みたいなケースもありそう。裏面の縁がちょっと擦れている、くらいのことが多いとは思うので私はまったく気にしない。
EX(EXcellent:エクセレント):ほどほどに良い。裏面だけでなく表面の淵も傷んでいる、くらいは覚悟しよう。場合によっては表面にも傷があるかもしれないが、TCGで言えば、スリーブ使って大会出るのに何の支障もない。+(プラス)とか-(マイナス)とかついていることある。「ショップの何らかのルールに沿っているのかな?」とは思うけれど、どれが状態良いと判断するかは、人によるんじゃないかな。
GD(Good:グッド):見て分かるほど汚れている、見て分かるほど状態が悪い。だけれど「そのカードである」のは見て分かるし、TCGで言えばスリーブに入れれば使用できる。くらいの状態だと思えば購入した後に精神的に傷つかないんじゃないかな。+とか-とか誤差。
PR(Poor:プア):破れ、折れがあるかもしれない。スリーブに入れても対戦に使用できない可能性を考慮すべき。落書きなどの書き込みの場合もあるが、プアの理由がそれだけで、カードの折れや曲がりがないならTCG(MTG)的には対戦での使用には問題はない。折れや水濡れのふやけ(カードのゆがみ)があると本当に大会では使用不可能なので(裏向きの状態でカードが特定できると良くない)、現物見ないで買うのは控えた方がよいランク
その他の状態
Inked(インクド):先に書いたように、落書きがされていたり、何らかの事故でインク汚れが付着していたりなど。「イラスト的に欲しいカード」の購入をする場合には候補から除外されるし、大会で使いたいだけなら許されるかもしれない。
Signed(サインド):インクドの一種。そのカードのイラストレーター本人のサイン入りが一番多いか。プロプレイヤーやWotC社員など(この界隈の)著名人のサインが書いてある場合も。トレーディングカードとしては基本的に価値が下がるが、場合によっては価値が上がる(普段サイン会に参加しないイラストレーターのサインやイラストだったり、故人の数少ないサイン入り、など)。サインドを集めている人もいるし、自分の好きな人のサイン入りで安かったんなら逆にお買い得品かもしれない。「誰のサインか分からない」サインドは、個人的には止めた方が良いと言っておく。
Played(プレイド):TCGならではの評価。スリーブ未使用で使ったような状態。GDからEXまで様々。VeryとかHardが頭についていることもあるけど、その場合には「すっごい状態悪い」くらいの意味になる。だいたいGD。逆に、プレイド記述でPoorな状態はあんまりないんじゃないかなー。スリーブに入れれば使えるイメージ。
芸術的加工がなされた状態:拡張アートなどと呼ばれる(公式の拡張版のことではなく)、表面のイラストにいろいろ描き加えた状態。イラスト枠内だけでなく、カードテキスト欄なども塗り潰されているケースも多い。個人の趣味で手技が施されている場合と、元のイラストレーターに頼んで描き込んでもらっている場合などもある。好きなカードをさらに唯一のものにする、イラストレーターさんとお会いした記念品にするなど、こういう楽しみ方もあり。ただし、大会で使用できるかはジャッジの判断による。「ルール適用度:競技」の場合には、事前にヘッドジャッジの許可を取っておいた方がトラブルがないが、そもそも普段の大会も含めて認定大会には持ち込まない方が無難。
以下は使用できないパターンの例
・カード名/マナ・コストが分からない/分かりづらい状態になっている
・使用した画材の性質によりカードに凹凸ができている
・別のカードと誤認する可能性があるイラストが描かれている
・公序良俗に反するようなイラストが描かれている
ちなみに、鑑定評価を行っているところのランク・状態については指標が出来上がっていて信用できるが、通販ショップAの「EX+」と通販ショップBの「EX-」の比較はまったくもって無意味である。ショップ毎にある程度の指標はあるだろうが、どちらが状態が良いかは判断不可能である。
また、同じ通販ショップがつけた「EX+」と「EX-」だとしても、2枚並べてみれば「EX+」の方が状態は良いだろうが、半年前そのショップにあった「EX-」と、今単体で店頭にある「EX+」のどちらが綺麗かは分かりかねるはず。
目安以上にはならないと判断した方が良い。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/【目次に戻る】_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
https://northernwind.diarynote.jp/202107042148378353/
・土地事故:『MTG』は土地がないとゲームにならないが、土地しか引き続けてもゲームにならない。引きが偏り、土地が引けない、あるいは土地ばかり引く状態のこと
・マナトラブル:土地事故と同義
・マナフラッド:マナが洪水(Flood)状態のように溢れること。土地ばかり引いている状態
・マナスクリュー、マナショート:マナフラッドとは逆に、土地が引けない状態
・色事故:土地事故の一種。デッキに複数の色のカードが入っているのに、片一方の色マナが出せずに手札でもう一色のカードが死蔵している状態
・タップイン:タップ状態で戦場に出るパーマネントのこと。黒のクリーチャー(動きが遅いゾンビの表現として使われたりする)だったり、二色以上の色マナを出せる土地に多い
・EtB能力:「戦場に出た時に対象のクリーチャーに1点与える」などの、「戦場に出た時 -」の部分の英語「Enters the Battlfield」の略。
・CIP能力:EtB能力と同義でCIP(Comes Into Play)も使われているが、これは古い用語。ただ、習慣で今もこちらを使っている人も多い。口頭では「EtB(いーてぃーびー)能力」と言うよりも「CIP(ちっぷ)能力」の方が言いやすいのも原因かと思われる。
・PIG能力:「Play Into Graveyard」の略。戦場から墓地に置かれた時に誘発する能力のこと。クリーチャーの場合「死亡誘発」とも。
・サクる:「サクリファイスする」=「生贄に捧げる」こと。 例)「食物・トークンをサクってライフを3点得ます」
・ゲイン:ライフを得ること。ライフを回復する事。よく「ライフを」の部分が省略される 例)「食物をサクって3点ゲインします」
・ロス、ルーズ:ライフを失うこと。時々ライフを支払う(pay life)時もこう言っている人がいる気もするけど、厳密には間違い。より厳密に言えば、名詞と動詞をちゃんと使い分けている人は(英語ネイティブではない日本人では)少ない気がする。私自身使い分けていない気がする。 例)「《》を起動します。3点ルーズお願いします」
・召喚酔い:「戦場に出たばかりのクリーチャーは、そのターンに攻撃に参加したり(T)を含む起動型能力を起動できない」というルールを表す俗語。過去にはルール用語だった
・軽い:点数で見たマナ・コストが小さい(低い)カード、あるいはそれらのカード群で組まれたデッキのこと。
・重い:点数で見たマナ・コストが大きい(高い)カード、あるいはそれらが多用されたデッキのこと。例)「リミテッドで7マナのカードを3枚はさすがに重すぎるから、枚数を減らした方が良いよ」
・早い(デッキ):早くゲームを終えることをプランとしているデッキ。軽いカードが多く、4~5目には手札を使い切るような動きをする
・遅い(デッキ):ゆっくりとしたゲーム進行を組み立てる前提のデッキ。パワーよりもタフネスが高いクリーチャーを採用していたり、相手の動きを妨害するカードや手札の補充手段を多く採用したりしている
・色拘束:その呪文を唱えるために必要な色マナが多いもの。「(1)(赤)(赤)(赤)」は色拘束がきつい、「(3)(赤)」なら色拘束がゆるい、などと言う。単色デッキでない限り、デッキ構築(土地配分)に多大な影響を与える(後のStepで詳しく)
・先手:先に自分のターンを行うプレイヤー。2人対戦の場合先手は最初の自分のターンのドローステップがない。英語では「Play First」。英語のネイティブスピーカーと対戦する際には、先手後手を決めるときに「ふぁーすと」と言えば通じるはず。
・後手:先手プレイヤーとは異なり、自分の最初のターンのドローステップにカードを1枚引く。その分、先手プレイヤーより手札が1枚多いゲーム進行となるため、単純な消耗戦になった時には有利となる場合もある。先手後手を決めるときに後手を取りたければ「Draw」(どぅろー)と言えば通じるはず。
・クロック:時計/clockが語源。時計のように刻んでいく数字を表し、ライフ20点が何点ずつ減ってゆく状態かを表す。2/2クリーチャーが1体でアタックできる状態なら2点クロック、これが2体なら4点クロック。通常、「リスクなく減らしていけるライフ量」についてを示し、何もしないと何ターン後に敗北するかを考える際の指標になる。2/2を2体コントロールしているが相手が3/3をコントロールしているため互いに攻撃できない膠着状態だと、何点クロック、という表現は用いない。その膠着状態で「(T):対象のプレイヤーに1点与える」アーティファクトをコントロールしているなら、それは「1点クロック」である。
・フルパン:すべてのクリーチャーでアタックすること。オールアタック。総攻撃。
・盤面:戦場の状態のこと。戦場に出ているパーマネント・カードのこと。 例)「パーマネントがたくさん並んで盤面が複雑になっている」「1点クロックの盤面だけど、どちらかがクリーチャー追加したら状況すぐに変わるね」「この盤面ならフルパンで勝ちじゃない?」
・フィニッシャー:Finishを決めるもの、ゲームを決定づけるもの。デッキの中に入っている切り札。それ一枚で勝ちを目指せるクリーチャーやプレインズウォーカーなど。単純にデッキに入っている一番強いクリーチャーカードを指す場合もある。エース。リミテッドの場合、5マナ4/4飛行で十分フィニッシャー。
・ボム:主にリミテッドにおいて、それ一枚で勝てるカード(類義:フィニッシャー)。あるいは負け盤面をひっくり返せるカード。例)「《群れネズミ》は、それと《沼》だけで勝てるリミテッド史上最高の――」「全体除去はリミテッドでは常にボムだよ」
・シナジー
カードとカードの組み合わせで、よりよい強化があったり単独ではできない動きをするカードの組み合わせ。コンボ。
例)「《反逆の行動》と《投げ飛ばし》はシナジーがある」
※次から紹介する「リソース」「アド(アドバンテージ)」「テンポ」「マナカーブ」などもプレイ指南やデッキ構築ガイドなどでよく使われるが、突っ込んだ内容になるため詳細は後のStepで解説する
・リソース
直訳すると「資源」のこと。手札、あるいは能動的に動かせるパーマネントを指す。
例)「手札が0枚になって、戦場も殴ってもブロックされてダメージが通せないクリーチャーしかおらず、リソースが尽きた」
・「アドバンテージ」
よくアドと略される。対戦相手と、リソースに差を発生させる(自分が得する)行動、効果。
例)「《精神腐敗》はカード1枚で相手のカードを2枚失わせられるので、アド」
例)「《予言》はカード1枚で手札が増えるので、アド」「でも、3ターン目に使うと盤面構築を犠牲にしているよね?」
・マナカーブ
各ターン綺麗にマナを使いきりながら動けるようにデッキ構築の時点で考えるべき、マナコスト毎のカードの採用配分。「マナカーブ理論」とも。
・テンポ
テンポよく動くことを重視したデッキ。何もしないターンを作らないようにしてプレイするのを前提としつつ、相手の妨害をうまく捌きつつ相手の動きを阻害していく。テンポデッキは、クロックを維持することが大切になる。リソースを犠牲にするプレイングも多く、多少慣れが必要となる。
<呪文や能力の効果の大雑把な分類>
・カウンター:「呪文を打ち消す」と書いている呪文。基本的に青
・ハードカウンター:打消し呪文の内、打ち消せる条件が指定されていないもの。「確定カウンター」とも呼ばれる。
・ソフトカウンター、条件付きカウンター:ハードカウンターの対義語。「そのプレイヤーが(2)を支払わないと打ち消す」のような追加マナを要求するがゆえに不確定なタイプと、「3マナ以下の呪文を打ち消す」「4マナ以上の呪文を打ち消す」「クリーチャー呪文を打ち消す」「伝説の呪文を打ち消す」のように対象に取れる呪文に制限があり(次に相手が唱える呪文を打ち消せるかが)不確定なタイプがある。
・火力:クリーチャーやプレイヤーにダメージを与える呪文。基本的に赤
・本体火力:火力の中でも、クリーチャーを対象に取れずにプレイヤーにしかダメージに与えられないもの。
・除去:何らかのパーマネントを破壊したり、クリーチャーにダメージを与える呪文全般
・全除去(全体除去)、マスデス:「すべてのクリーチャーを破壊する」など、複数を巻き込む除去のこと。「すべてのクリーチャーに3点ダメージ」や「すべてのクリーチャーはターン終了時まで-4/-4修整を受ける」といったカードも含む。マスデストラクション(Mass Destruction)やそれを短縮してマスデスとも呼ばれる。
・回避能力:リスクなく攻撃を通せる能力(ブロックに何か能力を要求する能力)。飛行、威迫などの能力をまとめてこう呼ぶ。例)「リミテッドでは回避能力があるクリーチャーが大切」
・アンブロ:「アンブロッカブル(Unblockable)」の略。「このターン、このクリーチャーはブロックされない」などの能力。回避能力の最上級。
・ドレイン:与えたダメージ分、自分のライフを回復させる呪文。基本的に黒。
・バウンス:パーマネントを手札に戻す呪文。基本的に青。救出のイメージで、自分のコントロールしているパーマネント限定で稀に白にも
・ハンデス:「手札破壊/Hand Destruction」の略。相手の手札を捨てさせるカードのこと。基本的に黒。
・ランデス:「土地破壊/Land Destruction」の略。土地を破壊するカードのこと。主に赤、時々黒や緑。
・パンプアップ:クリーチャーのサイズを一時的に大きくする呪文。緑が一番得意だが、他のすべての色にも存在する。能力を付与するものも多い。
・パンプアップ能力:サイズを増やす能力をクリーチャー自身が持っているもの。そのうち、パワーとタフネスを同時に上げる能力。構築戦で採用されるかは素のスペック次第だが、リミテッドだとたいてい強い。
・シェイド能力:パンプアップ能力と同義。特に、黒いクリーチャーの能力を指す。『MTG』で最初のパンプアップ能力持ちは黒いクリーチャーの《凍てつく影/Frozen Shade》であった。狭義では、(黒)を支払うごとに+1/+1修正を受ける能力。
・火吹き能力:クリーチャーが持つサイズに修正を与える能力のうち、パワーだけを上げる能力。ほとんどが赤。最初の持ち主は《シヴ山のドラゴン》。狭義では、(赤)を支払うごとに+1/+0修正を受ける能力。
・コンバットトリック:攻撃クリーチャーの指定およびブロッククリーチャーの指定後、コンバットの結果に影響を与えるスペルや能力のこと。基本的に非公開領域から使用されるそれら(公開領域のカードのパンプアップ能力の見落としなどは、トリックではない)。多くはパンプアップスペルか、能力を与えるスペルだが、除去や火力カードもコンバットトリック的に使われることがある。 例1)「相手が1/3しかいないから3/3で攻撃をしたら、ブロック後に《巨大化》を使用されて一方的に倒された」。 例2)「5/5の攻撃を、3/3と2/2の2体でブロックしたら、3/3に《殺害》を使われて相打ちが取れなかった」。例3)「相手が3/3先制攻撃だけだから、5/5で殴ったら、ブロックされて《ショック》と先制攻撃ダメージで一方的に落とされた」
・墓地回収:墓地のカードを手札に戻すカード。黒はクリーチャーを、青はスペル(インスタントかソーサリー)を、白はエンチャントやアーティファクトを回収するカードが多い。緑はパーマネント・カードの回収(あるいは条件なし)ができたりするがやや重い傾向。
Tips.赤?赤は壊すだけだよ(・▽・)※昔はソーサリーを墓地から回収したりはしていた
・リアニ(リアニメイト):墓地のカードを戦場に戻すカード、あるいはそれを上手く使うことを目的としたデッキ。墓地を経由することでマナコストを無視したクリーチャーを戦場に出せるのが強み。元々は黒がクリーチャーカードを戦場に戻す能力全般をさしていたけれど、白がアーティファクトやエンチャントを戦場に戻したりもする。最近は緑もちょっとずつ墓地への親しみを増している。
Tips.青や赤もアーティファクトを戦場に戻したりするけれど、稀。この二色は、最近は墓地から呪文(インスタントやソーサリー)を唱えることを許可することの方が多いかな
・墓地対策カード:墓地のカードを追放したり、対象にできなくするカードなどのこと。リアニメイトデッキが流行ると、こういったカードが対策として必要となる。
・ライブラリーアウト(デッキ):相手のライフを減らすことを主にせず、切削を多用し、相手のライブラリーを削りきることを目標としたデッキ。「Library Out」の頭文字から「LO」とも
・ティム:公式にも使われている俗語。狭義では「(T):対象に1点ダメージを与える」起動型能力を持つクリーチャーとその総称。これの元祖が《放蕩魔道士》というクリーチャーで、そのカードイラストがアメリカのドラマに出てくるティムという名のキャラクターに似ていたことによる俗語。広義では繰り返しダメージを与えられるパーマネントの起動型能力全般。例)「《渋面の溶岩術師》で2点ティムします」 例2)「《報復のワンド》で1点ティムします」
<その他の通称、略語>
・白枠:カードの印刷面の外縁が白いカードのこと。『第10版』まで、再録だけのセットは枠が白かった。現在も問題なく使って良い。
・銀枠:カードの印刷面の外縁が銀色のカード、あるいはそれらが収録されているエキスパンションのこと。通常入手できるものとしては、すべて『Un-』で始まるエキスパンションのカード。ジョークセットであり、他のエキスパンションでは起こらないようなことが起こる。これを使って遊ぶなら、楽しむ心が必須。通常の大会では使用できない
・黒枠:白枠、銀枠に対して、通常の黒い縁取りのカードたち。
・金枠:カードの裏面の枠が金色のカード。さらに四隅の角が尖っている。トッププロのデッキを再現した特殊な構築済みデッキ用のデザインで、通常の大会では使用できない。
・金色(のカード):多色のカードのこと。エキスパンション・シンボルが金色のカード(レアカード)のことではない。
・茶(色のカード):(旧)アーティファクト・カードのこと。『オデッセイ』ブロック以前のカードデザインでは、アーティファクトのカードは茶色だった。今でも「茶単」と言ったらアーティファクト・デッキのこと。
・銀色(のカード):アーティファクトカードのこと。『ミラディン』ブロック以降、茶色だったカードのデザインが銀色になったことによる。エキスパンション・シンボルが銀色のカード(アンコモン)のことではない。
・○単(デッキ):一色のカードでまとめあげたデッキのこと。白なら「白単」、青なら「青単」、以下略。アーティファクトオンリーデッキを「茶単」とも呼ぶ。
・部族(デッキ):クリーチャータイプが統一されたデッキのこと。通常、特定のクリーチャータイプ(だけ)に影響を与えるカードが採用されていて意味をもたせているが、ただのファンデッキ(そのクリーチャータイプが好き!)のこともある。
・コピーデッキ:最近は大きな大会の成績上位のプレイヤーのデッキリストが次の日、あるいはその日の内に公開されているのはよくあること。そのデッキリスト通りに作られたデッキ。1枚も違いがない完全コピー(完コピ)だったり、数枚入れ替えてあったりは様々。
・ヤソコン:殿堂入りプレイヤー八十岡翔太さんが作ったコントロールデッキは全部ヤソコン。たいていの大会上位入賞のデッキは誰かがコピーデッキを作って大会に持っていくものだが、ヤソコンを試そうとする度胸がある人はあんまりいない。多くの場合使いこなすのが難しい専用機。シャアしか乗れない。
・ローテーション:使えるカードセットが限られている構築フォーマットで、新しいカードセットが追加され別のカードセットが使えなくなること。現在ではスタンダード(のみ)が該当。9月末(か10月上旬)のエキスパンション発売日が切り替わりとなる。
・スタン落ち:スタンダード落ち。ローテーションにてスタンダードで使えなくなるカードが出ること、あるいはそのカード群。集めたカード、1~2年の付き合いがある思い入れのあるカードが使えなくなるのは寂しいが、チャンスがあればパイオニアやモダンで使うのも一興。そんな感じでバインダーやストレージボックスに大切に保管する人もいれば、全部ショップに質入れして新たなスタンダードのカード購入資金に変換する人など、様々。
<覚えておいても役に立たない略称や俗語>
用法や用例については、地域差や世代差が発生するはずなので、こういう単語が口から出てくる人もいる、程度で。
・下環境:スタンダードに対して、古いカードセットが使用できるフォーマット。
・マナクリ:「マナ(を生み出せる)クリーチャー」の略。基本的に緑。マナコストが大きいカードの有効活用や色事故の緩和のためにデッキに投入される。
・バッパラ:「《極楽鳥/Bird of Paradise》」の略。マナバードとも。歴代最強クラスのマナクリ。
・「マナクリは見たら焼け」:(構築で)マナクリを見たら《稲妻》(現代なら《ショック》)を撃っておけ。マナクリが入っている=マナコストが大きい強いカードが入っている→マナクリを除去することで出せるターンが遅くなる→あるいはマナが不足して出せなくなるかもしれない。という趣旨? あと、1マナの火力だと後続の(強い)クリーチャーがカード1枚で処理できないかもしれないから、倒せるところから倒しておけ、という意味もあるかもしれない。ただし、構築ではなくリミテッドの場合は、除去は貴重なのでたいていは温存した方が良いはず。
・ボブ:《闇の腹心》のこと。
・ボブ死:《闇の腹心》の誘発型能力で自分のライフが0以下になって負けること。その他、手札に加える能力の代償に(ランダムな)ライフ損失があり、それでゲームに負けること全般を指す。
・肉:クリーチャー・カードのこと。例)「リミテッドでどのカード採用するか困ったら、肉を入れておけ」
・スペル:「①土地ではないカード全般」のことだが、特に「②クリーチャーではないカード」のことをこう呼ぶことがある。より、狭義で、「③パーマネントではない呪文(インスタントとソーサリーのこと)」を指す場合もあり、文脈から読み取るしかない。例)「シールド戦ではスペルを入れすぎない方が良い」(②の使用例)
・置物:クリーチャーでも土地でもないパーマネント。クリーチャーではないアーティファクトやエンチャントのこと。
・マナファクト:「マナ(を生み出せる)アーティファクト」の略。
・かんすぺ:《対抗呪文/Counter Spell》の略。同時に「確定カウンター」の意味でつかわれることも。例)「スタンダードのかんすぺは3マナだからなー」
・ショック:《ショック/Shock》のこと。ひいては、1マナ2点火力全般をさす。例)「この環境のショックはダメージ軽減不可がついている」
・ぼーらい:《ボール・ライトニング/Ball Lightning》のこと。速攻を持ち、ターン終了時に生贄に捧げなければならない、使い捨てのクリーチャー。同じような能力を持っているものを広く指すことも。「歩く火力」とも呼称され、これは割と広く使われている言葉。
・じゃいぐろ:《巨大化/Giant Growth》のこと。パンプアップスペル全般をさすことも
・ばーらん:《踏み荒らし/Overrun》のこと。広義で、1ターン限りの全体+X/+X修整を付ける緑のソーサリー全般を指す。同じような効果の呪文を取り混ぜた話をする場合、主にサイズ修整とトランプルを付与するものに限定される。リミテッドでは常にボムで、構築での使用実績もある。パワーとタフネスは上げるがトランプルを付与しないものも、会話の流れでは含んだりする。例)「この環境のバーランはトランプル付かないから弱いよね」
・らっぱ:《ラッパの一吹き》のこと。攻撃クリーチャーすべてに+2/+0修整を付けるインスタントで、広義で、全体のパワーだけを上げる赤のインスタントを指す。似た効果の呪文は多く、最近は攻撃クリーチャーに限定しない使いやすいものが増えている。
・こんまじ:《Controle Magic》のこと。ひいては、対戦相手のクリーチャー(パーマネント)のコントロールを奪う呪文や能力全般をさす
・あくと:《反逆の行動/Act of Treason》のこと。一時的に対戦相手のクリーチャー(パーマネント)をコントロールする呪文や能力全般をさしたりもする
・よせえ、るあー:《寄せ餌/Lure》のこと。「このクリーチャーをブロックできるクリーチャーは、必ずこれをブロックする」という能力をを付与する。「ルアー効果」などとも。接死持ちやブロックされた時に誘発する能力を持つクリーチャーなどにこれを付けて殴ったり、死亡しても惜しくないクリーチャーにこれを付けて、他のすべてのクリーチャーを疑似的にアンブロにしてフルパンして勝ちを目指したり、使い方は様々。
・らす、らすご、でいじゃ:前二つは《神の怒り/Rath of God》から、後者は《審判の日/Day of Judgement》から。どちらも「すべてのクリーチャーを破壊する」と書かれているカードで、ダメージによらない対クリーチャーの全体除去全般の通称。特に白いカードについてこう呼ぶ。例)「《滅び》は黒いラスゴ」
・しゃったー:《粉砕/Shatter》から。赤のアーティファクトを破壊するインスタント全般。最近は上位互換も多く、個々のカード名で呼んでいる気がするので、あんまり耳にする機会はないかも。
・でぃっちゃ:《解呪/Disenchant》から。「アーティファクトかエンチャント一つを対象とする。それを破壊する」と書かれたカードの通称。緑の《帰化》は完全に同性能。白にも緑にも同様の効果のカードが多い。
・同型再版:あるカードとまったく同じ効果のカードのこと。カード名だけが違う完全な同型と、サブ・タイプなど些細なところだけが違う“ほぼ”同型再版とがある。例)「《エルフの神秘家》は《ラノワールのエルフ》の同型再版」「《帰化》は《解呪》の色違いの同型再版」
・亜種:あるカードとほぼ同じ効果のカード全般のこと。先に挙げた《ショック》や《解呪》、《帰化》の亜種は多い。
・力線:『RAV』や『M11』、『M20』に収録されている、初期手札にあったら戦場にある状態でゲームがスタートできるエンチャントのこと
※ここから、亜種を含まない(存在しない)単独のカードだけを指すもの
・QPM、SCM:それぞれ《クァーサルの群れ魔道士/Qasali PrideMage》、《瞬唱の魔道士/SnapCaster Mage》のこと。海外の記事では頻繁にみられる(みられた)略称で、国内のレガシーの記事でも割と見かけるイメージ。他にも海外の記事で頭文字のみで省略されている有名カードは多く、日本語の記事やツイートなどでも同様に略語を使っている人がいる。日本国内で使用例が少ない略称を使われた場合、文脈から読み取るしかない。
・さんたま:《三なる宝珠》のこと。「マナを何点支払う必要があるか」クイズでよく出てくる。
・チャリス:杯/Chalice をいう単語を含んだカードは多いが、たいていは《虚空の杯/Chalice of the Void》のこと。「点数で見たマナ・コスト」に関するクイズでよく出てくる
・黒力線:《虚空の力線》のこと。黒は力線が一種類しかない。墓地を利用するデッキを使っていると、ゲーム開始0ターン目にして心が折れそうになる
・白力線:白には複数の力線があるが、普段の会話で出てきたら《神聖の力線》のこと。一部のコンボデッキ、バーンデッキなどが片付けを始めたくなる
・ひむ:《トーラックへの賛歌》のこと。長らく日本語版が存在せず英名で呼ばれ、ヒムと省略されて呼称されてきた。《思考囲い》と並ぶ、ハンデスの代名詞。
・そーぷろ:《剣を鍬に》のこと。英名の単語の発音を繋ぎ合わせた略称。滅多に日本語名で呼ばれない。日本語でカードを読む場合、「つるぎをすきに」が公式なカード名となっている。「つるぎをくわに」ではない(漢字の読み方としては合っているので読み間違いではない)
・旧ミラディン:『ミラディン』エキスパンション(2003年発売)のこと。
・新ミラディン:『ミラディンの傷跡』エキスパンション(2010年発売)のこと
※同様に、ラヴニカやイニストラードなども新旧で呼称される。が、ラヴニカは三度目の訪問しているため、呼び方がいまいち定着していない。2020年にはゼンディカーにも三度目の訪問をした。
<ゲーム外の俗称・略称>
ティミー:ユーザ(顧客)の三大分類の一つ。「大きいクリーチャー」や「格好良いクリーチャー」が好きで、「一目見て強そうなカード」が好み。「見た目」でカードの価値を判断する。競技イベントの結果や流行りのデッキを追いかけているプレイヤーだとこの感覚を忘れやすいが、パックを買う人や「大会に出ないで友人間で遊んでいる人」なんかはこのグループが非常に多く、このグループの存在を軽視するとその製品、あるいはジャンルが廃れる。
ジョニー:ユーザの三大分類の一つ。コンボ大好き。面白いカードが好き。「効果」でカードの価値を判断する。カードのシナジーを考え、自分のデッキで対戦相手を驚かせるのが好き。リミテッドで使い道がないカードは、だいたいジョニーのためにある。
スパイク:ユーザの三大分類の一つ。競技志向のプレイヤー。新カードを見ると「強い」「弱い」で考え、「競技イベントで結果を出せるか」で価値を判断する。そんなに競技志向じゃないよ、という人でも、デッキ解説とか戦略ガイド読むのが好きな人は、スパイクの素養がある。
※ティミーなジョニー、ジョニーなスパイクなど、実際は複数の特性を備えたプレイヤーも多い。
※自分の好きなカードを使ってトーナメントシーンで結果を出そうとする私はきっとティミーなスパイク。変なカードを使ったコンボも好きなのでジョニーの素質もあるよ(・▽・)
ヴォーソス:三大分類から発展して追加されたユーザタイプ。ストーリーや背景世界を楽しむユーザ。なので、カード名とかイラスト、フレーバー・テキストも非常に重要。カードに興味がないわけではなく、カードの効果にキャラクターの素質や設定が反映されていることも多いので、カードの効果もしっかり読んでいるよ。
メルヴィン:三大分類から発展して追加されたユーザタイプ。カードのテキストそのものや、それがルールでどう扱われるかを重要視する。ジョニーが、「そのカードの効果で何ができるか」、スパイクが「カードの効果で勝ちを目指せるか」を考えるのにたいし、「その効果は今のルールで正しく処理されるのか?」などをついつい考えてしまう。揚げ足取りとかもするけれど、彼らのおかげでルールの穴が塞がっていったりもするので、業界に必要な存在ではある。
シャークトレード:単にシャークとも。一般のシングルカード相場からかけ離れた価値のカードのトレードを持ちかける事。シングルカード相場に詳しくない新規プレイヤーや復帰プレイヤーが狙われやすいので注意。
しゃくる:シャークトレードを行うこと。から転じて、コンバットトリックなどでアド勝ちするプレイに対して「しゃくられた」などと言う事もある。ような気がする。
初期傷:印刷工程の事故、裁断時の事故、封入時の事故などで、パック開封前からカードについていた傷。未使用品でも取引上の価値が下がってしまう。基本的に印刷所の問題であり、プレイヤーに落ち度がなくともこういうこともある。仕方ない。コレクション目的だと倦厭せざるをえないが、デッキに入れて使う分には問題ないので、使用目的で安く入手する分にはラッキー?基本的には価値が下がるのが通常だが、稀に、製造中の事故によって珍しい状態になるカードもあり、それはエラーカードとして逆に価値が高まったりする。
◆カードの状態
TCGが流行る前から、メジャーリーグの選手カードなど、コレクションカードの市場が存在し、『MTG』以上にカードの状態(傷み具合、印刷ずれ)などが重要視されていた。その中で、ランク分けの文化が出来上がっていた。
『MTG』の通販サイトでも「NM」「NM-」「PR」などとカードの状態が書いていることがある。
PDA
鑑定を行っており10段階評価を行っている。
印刷ずれなども評価されるため、この評価点が低くてもイラスト部分やカードの縁などが綺麗だったりのケースはありえる。
高額カードの購入やトレードは、現物を見て行うのが一番である。
M(Mint:ミント):完全なる状態。埃ひとつ許されない。専門家が専用の場所でパックを開封して即保存したような状態。TCGのカードがこの評価で売られていることはほぼない。
NM(Near Mint:ニアミント):パックから出した後、すぐ保存の未使用品。くらいの認識で良い。通販ショップが自前でパック開封して作ったシングル在庫とか。基本的に美品を期待してよいけれど、ショップによっては未使用品は全部NM扱いで初期傷ひどかったりするかもしれないけれど、何をもってNMとするかがショップに委ねられている以上仕方ないね。通販では、ある程度諦めが肝心である。
NM-(Near Mint Minus:ニアミントマイナス):限りなくニアミントに近い状態。なんかマイナス評価するところがあるんだろうから、完全美品は諦めましょう。逆に、「NMで販売すると細かい苦情が入るのが面倒なので、基本的にNM-で販売している」みたいなケースもありそう。裏面の縁がちょっと擦れている、くらいのことが多いとは思うので私はまったく気にしない。
EX(EXcellent:エクセレント):ほどほどに良い。裏面だけでなく表面の淵も傷んでいる、くらいは覚悟しよう。場合によっては表面にも傷があるかもしれないが、TCGで言えば、スリーブ使って大会出るのに何の支障もない。+(プラス)とか-(マイナス)とかついていることある。「ショップの何らかのルールに沿っているのかな?」とは思うけれど、どれが状態良いと判断するかは、人によるんじゃないかな。
GD(Good:グッド):見て分かるほど汚れている、見て分かるほど状態が悪い。だけれど「そのカードである」のは見て分かるし、TCGで言えばスリーブに入れれば使用できる。くらいの状態だと思えば購入した後に精神的に傷つかないんじゃないかな。+とか-とか誤差。
PR(Poor:プア):破れ、折れがあるかもしれない。スリーブに入れても対戦に使用できない可能性を考慮すべき。落書きなどの書き込みの場合もあるが、プアの理由がそれだけで、カードの折れや曲がりがないならTCG(MTG)的には対戦での使用には問題はない。折れや水濡れのふやけ(カードのゆがみ)があると本当に大会では使用不可能なので(裏向きの状態でカードが特定できると良くない)、現物見ないで買うのは控えた方がよいランク
その他の状態
Inked(インクド):先に書いたように、落書きがされていたり、何らかの事故でインク汚れが付着していたりなど。「イラスト的に欲しいカード」の購入をする場合には候補から除外されるし、大会で使いたいだけなら許されるかもしれない。
Signed(サインド):インクドの一種。そのカードのイラストレーター本人のサイン入りが一番多いか。プロプレイヤーやWotC社員など(この界隈の)著名人のサインが書いてある場合も。トレーディングカードとしては基本的に価値が下がるが、場合によっては価値が上がる(普段サイン会に参加しないイラストレーターのサインやイラストだったり、故人の数少ないサイン入り、など)。サインドを集めている人もいるし、自分の好きな人のサイン入りで安かったんなら逆にお買い得品かもしれない。「誰のサインか分からない」サインドは、個人的には止めた方が良いと言っておく。
Played(プレイド):TCGならではの評価。スリーブ未使用で使ったような状態。GDからEXまで様々。VeryとかHardが頭についていることもあるけど、その場合には「すっごい状態悪い」くらいの意味になる。だいたいGD。逆に、プレイド記述でPoorな状態はあんまりないんじゃないかなー。スリーブに入れれば使えるイメージ。
芸術的加工がなされた状態:拡張アートなどと呼ばれる(公式の拡張版のことではなく)、表面のイラストにいろいろ描き加えた状態。イラスト枠内だけでなく、カードテキスト欄なども塗り潰されているケースも多い。個人の趣味で手技が施されている場合と、元のイラストレーターに頼んで描き込んでもらっている場合などもある。好きなカードをさらに唯一のものにする、イラストレーターさんとお会いした記念品にするなど、こういう楽しみ方もあり。ただし、大会で使用できるかはジャッジの判断による。「ルール適用度:競技」の場合には、事前にヘッドジャッジの許可を取っておいた方がトラブルがないが、そもそも普段の大会も含めて認定大会には持ち込まない方が無難。
以下は使用できないパターンの例
・カード名/マナ・コストが分からない/分かりづらい状態になっている
・使用した画材の性質によりカードに凹凸ができている
・別のカードと誤認する可能性があるイラストが描かれている
・公序良俗に反するようなイラストが描かれている
ちなみに、鑑定評価を行っているところのランク・状態については指標が出来上がっていて信用できるが、通販ショップAの「EX+」と通販ショップBの「EX-」の比較はまったくもって無意味である。ショップ毎にある程度の指標はあるだろうが、どちらが状態が良いかは判断不可能である。
また、同じ通販ショップがつけた「EX+」と「EX-」だとしても、2枚並べてみれば「EX+」の方が状態は良いだろうが、半年前そのショップにあった「EX-」と、今単体で店頭にある「EX+」のどちらが綺麗かは分かりかねるはず。
目安以上にはならないと判断した方が良い。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/【目次に戻る】_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
https://northernwind.diarynote.jp/202107042148378353/
■ ゲーム内用語ではなく、現実世界での単語
・『MTG』
『マジック:ザ・ギャザリング』。
製品名としては『Magic』の部分となる。
Tを小文字にするのは正確には間違い(全部大文字が正しい)。
『マジック:ザ・ギャザリング』を知らない人は「ミーティング」と読む。
記念すべき初版=リミテッド版(俗に言うα版、β版)は1993年に発売されて、以後25年以上カードの種類を増やしながら販売が続いている。
・マジック、ギャザ、えむてぃーじー
主に口語。どれも『MTG』のこと。
・TCG
『Trading Card Game』の頭文字。
コレクションを目的としたカード(や写真など)は昔からあったが、それを使って遊べるように作成されたゲーム。
『MTG』が世界初のTCGと言われている。(が、日本のカードダスなど、似たようなものがもっと古くからあったこと自体は否定しない)
今存在する多くのTCGの土台となっているのが『MTG』である(プレイヤーが自分でデッキを作成すること、レアリティの存在、コストの概念など、大本はこのゲームである)
・WotC
『Wizard of the Coast』社。アメリカの会社で『MTG』の開発・販売会社。日本支社もある。
世界最初のTRPG『Dungions and Dragons』の作成・出版なども手掛けている。
2019年11月現在、別のゲーム制作会社(ハズプロ)の子会社となっている。
・WPN店舗
Wizard Play Networkという、WotC社によるショップサポートのこと。
WotC社のウェブサイトの店舗検索で検索することができる、公式イベントを開催しているショップ。
行けば初心者用デッキがもらえたりする(ショップにお問い合わせください。店頭在庫がない場合、取り寄せてもらえたりする。確実にもらえるタイミングとして、公式イベントの「ティーチングキャラバン」開催日を狙って行こう)。
・ティーチングキャラバン
WotC社による初心者講習会。
練習用デッキが無料でもらえて、公認スタッフからゆっくりとルールの説明をしてもらえるぞ!
開催告知を見て、近くで開催されていたら行ってみよう。
・ブースターパック
未開封パック。通常これを買って開封して自分のコレクションを増やしていく。
限定販売の特殊なセットのものでなければ、15枚入り(レアまたは神話レアが1枚、アンコモンが3枚、コモンが10枚、土地カードが1枚)のことが多い。たまにコモンが9枚で代わりにFoil(きらきら光っている)カードが1枚入っていることがある。おめでとう。
神話レアが導入された『M10』以降、基本的には、
「特定のコモンの入手率:特定のアンコモンの入手率」=2:1
「特定のアンコモンの入手率:特定のレア以上の入手率」=2:1
「特定のレアの入手率:特定の神話レアの入手率」=2:1
に近似した割合でレアリティ毎に封入されている(製品によって多少の差がある)。
・ブースターボックス
限定商品でないものは、1箱36パック入りです。
発売して間もなくは店頭で買うと限定のプロモーションカードが付いてきたりするので、ショップで確認してみよう!
・ドラフトブースター
ブースターパックの中でも、従来のもの。
2020年9月発売の『ゼンディカーの夜明け』にて、セットブースターという別形態の商品が販売されることになり、独立した名前が付けられた。
・セットブースター
従来のブースターパックより、「コモン/アンコモンの総数が少ない」「割合的にレアやFoilの入手率が高い」「時々古いカードがおまけ的に入っている」「ちょっと高い」という差が付けられている。
・基本セット
毎年夏(7月頃)に発売されているセット。2020年7月に『Magic2021』(略称『M21』)が発売。
比較的、複雑なルールのカードが少なく、遊びやすいセット。
昔は2年に1度発売だったり、まったく販売していない時期も存在するが、現在は毎年発売している。(が、2021年は『DnD』とのコラボ的な商品が基本セット代わりになりそう)
・エキスパンション
年に三回程度(たいていは、秋:9~10月頃、冬:1月~2月頃、春:4月~5月頃の三回)発売されているカードセット。
発売時期、発売間隔は、ずれることがあります。
世界観に応じて、封入されるカードのタイプや色に偏りがあったり、特殊な効果を持ったカードも多い。
新しいセットのパック剥くの楽しい。
・ブロック(旧用語)
1996年発売の『ミラージュ』以降、
・1年間に3つのエキスパンションを発売
・これをブロックと呼称する
・秋発売のブロック最初のエキスパンションを大型セット(収録カード多)、冬発売、春発売のエキスパンションを小型セット(収録カード少)とする
というルーティンではカードセットはデザインされ、2014年-2015年発売の『タルキール』ブロックまでこれは継続した。(一部ブロックは大小の差などあり)
スタンダードの硬直化の解消、ストーリーの展開を早めたい、などを理由に、3エキスパンションでのブロック制を廃止。以後は時期や形式を変更しながらの紆余曲折を経て、販売が続いていくこととなった
・プレリリース大会
新しい基本セットやエキスパンションの発売日の前週の週末に行われるお披露目大会。
WPNショップの多くで開催されており、デッキも不要で、行けば真新しいパックを使って遊べる(後述の「リミテッド」の形式で行われる)
一番初心者に優しい大会であり、行けばプレイングやデッキ構築のノウハウを教えてもらいながら遊べるよ。
・FNM
「フライデーナイトマジック/Friday Night Magic」の略。
毎週金曜日の夕方以降にWPN店舗で開催されているお気軽イベント。
大会に不慣れな場合は、まずはこれに参加してみよう。
・GP
「グランプリ」の略。「GP名古屋2019」などと使用。Twitterのハッシュタグなどでも使われる(#mtggpnagoya2019 など)。
オープン大会(大会に参加資格がいらない)大会としては最大級の二日がかりの大会。初日の八回戦終了時点で6勝2敗以上の成績のプレイヤーが残り最終ラウンドまで参加できる。8回戦目までに6勝に届かなかったプレイヤーは、残念ながら初日敗退となる。
・MF
「マジックフェスト/Magic Fest」の略。たいていは金曜日~日曜日の三日間開催だが、時々四日間開催になったりする。土曜日と日曜日の最大のイベントがグランプリとなる。グランプリ本戦以外にも、多数のショップブースであったり、ステージイベントがあったり、少人数で開催される大会であったり、多数のイベントが開催されており、会場に行けば遊べる。(プレリリース大会や後述のPTが開催されていない)毎週世界のどこかで開催されていて、日本国内だと毎年3~4回程度開催されている
・PT(プロツアー、2018年まで)
「プロツアー/Pro Tour」。GPと違って完全招待制のイベント。
プロツアー予選の優勝者や、GPの上位入賞者に参加資格が与えられる。
金土日の三日間開催で、三日目に進出したTop8プレイヤーは「プロツアーサンデー参加者」として世界の強豪と見なされる。基本的にはエキスパンション発売毎に開催され、年に3~4回開催されていた。2018年に「MC」と大会名が変わった。
・MC(2019年)
「ミシックチャンピオンシップ/Mythic Championship」。ほぼプロツアーと同義。Arenaでのオンライン対戦なども行われ回数が増えた。
・PT(2020年から)
「プレイヤーツアー/Player Tour」の略。世界の各地域(アジア、北アメリカ等)毎に開催されるイベント。各国で開催された予選大会通過者で行われるちょっとだけ規模が小さくなったプロツアー。ここで良い成績を出すと世界大会に参加できる。
・PTQ(MCQの時期も)
今は「プレイヤーツアー予選/Player Tour Qualifiers」の略(2018年以前の記事だと、「プロツアー予選/Pro Tour Qualifiers」のこと)。これで優勝したら、PTに出られるよ!というある程度以上の規模のWPNショップで行われている予選会。MFでも開催されるのが定番。
・PPTQ/RPTQ(2013年~2018年)・PMCQ/RMCQ(2018年~2019年)
勝てばプロツアーに参加できる「プロツアー予選」が各国で毎シーズン何回かずつ開催されていたが、これの参加者が増加の一途をたどり、一日の大会として処理するのが難しくなった。その結果、ショップ単位で開催される「Preliminary Pro Tour Qualifiers/プロツアー予備予選」の優勝者が一堂に会して「RegionalPro Tour Qualifiers/プロツアー地域予選」を開催、これの上位者をプロツアーへ招待する二段階方式へと改められた。PTの名称がMCに変わった時期も、予備予選などの呼称もPTをMCに置き換えてこの予選の形式は継承された。
・殿堂入りプレイヤー
毎年他薦で一定の評価を得たプレイヤーが選ばれている『MTG』界隈のすごいプレイヤーの皆さん。
プロツアーサンデー複数回は当たり前の強豪揃い。
日本人の殿堂入りプレイヤーもいる。
・MO
『Magic Online』のこと。00年代半ばからサービスが始まっている、パソコン上でネット対戦が行えるツール。
ここでもPTの予選が開かれたりしている。
ゲーム内でパックを買ったりして電子データでの資産が増える事になるが、カードをコンプリートすると現物化も可能(エキスパンション毎に期限あり、現物化した場合、電子データは消滅する)。
残念ながら日本語には未対応。
・MTG Arena
2018年にベータ版オープン。2019年の正式リリース前に日本語にも対応したネット対戦ツール。
無課金でも初期配付カードと、ログインボーナスとかで遊んでいける。
演出面や操作性などは、MOと比較してかなり進化した。
最近のゲームっぽい操作性が、インスタントを多用するデッキとあんまり相性良くないのがちょっと残念なくらいだけれど、仕方ないよね、と諦める程度のこと。
無課金でも問題なく遊べる代わりと言ってはなんだが、現物化には対応していない。
■ルール面での用語、略称
・フォーマット
「Format」。直訳すると「型」や「形式」。
『MTG』のカードを使った遊び方の取り決めをしたもので、大まかに分けると構築戦と限定戦がある。
◆ 構築戦(Constructed)
自分の所有カードでデッキを作る(構築する)遊び方。
主流なフォーマットとして、スタンダード、他にパイオニアやモダンなどがある。
基本的に60枚以上のデッキを作成して、同名カードは(基本土地カードを除き)4枚ずつしか使用できない。
◇ スタンダード(Standard)
「秋発売のエキスパンションの発売日~翌年秋のエキスパンション発売直前」までを1シーズンとし、現在のシーズンに発売されたカードセットと、前シーズンの2シーズン分の期間のカードセットで60枚以上のデッキ構築をして対戦を行うフォーマット。
大雑把に言えば「ここ二年間で発売されたカードで遊ぶ」対戦方法。
最近発売されたカードだけ知っていれば済むので、登竜門としてお勧めのフォーマット。
◇ パイオニア(Pioneer)
2019年に制定されたばかりのフォーマット。
2012年秋発売の『ラヴニカの回帰』~現在発売されているエキスパンション(および基本セット)での構築戦。
各年代の「スタンダードのデッキ+α」くらいで参加できるので、スタンダードの期間から外れてしまった二年以上前のカードは、この大会で使っていこう。
◇ モダン(Modern)
2010年に制定されたフォーマットで、「2003年以降に発売されたカードセット」で60枚以上のデッキを構築して対戦を行うフォーマット。
エキスパンション名で言うなら『ミラディン』ブロック以降のカードが使用できる(基本セットは『第8版』以降)。
『MTG』はカードの印刷デザイン(枠や文字フォントなど)が何度か変更されているが、この時に大規模な変更があり、そのタイミングが使用可否のラインとなっている。そのため、新枠デザイン以降のフォーマット、と当初は呼ばれたりもしていた。
パイオニアとは違い、スタンダードのデッキで相手をするには少々辛い。
当初は、「各スタンダードデッキを強化して遊ぶ」くらいでも勝ち負けできていたし、友人知人と遊ぶなら今でもそれで良いと思う。
大規模な大会に出るとなると、様々なデッキの動きを知っていないと勝つのは難しい。
◇ レガシー(Legacy)
一部のオーバーパワー(と現在のルールにそぐわないその他若干)の禁止カードを除き、1993年から現在までに発売されたカードをすべて使えるフォーマット。
モダン相手だと辛いのに、レガシー相手だとスタンダードのデッキで意外と勝負になるのが不思議ではある(一部の高速コンボやロックデッキを除く)。
◇ ヴィンテージ(Vintage)
一部の現在のルールにそぐわない禁止カードを除き、すべてのカードが使用できるフォーマット。
レガシーで禁止されているカードもほぼすべてが使用可能だが、一部のオーバーパワーカードはデッキへの採用可能枚数を1枚に制限されている。
レガシーで4枚使えるカードがヴィンテージでは1枚制限カードに指定されている場合もあるので注意が必要。
◇ Pauper
今までに販売されたコモンカードだけでデッキを構築するフォーマット。
古いマイナーカードを多用したりして、デッキ構築の初心に帰れる感じがすごい。
1枚のカードでの逆転が難しいため、意外と頭を使ってプレイしないといけない。
レアカードを集める必要がなく、比較的お安くデッキが組める。
元々はMOでのお楽しみフォーマットだったが、MFのサイドイベントで実際に開催されたりしている。
◇ 部族戦
時々MFのサイドイベントでモダン部族戦が開催されていたりする。
同じクリーチャータイプのクリーチャーを20体以上デッキに投入することが条件の、クリーチャー戦主体のフォーマット。
◇ Old School
特殊レギュレーションだが、時々MFのサイドイベントで大会が開催されたりしている。
『MTG』がブロック形式での販売が定着する“以前”のカードセットだけでデッキを構築して遊ぶ。(どこまでを採用範囲にするか差異あり)
古いカードは値段が高騰していることが多いため、貴族の遊びと称される。
◆ Limited(限定戦)
未開封パックを使った遊び方。自分のカードコレクションを使わず、カードプールが限定された遊び方のため、こう呼ばれる。
認定大会の場合、基本土地を足して40枚以上のデッキを作る(土地の目安は使用パックによるが、40枚デッキで16~18枚くらい)
「限定戦」と呼ばれることは皆無、「リミテッド」、略して「リミテ」などと呼ばれる。
# 『MTG』最初のカードセットが「Limited Edition」と呼ばれるが、それは関係ない。
◇ シールド戦
盾(Shield)ではなく、未開封(Sealed)のこと。
各自未開封パックを6つ用意し、その中身の90枚に、好きな枚数の基本土地を加えて40枚以上のデッキを組む。
「1枚で勝てるカード」を所有しているかなど、多少運に左右されることもあるが、大量のサイドボードが存在することになるので、相手との相性を考えて2ゲーム目はまったく違う色のデッキを組んだりもできる。
強いカードを選定する目利き能力と、発想力が活きるフォーマット。
◇ ブースタードラフト(Booster Draft)
基本的には8人推奨。6人~10人なら何とか。略すと「ブードラ」。
各自未開封パックを開け、その15枚の中から1枚自分が使いたいカードを選んで、1枚裏向きにして伏せておく(「ピックする」、という)。
全員が1枚ピックしたら、残りのカードを軽くシャッフルして時計回りに隣の人(左隣の人)に裏向きにして渡す。
全員が隣の人にカードを渡したら、右隣の人から受け取った14枚のカードをチェック。同様に1枚選んで先程ピックしたカードの上に重ねて置く。
最後の1枚になるまでこの手順を繰り返す。
2パック目も同様に開封したら1枚選び、先ほどまで重ねておいていた15枚の束の上に重ねておく。
1枚選んだら今度は逆時計回りに、隣の人(右隣の人)に渡す。
左隣の人から1枚減ったカードプールを受取り、同じ作業を最後の1枚になるまで繰り返す。
3パック目も同様。
3パック目の渡す方向は1パック目と同じ時計回りになる。
この手順を終えると、自分で選んだカード45枚の束ができあがることになる。
これらのカードに好きな枚数の基本土地を加えて40枚以上のデッキを作り対戦を行う。
遊べば遊ぶほど味が出てくる、皆でわいわいやるのも、玄人同士が頭使って遊ぶのも楽しいフォーマット。
◆多人数戦フォーマット(Multi-player Format)
『MTG』には1対1ではなく、多人数で遊ぶことを前提としたフォーマットも幾つかある。
双頭巨人戦という公式フォーマット以外にも、非公式フォーマットとしていろいろなルールで遊ばれることがあるが、一部のフォーマットは公式の製品でカバーしている。
◇ 双頭巨人戦(Two-Head Giant)
2VS2のタッグ戦を行うルール。構築戦でもリミテッドでも遊べるようにルールが整えられている。
認定戦の開催が可能だが、滅多に見ない。
# 岩手県雫石町の「駄菓子のたまや」では、毎プレリリースイベントで双頭巨人戦を開催しているよ!
大雑把に言うなら、初期ライフは30点、チームごとのターン進行、ドローやセットランドはプレイヤー単位、攻撃やブロックはチームでまとめて、「対象のプレイヤー」は一人を選ぶ、「各対戦相手」となっていたら対戦相手二人とも、という感じで進行する。
ルール上は3VS3(三頭巨人戦)なども可能。
◇ 統率者戦(Commander)
公式がサポートを開始する前のフォーマット時代の呼び名、、「EDH(いーでぃーえいち)」=「Elder Dragon Hilander」と呼ぶ人も多い。
・伝説のクリーチャー・カードを1枚選び、それを「統率者」とする
・デッキは1枚制限で、必ず100枚の必要がある(統率者以外で99枚)
・デッキに採用できるカードは、統率者の固有色(そのカードのマナコストの色だけでなく、起動型能力や誘発型能力で使用するマナシンボルを含む)に含まれる色のカードか、無色のカードに限られる(厳密には「「統率者の固有色」以外のマナシンボルを含んだカードは使用できない」)
・統率者は、手札とは別に統率者領域に置かれ、これは手札にあるかのように唱えることができる。戦場から離れる際に墓地や追放領域ではなく統率者領域に戻してよい。そうした場合、再度唱えることが可能だが、2度目以降は「過去に唱えた回数×2マナ」が余分に必要となる。
・初期ライフは40点である。
・追加の敗北条件として、「同一の統率者から21点以上のダメージを受けた」が追加される(統率者ダメージ、と呼称される)
大雑把に言うとこんなルール。
「昔手に入れた、好きだったカードが使用できる」「4枚揃える必要がない」など、デッキ構築のハードルが比較的低い。すぐ遊べる構築済みデッキも毎年販売されている。
四人対戦が推奨はされているが、友人知人と遊ぶだけなら別に3人でも5人でもそれ以上それ以下でも好きにして良い。
◇ブロール(Brawl)
「使用できるカードがスタンダード準拠の統率者戦」と言うべきフォーマット。
違いは、
・統率者は伝説のクリーチャーではなく、プレインズウォーカー・カードでも良い
・デッキは60枚(統率者以外に59枚)
・初期ライフは30点
・統率者ダメージは存在しない
といった感じ。
スタンダードの余ったレア(デッキに使わずストレージで眠っているリミテボム)とストレージのコモン、アンコモンで作っても遊べるデッキには仕上がるので、デッキ作成のハードルは極めて低い。
個人的には好きなフォーマットだけど、あんまり大会がない。
開くか。
これも一応四人対戦推奨だけれど、(以下略)。Arenaでは、1VS1のブロール戦イベントが開催されたりしている。
◇魔王戦(Archenemy)
魔王役の一人に、複数人で挑む1VS多の特殊多人数戦。
デッキは通常の構築戦と同じルールで作成される(60枚)。
人数の戦力差を埋めるため、魔王は計略カードと呼ばれる特殊な専用カードも使用する。
ボードゲーム好きな人や、普段大会に出ないで友人知人で主に遊んでいる人にはお勧め。
『MTG』の競技イベント大好き、みたいな人たちでわいわい遊べるかは各人の気質次第。
◇プレーンチェイス(Planechase)
「次元カード」というMTGの舞台となった各次元の世界観を表したカードが存在する多人数対戦推奨のゲーム。次元カードは1枚だけ表向きになっており、様々な影響を及ぼす(土地から出るマナが倍になる、攻撃クリーチャーのパワーが上がる、など)。各プレイヤーは自分の手番に次元ダイスというものを振ることが出き、出た目によって次元に応じたボーナスを得たり、次元渡り(今オープンされてる次元カードを裏向きにして、次のカードをオープンする)を行ったりする。
Tips.フォーマットによって扱いが変わる珍しいもの
「領域」の一つ、「墓地」のカードについて、スタンダードやパイオニアやブロール、現在発売中のブースターパックを使ったリミテッドでは順番を変えても良い。墓地の特定のカード群を参照するカード(インスタントとソーサリーの枚数と同じパワーを持つ《弾けるドレイク》や、宿根という能力など)もあるので、そのカード群をまとめてカウントしやすくしても良い。
しかし、『MTG』の古いカードには、墓地のカードの順番を参照するカードが何枚かあるため、古いカードを使用できるフォーマット(「レガシー」や「統率者戦」)では墓地の順番を変更してはいけないし、呪文や能力の解決に際し正しい順番でカードを墓地に置くことが求められる。
最近始めて、広いカードプールのフォーマットで初めて遊ぶ時などに、慣れた人に注意されたりするかもしれませんが、そういうルールがあることを思い出していただければ。
・プレイヤー
対戦中なら、あなたと、対戦相手のこと。
通常その2人で行うが、双頭巨人戦やその他多人数戦などの場合もっと増える。
(双頭巨人戦などの多人数戦の場合、「チームメイト」という立場も増える)
あるいは、大会の参加者皆さんのこと。
・ジャッジ
公認大会なら必ずいる、そのイベントを執り行う人。
「認定ジャッジ」という制度があり、「この人になら運営を任せても大丈夫、ルールにも詳しい」と認められた人が世界中にいるが、普段のショップの大会には別段認定ジャッジは必要ではないので、(認定ジャッジではない)ショップの店員さんが切り盛りしていることの方が多い。認定ジャッジとして名乗りを上げている人は、ショップでの大会会場はもちろん、DNやTwitter界隈にいっぱいいるので、困ったことがあったら相談してみても良いと思うよ。
・ゲーム
あなたと対戦相手が行う対戦の一本分のこと。通常、初期ライフ20点が先に0点になった方が敗北する(その他の勝利条件は前のページ参照)
・マッチ
実際に対戦相手と行う試合のことで、多くの大会で二本先取となる。
前に挙げた“ゲーム”という単語を使うなら、「2ゲーム先取の、3ゲーム制」となる。
『MTG Arena』のTraditionalでないイベントはBO1(1ゲーム先取)だったりする。
・ラウンド
とある大会の、何試合目かを表す。
もしもその日の大会が「全五回戦」の場合、第一ラウンドから第五ラウンドまであることになる。
各対戦の区切りとなり、各ラウンドで1マッチの対戦をすることとなる。
・スイスドロー、スイスラウンド
現実の『MTG』のほとんどの大会で採用されている運営形式。
何回戦か行われる大会において、試合に負けてもそこで終わりではなく、全員既定のラウンドが終わるまで参加できる。
各ラウンドでは同じ成績の人(あるいは成績が近い人)を優先してマッチングさせる。
例えばとある大会の三回戦では、それまで2連勝している人同士が対戦を行い、同様に1勝1敗同士、0勝2敗同士での対戦組み合わせとなる。
その日、何回戦(何ラウンド)の大会なのかは、通常は大会の最初の対戦前に主催者(あるいはジャッジ)から発表が行われる。
・シングルエリミネーション
スイスラウンドとは異なり、1敗したら負け抜けとなる運営形式。
日本で「トーナメント形式」と言った場合、通常シングルエリミネーションのこと。高校野球(甲子園)の大会形式などがこれに当たる。
ちなみに、1敗したら敗者復活戦やトーナメント表の別の場所に移動させられて、2敗目までは試合が続く形式は「ダブルエリミネーション」と言う。スポーツでもカードゲームでも、意外とこの形式の大会も多い。
『MTG』の多人数の大会で優勝を決める場合、「参加人数に応じたラウンド数のスイスラウンド」→「Top8プレイヤーでのシングルエリミネーション」という手順を踏むことが多い。
・ドロップ
大会から途中で抜ける事。何か用事が発生したり、体調が悪くなってきた時は遠慮する必要はない。
次のラウンドのペアリング(対戦相手決定の)発表前に、大会主催者やジャッジにしっかり伝えよう。対戦組み合わせが出来てしまっていても用事や体調第一で、無理に対戦に時間を割かずに、ドロップする意志を対戦相手とジャッジに伝えて退席しよう。
規定の対戦結果記入用紙を使っている場合、ドロップのチェック欄が右側にあるのでそこにチェックを入れれば良い。
・対戦結果記入用紙(リザルト、スリップ/Result Slip)
画像参照。
リンク先参照。
・投了(コンシード/Concede)
各ゲームの途中で、いつでも投了を宣言できる。
自分に負けが付くが、各マッチは時間が決められているので、2本目3本目を時間内に連取するために、1本目でほぼ逆転不可能になったなら早めに投了するのも一つの選択肢となる。
投了が禁止されているTCGもあるとのことだが、MTGにはそういうルールはないので遠慮せずに投了を宣言しよう。
・デッキ
あなたが選んだカードの束。
構築戦なら通常60枚以上、限定戦なら40枚以上となる。
「メインデッキ」などとも呼ばれる。
・サイドボード
メインデッキとは別に準備しておくカード。構築戦の場合15枚。リミテッドの場合、デッキに含まれていない残りのすべてのカードがそれとなる。
各マッチの2ゲーム目から、メインデッキとサイドボードのカードを任意の枚数入れ替えても良い(デッキの最低枚数は守らなければならない)。
構築戦では主に「メインデッキに入れていても役に立つかどうか分からないが、限定的に強いカード」や、「自分のデッキが苦手なデッキやカードを相手にした時の相性差を埋めるためのカード」が準備される。
<色の略称、色の組み合わせの通称>
■ 基本の五色
白:Wと書かれる。White
青:Uと書かれる。blUe(最初の二文字が黒と被るため)
黒:Bと書かれる。Black
赤:Rと書かれる。Red
緑:Gと書かれる。Green
「白青コントロールデッキ」と「WUコントロールデッキ」は同じ意味。
■ 友好色、対抗色
カードの裏面を見てもらうと分かるが、5つの点が五角形の頂点の位置に並んでいる。
時計回りに、白→青→黒→赤→緑(→白に戻る)の順であるが、
この隣あった色を友好色、隣り合っていない色(対角線が引ける点)を対抗色と呼ぶ。
例)白の友好色→緑と青
例)白の対抗色→黒と赤
例)青の友好色→白と黒
……というような感じ。
■ 色対策カード(俗語)
白のインスタントで「対象の黒か赤のパーマネントを追放する」
青のインスタントで「対象の赤の呪文を打ち消す」
黒のインスタントで「対象の黒のクリーチャー1体を破壊する」
など、特定の色のカードにのみ有効なカードがある。
過去にデザインされたものには、「対抗色の二色に有効なもの」「対抗色のうち一色に有効なもの」「自分自身の色に有効なもの」が存在する。
■ 二色の呼び方
白青:アゾリウス
青黒:ディミーア
黒赤:ラクドス
赤緑:グルール
緑白:セレズニア
白黒:オルゾフ
青赤:イゼット
黒緑:ゴルガリ
赤白:ボロス
緑青:シミック
二色の組み合わせは、MTGの次元の一つ『ラヴニカ』の10個あるギルドの名前で呼ばれることがある。
「ボロスウィニー」=「赤白ウィニー」
「グルールビート」=「赤緑ビートダウン」
「オルゾフコントロール」=「白黒コントロール」
このようにデッキ名に使われることがある。
色説明で挙げた「白青コントロールデッキ」と「WUコントロールデッキ」と、「アゾリウスコントロール」は同じ意味。
■ 三色の呼び方
緑白青:バント
白青黒:エスパー
青黒赤:グリクシス
黒赤緑:ジャンド
赤緑白:ナヤ
黒緑白:アブザン
赤白青:ジェスカイ
緑青黒:スゥルタイ
白黒赤:マルドゥ
青赤緑:ティムール
友好三色(「白」を中心にその友好色の「青」と「緑」の組み合わせ、同様に「青」を中心に「白」「黒」、以下略)の組み合わせは、MTGの世界の一つ『アラーラ』の5つの断片から。
対抗三色(「友好三色にならない三色の組み合わせ」または「とある一色とそれらの対抗色2つの組み合わせ」)については『タルキール』の5つの氏族名から。
00年代からのプレイヤーさんは、過去にいた三色の伝説のドラゴンの名を冠して呼ぶ場合もあるので、混乱せずに文脈から判断。
(例:「黒赤緑」を「“デアリガズ”カラーのデッキ」と呼ぶなど。友好色が『インベイジョン』ブロック、対抗色が『次元の混乱』ブロックに収録)
他には「白黒緑」デッキを「ドラン」カラー(一時期、《搭の包囲、ドラン》を使用したその三色のデッキが一世を風靡したことによる)、「白青赤」デッキをトリコロール(フランスの国旗の呼び名=これだけはMTG関係ないので、他で使っても白青赤の三色を表す言葉として教養を示せるチャンス!)などと呼ぶことがある。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/【目次に戻る】_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
https://northernwind.diarynote.jp/202107042148378353/
・『MTG』
『マジック:ザ・ギャザリング』。
製品名としては『Magic』の部分となる。
Tを小文字にするのは正確には間違い(全部大文字が正しい)。
『マジック:ザ・ギャザリング』を知らない人は「ミーティング」と読む。
記念すべき初版=リミテッド版(俗に言うα版、β版)は1993年に発売されて、以後25年以上カードの種類を増やしながら販売が続いている。
・マジック、ギャザ、えむてぃーじー
主に口語。どれも『MTG』のこと。
・TCG
『Trading Card Game』の頭文字。
コレクションを目的としたカード(や写真など)は昔からあったが、それを使って遊べるように作成されたゲーム。
『MTG』が世界初のTCGと言われている。(が、日本のカードダスなど、似たようなものがもっと古くからあったこと自体は否定しない)
今存在する多くのTCGの土台となっているのが『MTG』である(プレイヤーが自分でデッキを作成すること、レアリティの存在、コストの概念など、大本はこのゲームである)
・WotC
『Wizard of the Coast』社。アメリカの会社で『MTG』の開発・販売会社。日本支社もある。
世界最初のTRPG『Dungions and Dragons』の作成・出版なども手掛けている。
2019年11月現在、別のゲーム制作会社(ハズプロ)の子会社となっている。
・WPN店舗
Wizard Play Networkという、WotC社によるショップサポートのこと。
WotC社のウェブサイトの店舗検索で検索することができる、公式イベントを開催しているショップ。
行けば初心者用デッキがもらえたりする(ショップにお問い合わせください。店頭在庫がない場合、取り寄せてもらえたりする。確実にもらえるタイミングとして、公式イベントの「ティーチングキャラバン」開催日を狙って行こう)。
・ティーチングキャラバン
WotC社による初心者講習会。
練習用デッキが無料でもらえて、公認スタッフからゆっくりとルールの説明をしてもらえるぞ!
開催告知を見て、近くで開催されていたら行ってみよう。
・ブースターパック
未開封パック。通常これを買って開封して自分のコレクションを増やしていく。
限定販売の特殊なセットのものでなければ、15枚入り(レアまたは神話レアが1枚、アンコモンが3枚、コモンが10枚、土地カードが1枚)のことが多い。たまにコモンが9枚で代わりにFoil(きらきら光っている)カードが1枚入っていることがある。おめでとう。
神話レアが導入された『M10』以降、基本的には、
「特定のコモンの入手率:特定のアンコモンの入手率」=2:1
「特定のアンコモンの入手率:特定のレア以上の入手率」=2:1
「特定のレアの入手率:特定の神話レアの入手率」=2:1
に近似した割合でレアリティ毎に封入されている(製品によって多少の差がある)。
・ブースターボックス
限定商品でないものは、1箱36パック入りです。
発売して間もなくは店頭で買うと限定のプロモーションカードが付いてきたりするので、ショップで確認してみよう!
・ドラフトブースター
ブースターパックの中でも、従来のもの。
2020年9月発売の『ゼンディカーの夜明け』にて、セットブースターという別形態の商品が販売されることになり、独立した名前が付けられた。
・セットブースター
従来のブースターパックより、「コモン/アンコモンの総数が少ない」「割合的にレアやFoilの入手率が高い」「時々古いカードがおまけ的に入っている」「ちょっと高い」という差が付けられている。
・基本セット
毎年夏(7月頃)に発売されているセット。2020年7月に『Magic2021』(略称『M21』)が発売。
比較的、複雑なルールのカードが少なく、遊びやすいセット。
昔は2年に1度発売だったり、まったく販売していない時期も存在するが、現在は毎年発売している。(が、2021年は『DnD』とのコラボ的な商品が基本セット代わりになりそう)
・エキスパンション
年に三回程度(たいていは、秋:9~10月頃、冬:1月~2月頃、春:4月~5月頃の三回)発売されているカードセット。
発売時期、発売間隔は、ずれることがあります。
世界観に応じて、封入されるカードのタイプや色に偏りがあったり、特殊な効果を持ったカードも多い。
新しいセットのパック剥くの楽しい。
・ブロック(旧用語)
1996年発売の『ミラージュ』以降、
・1年間に3つのエキスパンションを発売
・これをブロックと呼称する
・秋発売のブロック最初のエキスパンションを大型セット(収録カード多)、冬発売、春発売のエキスパンションを小型セット(収録カード少)とする
というルーティンではカードセットはデザインされ、2014年-2015年発売の『タルキール』ブロックまでこれは継続した。(一部ブロックは大小の差などあり)
スタンダードの硬直化の解消、ストーリーの展開を早めたい、などを理由に、3エキスパンションでのブロック制を廃止。以後は時期や形式を変更しながらの紆余曲折を経て、販売が続いていくこととなった
・プレリリース大会
新しい基本セットやエキスパンションの発売日の前週の週末に行われるお披露目大会。
WPNショップの多くで開催されており、デッキも不要で、行けば真新しいパックを使って遊べる(後述の「リミテッド」の形式で行われる)
一番初心者に優しい大会であり、行けばプレイングやデッキ構築のノウハウを教えてもらいながら遊べるよ。
・FNM
「フライデーナイトマジック/Friday Night Magic」の略。
毎週金曜日の夕方以降にWPN店舗で開催されているお気軽イベント。
大会に不慣れな場合は、まずはこれに参加してみよう。
・GP
「グランプリ」の略。「GP名古屋2019」などと使用。Twitterのハッシュタグなどでも使われる(#mtggpnagoya2019 など)。
オープン大会(大会に参加資格がいらない)大会としては最大級の二日がかりの大会。初日の八回戦終了時点で6勝2敗以上の成績のプレイヤーが残り最終ラウンドまで参加できる。8回戦目までに6勝に届かなかったプレイヤーは、残念ながら初日敗退となる。
・MF
「マジックフェスト/Magic Fest」の略。たいていは金曜日~日曜日の三日間開催だが、時々四日間開催になったりする。土曜日と日曜日の最大のイベントがグランプリとなる。グランプリ本戦以外にも、多数のショップブースであったり、ステージイベントがあったり、少人数で開催される大会であったり、多数のイベントが開催されており、会場に行けば遊べる。(プレリリース大会や後述のPTが開催されていない)毎週世界のどこかで開催されていて、日本国内だと毎年3~4回程度開催されている
・PT(プロツアー、2018年まで)
「プロツアー/Pro Tour」。GPと違って完全招待制のイベント。
プロツアー予選の優勝者や、GPの上位入賞者に参加資格が与えられる。
金土日の三日間開催で、三日目に進出したTop8プレイヤーは「プロツアーサンデー参加者」として世界の強豪と見なされる。基本的にはエキスパンション発売毎に開催され、年に3~4回開催されていた。2018年に「MC」と大会名が変わった。
・MC(2019年)
「ミシックチャンピオンシップ/Mythic Championship」。ほぼプロツアーと同義。Arenaでのオンライン対戦なども行われ回数が増えた。
・PT(2020年から)
「プレイヤーツアー/Player Tour」の略。世界の各地域(アジア、北アメリカ等)毎に開催されるイベント。各国で開催された予選大会通過者で行われるちょっとだけ規模が小さくなったプロツアー。ここで良い成績を出すと世界大会に参加できる。
・PTQ(MCQの時期も)
今は「プレイヤーツアー予選/Player Tour Qualifiers」の略(2018年以前の記事だと、「プロツアー予選/Pro Tour Qualifiers」のこと)。これで優勝したら、PTに出られるよ!というある程度以上の規模のWPNショップで行われている予選会。MFでも開催されるのが定番。
・PPTQ/RPTQ(2013年~2018年)・PMCQ/RMCQ(2018年~2019年)
勝てばプロツアーに参加できる「プロツアー予選」が各国で毎シーズン何回かずつ開催されていたが、これの参加者が増加の一途をたどり、一日の大会として処理するのが難しくなった。その結果、ショップ単位で開催される「Preliminary Pro Tour Qualifiers/プロツアー予備予選」の優勝者が一堂に会して「RegionalPro Tour Qualifiers/プロツアー地域予選」を開催、これの上位者をプロツアーへ招待する二段階方式へと改められた。PTの名称がMCに変わった時期も、予備予選などの呼称もPTをMCに置き換えてこの予選の形式は継承された。
・殿堂入りプレイヤー
毎年他薦で一定の評価を得たプレイヤーが選ばれている『MTG』界隈のすごいプレイヤーの皆さん。
プロツアーサンデー複数回は当たり前の強豪揃い。
日本人の殿堂入りプレイヤーもいる。
・MO
『Magic Online』のこと。00年代半ばからサービスが始まっている、パソコン上でネット対戦が行えるツール。
ここでもPTの予選が開かれたりしている。
ゲーム内でパックを買ったりして電子データでの資産が増える事になるが、カードをコンプリートすると現物化も可能(エキスパンション毎に期限あり、現物化した場合、電子データは消滅する)。
残念ながら日本語には未対応。
・MTG Arena
2018年にベータ版オープン。2019年の正式リリース前に日本語にも対応したネット対戦ツール。
無課金でも初期配付カードと、ログインボーナスとかで遊んでいける。
演出面や操作性などは、MOと比較してかなり進化した。
最近のゲームっぽい操作性が、インスタントを多用するデッキとあんまり相性良くないのがちょっと残念なくらいだけれど、仕方ないよね、と諦める程度のこと。
無課金でも問題なく遊べる代わりと言ってはなんだが、現物化には対応していない。
■ルール面での用語、略称
・フォーマット
「Format」。直訳すると「型」や「形式」。
『MTG』のカードを使った遊び方の取り決めをしたもので、大まかに分けると構築戦と限定戦がある。
◆ 構築戦(Constructed)
自分の所有カードでデッキを作る(構築する)遊び方。
主流なフォーマットとして、スタンダード、他にパイオニアやモダンなどがある。
基本的に60枚以上のデッキを作成して、同名カードは(基本土地カードを除き)4枚ずつしか使用できない。
◇ スタンダード(Standard)
「秋発売のエキスパンションの発売日~翌年秋のエキスパンション発売直前」までを1シーズンとし、現在のシーズンに発売されたカードセットと、前シーズンの2シーズン分の期間のカードセットで60枚以上のデッキ構築をして対戦を行うフォーマット。
大雑把に言えば「ここ二年間で発売されたカードで遊ぶ」対戦方法。
最近発売されたカードだけ知っていれば済むので、登竜門としてお勧めのフォーマット。
◇ パイオニア(Pioneer)
2019年に制定されたばかりのフォーマット。
2012年秋発売の『ラヴニカの回帰』~現在発売されているエキスパンション(および基本セット)での構築戦。
各年代の「スタンダードのデッキ+α」くらいで参加できるので、スタンダードの期間から外れてしまった二年以上前のカードは、この大会で使っていこう。
◇ モダン(Modern)
2010年に制定されたフォーマットで、「2003年以降に発売されたカードセット」で60枚以上のデッキを構築して対戦を行うフォーマット。
エキスパンション名で言うなら『ミラディン』ブロック以降のカードが使用できる(基本セットは『第8版』以降)。
『MTG』はカードの印刷デザイン(枠や文字フォントなど)が何度か変更されているが、この時に大規模な変更があり、そのタイミングが使用可否のラインとなっている。そのため、新枠デザイン以降のフォーマット、と当初は呼ばれたりもしていた。
パイオニアとは違い、スタンダードのデッキで相手をするには少々辛い。
当初は、「各スタンダードデッキを強化して遊ぶ」くらいでも勝ち負けできていたし、友人知人と遊ぶなら今でもそれで良いと思う。
大規模な大会に出るとなると、様々なデッキの動きを知っていないと勝つのは難しい。
◇ レガシー(Legacy)
一部のオーバーパワー(と現在のルールにそぐわないその他若干)の禁止カードを除き、1993年から現在までに発売されたカードをすべて使えるフォーマット。
モダン相手だと辛いのに、レガシー相手だとスタンダードのデッキで意外と勝負になるのが不思議ではある(一部の高速コンボやロックデッキを除く)。
◇ ヴィンテージ(Vintage)
一部の現在のルールにそぐわない禁止カードを除き、すべてのカードが使用できるフォーマット。
レガシーで禁止されているカードもほぼすべてが使用可能だが、一部のオーバーパワーカードはデッキへの採用可能枚数を1枚に制限されている。
レガシーで4枚使えるカードがヴィンテージでは1枚制限カードに指定されている場合もあるので注意が必要。
◇ Pauper
今までに販売されたコモンカードだけでデッキを構築するフォーマット。
古いマイナーカードを多用したりして、デッキ構築の初心に帰れる感じがすごい。
1枚のカードでの逆転が難しいため、意外と頭を使ってプレイしないといけない。
レアカードを集める必要がなく、比較的お安くデッキが組める。
元々はMOでのお楽しみフォーマットだったが、MFのサイドイベントで実際に開催されたりしている。
◇ 部族戦
時々MFのサイドイベントでモダン部族戦が開催されていたりする。
同じクリーチャータイプのクリーチャーを20体以上デッキに投入することが条件の、クリーチャー戦主体のフォーマット。
◇ Old School
特殊レギュレーションだが、時々MFのサイドイベントで大会が開催されたりしている。
『MTG』がブロック形式での販売が定着する“以前”のカードセットだけでデッキを構築して遊ぶ。(どこまでを採用範囲にするか差異あり)
古いカードは値段が高騰していることが多いため、貴族の遊びと称される。
◆ Limited(限定戦)
未開封パックを使った遊び方。自分のカードコレクションを使わず、カードプールが限定された遊び方のため、こう呼ばれる。
認定大会の場合、基本土地を足して40枚以上のデッキを作る(土地の目安は使用パックによるが、40枚デッキで16~18枚くらい)
「限定戦」と呼ばれることは皆無、「リミテッド」、略して「リミテ」などと呼ばれる。
# 『MTG』最初のカードセットが「Limited Edition」と呼ばれるが、それは関係ない。
◇ シールド戦
盾(Shield)ではなく、未開封(Sealed)のこと。
各自未開封パックを6つ用意し、その中身の90枚に、好きな枚数の基本土地を加えて40枚以上のデッキを組む。
「1枚で勝てるカード」を所有しているかなど、多少運に左右されることもあるが、大量のサイドボードが存在することになるので、相手との相性を考えて2ゲーム目はまったく違う色のデッキを組んだりもできる。
強いカードを選定する目利き能力と、発想力が活きるフォーマット。
◇ ブースタードラフト(Booster Draft)
基本的には8人推奨。6人~10人なら何とか。略すと「ブードラ」。
各自未開封パックを開け、その15枚の中から1枚自分が使いたいカードを選んで、1枚裏向きにして伏せておく(「ピックする」、という)。
全員が1枚ピックしたら、残りのカードを軽くシャッフルして時計回りに隣の人(左隣の人)に裏向きにして渡す。
全員が隣の人にカードを渡したら、右隣の人から受け取った14枚のカードをチェック。同様に1枚選んで先程ピックしたカードの上に重ねて置く。
最後の1枚になるまでこの手順を繰り返す。
2パック目も同様に開封したら1枚選び、先ほどまで重ねておいていた15枚の束の上に重ねておく。
1枚選んだら今度は逆時計回りに、隣の人(右隣の人)に渡す。
左隣の人から1枚減ったカードプールを受取り、同じ作業を最後の1枚になるまで繰り返す。
3パック目も同様。
3パック目の渡す方向は1パック目と同じ時計回りになる。
この手順を終えると、自分で選んだカード45枚の束ができあがることになる。
これらのカードに好きな枚数の基本土地を加えて40枚以上のデッキを作り対戦を行う。
遊べば遊ぶほど味が出てくる、皆でわいわいやるのも、玄人同士が頭使って遊ぶのも楽しいフォーマット。
◆多人数戦フォーマット(Multi-player Format)
『MTG』には1対1ではなく、多人数で遊ぶことを前提としたフォーマットも幾つかある。
双頭巨人戦という公式フォーマット以外にも、非公式フォーマットとしていろいろなルールで遊ばれることがあるが、一部のフォーマットは公式の製品でカバーしている。
◇ 双頭巨人戦(Two-Head Giant)
2VS2のタッグ戦を行うルール。構築戦でもリミテッドでも遊べるようにルールが整えられている。
認定戦の開催が可能だが、滅多に見ない。
# 岩手県雫石町の「駄菓子のたまや」では、毎プレリリースイベントで双頭巨人戦を開催しているよ!
大雑把に言うなら、初期ライフは30点、チームごとのターン進行、ドローやセットランドはプレイヤー単位、攻撃やブロックはチームでまとめて、「対象のプレイヤー」は一人を選ぶ、「各対戦相手」となっていたら対戦相手二人とも、という感じで進行する。
ルール上は3VS3(三頭巨人戦)なども可能。
◇ 統率者戦(Commander)
公式がサポートを開始する前のフォーマット時代の呼び名、、「EDH(いーでぃーえいち)」=「Elder Dragon Hilander」と呼ぶ人も多い。
・伝説のクリーチャー・カードを1枚選び、それを「統率者」とする
・デッキは1枚制限で、必ず100枚の必要がある(統率者以外で99枚)
・デッキに採用できるカードは、統率者の固有色(そのカードのマナコストの色だけでなく、起動型能力や誘発型能力で使用するマナシンボルを含む)に含まれる色のカードか、無色のカードに限られる(厳密には「「統率者の固有色」以外のマナシンボルを含んだカードは使用できない」)
・統率者は、手札とは別に統率者領域に置かれ、これは手札にあるかのように唱えることができる。戦場から離れる際に墓地や追放領域ではなく統率者領域に戻してよい。そうした場合、再度唱えることが可能だが、2度目以降は「過去に唱えた回数×2マナ」が余分に必要となる。
・初期ライフは40点である。
・追加の敗北条件として、「同一の統率者から21点以上のダメージを受けた」が追加される(統率者ダメージ、と呼称される)
大雑把に言うとこんなルール。
「昔手に入れた、好きだったカードが使用できる」「4枚揃える必要がない」など、デッキ構築のハードルが比較的低い。すぐ遊べる構築済みデッキも毎年販売されている。
四人対戦が推奨はされているが、友人知人と遊ぶだけなら別に3人でも5人でもそれ以上それ以下でも好きにして良い。
◇ブロール(Brawl)
「使用できるカードがスタンダード準拠の統率者戦」と言うべきフォーマット。
違いは、
・統率者は伝説のクリーチャーではなく、プレインズウォーカー・カードでも良い
・デッキは60枚(統率者以外に59枚)
・初期ライフは30点
・統率者ダメージは存在しない
といった感じ。
スタンダードの余ったレア(デッキに使わずストレージで眠っているリミテボム)とストレージのコモン、アンコモンで作っても遊べるデッキには仕上がるので、デッキ作成のハードルは極めて低い。
個人的には好きなフォーマットだけど、あんまり大会がない。
開くか。
これも一応四人対戦推奨だけれど、(以下略)。Arenaでは、1VS1のブロール戦イベントが開催されたりしている。
◇魔王戦(Archenemy)
魔王役の一人に、複数人で挑む1VS多の特殊多人数戦。
デッキは通常の構築戦と同じルールで作成される(60枚)。
人数の戦力差を埋めるため、魔王は計略カードと呼ばれる特殊な専用カードも使用する。
ボードゲーム好きな人や、普段大会に出ないで友人知人で主に遊んでいる人にはお勧め。
『MTG』の競技イベント大好き、みたいな人たちでわいわい遊べるかは各人の気質次第。
◇プレーンチェイス(Planechase)
「次元カード」というMTGの舞台となった各次元の世界観を表したカードが存在する多人数対戦推奨のゲーム。次元カードは1枚だけ表向きになっており、様々な影響を及ぼす(土地から出るマナが倍になる、攻撃クリーチャーのパワーが上がる、など)。各プレイヤーは自分の手番に次元ダイスというものを振ることが出き、出た目によって次元に応じたボーナスを得たり、次元渡り(今オープンされてる次元カードを裏向きにして、次のカードをオープンする)を行ったりする。
Tips.フォーマットによって扱いが変わる珍しいもの
「領域」の一つ、「墓地」のカードについて、スタンダードやパイオニアやブロール、現在発売中のブースターパックを使ったリミテッドでは順番を変えても良い。墓地の特定のカード群を参照するカード(インスタントとソーサリーの枚数と同じパワーを持つ《弾けるドレイク》や、宿根という能力など)もあるので、そのカード群をまとめてカウントしやすくしても良い。
しかし、『MTG』の古いカードには、墓地のカードの順番を参照するカードが何枚かあるため、古いカードを使用できるフォーマット(「レガシー」や「統率者戦」)では墓地の順番を変更してはいけないし、呪文や能力の解決に際し正しい順番でカードを墓地に置くことが求められる。
最近始めて、広いカードプールのフォーマットで初めて遊ぶ時などに、慣れた人に注意されたりするかもしれませんが、そういうルールがあることを思い出していただければ。
・プレイヤー
対戦中なら、あなたと、対戦相手のこと。
通常その2人で行うが、双頭巨人戦やその他多人数戦などの場合もっと増える。
(双頭巨人戦などの多人数戦の場合、「チームメイト」という立場も増える)
あるいは、大会の参加者皆さんのこと。
・ジャッジ
公認大会なら必ずいる、そのイベントを執り行う人。
「認定ジャッジ」という制度があり、「この人になら運営を任せても大丈夫、ルールにも詳しい」と認められた人が世界中にいるが、普段のショップの大会には別段認定ジャッジは必要ではないので、(認定ジャッジではない)ショップの店員さんが切り盛りしていることの方が多い。認定ジャッジとして名乗りを上げている人は、ショップでの大会会場はもちろん、DNやTwitter界隈にいっぱいいるので、困ったことがあったら相談してみても良いと思うよ。
・ゲーム
あなたと対戦相手が行う対戦の一本分のこと。通常、初期ライフ20点が先に0点になった方が敗北する(その他の勝利条件は前のページ参照)
・マッチ
実際に対戦相手と行う試合のことで、多くの大会で二本先取となる。
前に挙げた“ゲーム”という単語を使うなら、「2ゲーム先取の、3ゲーム制」となる。
『MTG Arena』のTraditionalでないイベントはBO1(1ゲーム先取)だったりする。
・ラウンド
とある大会の、何試合目かを表す。
もしもその日の大会が「全五回戦」の場合、第一ラウンドから第五ラウンドまであることになる。
各対戦の区切りとなり、各ラウンドで1マッチの対戦をすることとなる。
・スイスドロー、スイスラウンド
現実の『MTG』のほとんどの大会で採用されている運営形式。
何回戦か行われる大会において、試合に負けてもそこで終わりではなく、全員既定のラウンドが終わるまで参加できる。
各ラウンドでは同じ成績の人(あるいは成績が近い人)を優先してマッチングさせる。
例えばとある大会の三回戦では、それまで2連勝している人同士が対戦を行い、同様に1勝1敗同士、0勝2敗同士での対戦組み合わせとなる。
その日、何回戦(何ラウンド)の大会なのかは、通常は大会の最初の対戦前に主催者(あるいはジャッジ)から発表が行われる。
・シングルエリミネーション
スイスラウンドとは異なり、1敗したら負け抜けとなる運営形式。
日本で「トーナメント形式」と言った場合、通常シングルエリミネーションのこと。高校野球(甲子園)の大会形式などがこれに当たる。
ちなみに、1敗したら敗者復活戦やトーナメント表の別の場所に移動させられて、2敗目までは試合が続く形式は「ダブルエリミネーション」と言う。スポーツでもカードゲームでも、意外とこの形式の大会も多い。
『MTG』の多人数の大会で優勝を決める場合、「参加人数に応じたラウンド数のスイスラウンド」→「Top8プレイヤーでのシングルエリミネーション」という手順を踏むことが多い。
・ドロップ
大会から途中で抜ける事。何か用事が発生したり、体調が悪くなってきた時は遠慮する必要はない。
次のラウンドのペアリング(対戦相手決定の)発表前に、大会主催者やジャッジにしっかり伝えよう。対戦組み合わせが出来てしまっていても用事や体調第一で、無理に対戦に時間を割かずに、ドロップする意志を対戦相手とジャッジに伝えて退席しよう。
規定の対戦結果記入用紙を使っている場合、ドロップのチェック欄が右側にあるのでそこにチェックを入れれば良い。
・対戦結果記入用紙(リザルト、スリップ/Result Slip)
画像参照。
リンク先参照。
・投了(コンシード/Concede)
各ゲームの途中で、いつでも投了を宣言できる。
自分に負けが付くが、各マッチは時間が決められているので、2本目3本目を時間内に連取するために、1本目でほぼ逆転不可能になったなら早めに投了するのも一つの選択肢となる。
投了が禁止されているTCGもあるとのことだが、MTGにはそういうルールはないので遠慮せずに投了を宣言しよう。
・デッキ
あなたが選んだカードの束。
構築戦なら通常60枚以上、限定戦なら40枚以上となる。
「メインデッキ」などとも呼ばれる。
・サイドボード
メインデッキとは別に準備しておくカード。構築戦の場合15枚。リミテッドの場合、デッキに含まれていない残りのすべてのカードがそれとなる。
各マッチの2ゲーム目から、メインデッキとサイドボードのカードを任意の枚数入れ替えても良い(デッキの最低枚数は守らなければならない)。
構築戦では主に「メインデッキに入れていても役に立つかどうか分からないが、限定的に強いカード」や、「自分のデッキが苦手なデッキやカードを相手にした時の相性差を埋めるためのカード」が準備される。
<色の略称、色の組み合わせの通称>
■ 基本の五色
白:Wと書かれる。White
青:Uと書かれる。blUe(最初の二文字が黒と被るため)
黒:Bと書かれる。Black
赤:Rと書かれる。Red
緑:Gと書かれる。Green
「白青コントロールデッキ」と「WUコントロールデッキ」は同じ意味。
■ 友好色、対抗色
カードの裏面を見てもらうと分かるが、5つの点が五角形の頂点の位置に並んでいる。
時計回りに、白→青→黒→赤→緑(→白に戻る)の順であるが、
この隣あった色を友好色、隣り合っていない色(対角線が引ける点)を対抗色と呼ぶ。
例)白の友好色→緑と青
例)白の対抗色→黒と赤
例)青の友好色→白と黒
……というような感じ。
■ 色対策カード(俗語)
白のインスタントで「対象の黒か赤のパーマネントを追放する」
青のインスタントで「対象の赤の呪文を打ち消す」
黒のインスタントで「対象の黒のクリーチャー1体を破壊する」
など、特定の色のカードにのみ有効なカードがある。
過去にデザインされたものには、「対抗色の二色に有効なもの」「対抗色のうち一色に有効なもの」「自分自身の色に有効なもの」が存在する。
■ 二色の呼び方
白青:アゾリウス
青黒:ディミーア
黒赤:ラクドス
赤緑:グルール
緑白:セレズニア
白黒:オルゾフ
青赤:イゼット
黒緑:ゴルガリ
赤白:ボロス
緑青:シミック
二色の組み合わせは、MTGの次元の一つ『ラヴニカ』の10個あるギルドの名前で呼ばれることがある。
「ボロスウィニー」=「赤白ウィニー」
「グルールビート」=「赤緑ビートダウン」
「オルゾフコントロール」=「白黒コントロール」
このようにデッキ名に使われることがある。
色説明で挙げた「白青コントロールデッキ」と「WUコントロールデッキ」と、「アゾリウスコントロール」は同じ意味。
■ 三色の呼び方
緑白青:バント
白青黒:エスパー
青黒赤:グリクシス
黒赤緑:ジャンド
赤緑白:ナヤ
黒緑白:アブザン
赤白青:ジェスカイ
緑青黒:スゥルタイ
白黒赤:マルドゥ
青赤緑:ティムール
友好三色(「白」を中心にその友好色の「青」と「緑」の組み合わせ、同様に「青」を中心に「白」「黒」、以下略)の組み合わせは、MTGの世界の一つ『アラーラ』の5つの断片から。
対抗三色(「友好三色にならない三色の組み合わせ」または「とある一色とそれらの対抗色2つの組み合わせ」)については『タルキール』の5つの氏族名から。
00年代からのプレイヤーさんは、過去にいた三色の伝説のドラゴンの名を冠して呼ぶ場合もあるので、混乱せずに文脈から判断。
(例:「黒赤緑」を「“デアリガズ”カラーのデッキ」と呼ぶなど。友好色が『インベイジョン』ブロック、対抗色が『次元の混乱』ブロックに収録)
他には「白黒緑」デッキを「ドラン」カラー(一時期、《搭の包囲、ドラン》を使用したその三色のデッキが一世を風靡したことによる)、「白青赤」デッキをトリコロール(フランスの国旗の呼び名=これだけはMTG関係ないので、他で使っても白青赤の三色を表す言葉として教養を示せるチャンス!)などと呼ぶことがある。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/【目次に戻る】_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
https://northernwind.diarynote.jp/202107042148378353/
Step2.基本的な用語に目を通しておこう
2021年7月4日 MTG Tips的なもの※Step2のポイント:丸暗記をする必要はないです。なんとなく、「そういう用語が存在するんだ」と見聞きしておいて、後で分からないところがあったら戻って来ましょう。
<ターン進行>
あなたと対戦相手が、交互に自分のターンを進行し、ゲームが進む。
一つのターンは、5つのフェイズに分かれ、メインフェイズ以外のフェイズはそれぞれステップというものに細分化されている。
■ 開始フェイズ
・アンタップステップ
・アップキープステップ
・ドローステップ
■・ 戦闘前メインフェイズ
■ 戦闘フェイズ
・戦闘開始ステップ
・攻撃クリーチャー指定ステップ
・ブロッククリーチャー指定ステップ
・戦闘ダメージステップ
・戦闘終了ステップ
■・ 戦闘後メインフェイズ
■ 最終フェイズ
・終了ステップ
・クリンナップ・ステップ
<ゲームで存在する領域>
戦場:パーマネントが存在する領域
土地カードや、唱えて解決したクリーチャー・カードや、アーティファクト・カードやエンチャント・カードが存在するエリア
手札:プレイヤーがプレイ可能なカード。ゲーム開始時は7枚。非公開領域(もちろん自分の手札は見られる)
ライブラリー:いわゆる山札。非公開領域。
墓地:いわゆる捨て札置き場。墓地からカードを回収する(手札に戻す)能力や、墓地にある時に効果を発揮するカードなどもある。公開領域。
スタック:唱えた呪文や、起動した能力や誘発した能力が存在する場所。後述。
追放:第二の捨て札置き場的な場所。墓地と違って再利用が想定されていないエリアだが、「一時的に脇に置いておく」イメージで後から帰ってくるカードが一時的にここに移動することもある。公開領域。
■ 以下は、特殊な領域
統率:普段は利用を想定しなくて良い場所。普段の対戦中は意識しなくて大丈夫。
統率者戦やブロールという特殊ルールで統率者が置かれたり、プレインズウォーカーの忠誠度能力で作られた紋章が置かれたりする、手出し不可能なエリア
■ 領域外=ゲームの外部
「ゲームの外部」のカードを参照するカードがある。それらは大会ルールではサイドボード(デッキとは別にあらかじめ準備しておくカード群)のみを参照にする。
Tips.
この中で一番意識されない領域は、おそらくスタックです。
物理的に特定な場所がないため、ゲームを始めた時には分かりにくい点かと思います。
(Arenaでは、呪文を唱えたり、能力を起動したときに画面の右側中央にそのカードが表示されるのでわかりやすいと思います。あそこが「スタック」です)
イメージとしては
1.「このカードを使います」と(マナを払って)手札からスタックにカードを移す。(実際は唱えたカードを相手に見せて「出して良い?」と聞くか、戦場の空いているところに置いて見せることになるはず)
2.対戦相手が「解決して良いですよ」と言ったらスタックにあるカードが解決される(クリーチャーなら戦場に出る、ソーサリーなら書いてあることを実行する)
スタックに複数の呪文(や能力)が溜まることがあります。この場合、後からスタックに移動したものが先に解決されます。
先ほどの例から派生させてみると、
1.「このカードを使います」と(マナを払って)手札からスタックにカードを移す。
2´.対戦相手が「その呪文を打ち消します」と手札にあった《取り消し》を(マナを払って)スタックに移す。
3.この時、解決待ちは後から後からスタックに置かれた《取り消し》である。
4.あなたと対戦相手がそれぞれ新たに呪文を使わないことを確認したら、《取り消し》が解決される。
5.結果、《取り消し》により1.で唱えたカードが打ち消され墓地に置かれる。解決された《取り消し》も墓地に置かれる
<カードのタイプ>
カード・タイプは全部で8種類存在する。
カードの、イラストと下のテキストボックスの間にある横長のゾーンに書かれているもの。
■ パーマネント・カード5種
クリーチャー:生物や怪物が描かれたカード。戦闘の要。
カードの右下に「2/2」のように「パワー/タフネス」の数字が印刷してある。
また、たいていは、中央のカード・タイプ行にクリーチャー・タイプ(種族や職業)が書いてある(「クリーチャー - 人間・兵士」「クリーチャー - ゴブリン・シャーマン」等)。
アーティファクト:武器や防具、お守り、マジックアイテム等。戦場に出しているだけで効果があるものが多い。クリーチャー1体を強化する「装備品」というタイプを持つものもある。他に、他の生物が乗って操作するアイテムを表す「機体」(馬車や飛行船など)というタイプもある
エンチャント:魔法陣。戦場に出しているだけで効果があるものが多い。他のカードひとつに特殊能力を与える「オーラ」というものもある。
土地:マナ(呪文を唱えるために必要なポイント)を捻出するためのカード。自分のメインフェイズに、1ターンに1枚だけプレイ可能。強力なカードはたいていマナをたくさん必要とするため、それを唱える為に何枚も土地を置く必要があり、その強力なカードの出番は必然的にゲーム開始からしばらく先の話となる。
プレインズウォーカー:特殊なカード。ストーリー上に存在する他の魔術師の力を借りるイメージ。たいていは複数の忠誠度能力を持っており、1ターンにいずれか1回だけ起動可能。
■ 非パーマネント・カード2種
ソーサリー:いわゆる呪文。基本的に使い捨て。自分のメインフェイズにしか唱えられない。
インスタント:いわゆる呪文。基本的に使い捨て。アンタップ・ステップ、クリンナップ・ステップ以外なら使用できる。
相手のターン中でも使用できる。また、他の呪文に対応して(割り込むように)唱えることができる。
使用タイミングが広い代わりに、同じ効果の場合、ソーサリーよりマナが1マナ分くらい余分に必要。くらいのバランス(同じ効果なら、ソーサリーの方が必要なマナが少なくて済む。≒同じマナコストなら、たいていはソーサリーの方が強い)
■ 稀なカード・タイプ
部族:クリーチャー・カード以外に、クリーチャー・タイプが印刷されたカードがある。
(「部族・インスタント - ゴブリン」「部族・エンチャント - エルフ」のように)
例えば「ゴブリン・カードを墓地から手札に戻す」という効果で、墓地のゴブリンであるクリーチャー・カードではなく、これを選ぶことができる。
現在では限られたカード・タイプなので、2020年10月時点では覚えておかなくても良い。
以上の8種類である。
◇ 複数のタイプを持つカード
「アーティファクト・クリーチャー - ゴーレム」のように、アーティファクトでありクリーチャーでもあるカードなども存在する。魔力で動く人形や模型など、ゴーレムや構築物に多い。この例だと、アーティファクトを参照するカードやクリーチャーを参照するカード、両方の影響を受ける。強化するカードの影響も、弱体化するカードの影響も受けるため、メリットにもなり、デメリットにもなる。
同様に、「クリーチャー・土地」や「エンチャント・アーティファクト」なども少数存在し、メリットもデメリットも同様である。
◇ サブ・タイプ
先に挙げたように(クリーチャーの種族名や職業名がわかりやすいが、)8種類のカード・タイプ以外に補足のタイプが書かれている。これをサブ・タイプと呼ぶ。これは8種類のカードタイプの右側、-(ハイフン)の右側に書かれている。
「すべての人間は+1/+1の修整を受ける」「すべての人間を破壊する」など、サブ・タイプを参照するカードも多い。
クリーチャーのサブ・タイプは多種に渡る。「種族名のみ」または「種族名・職業名」という場合が多い。特定のクリーチャー・タイプを参照するカードがその時期その時期で何かしらあるので、相性が良いカードを取り揃えてデッキにしたりする。特定のクリーチャータイプにスポットを当てたデッキを「部族デッキ」と呼称したりもする。
アーティファクトのサブ・タイプとして「装備品」「機体」などがある。
エンチャントのサブ・タイプとして「オーラ」「英雄譚」などがある。
土地のサブ・タイプとして、「門」などがある。
◇ 特殊タイプ
8種類のカードタイプやそれに付随するサブ・タイプとは別の特殊なタイプ。
幾つか種類があるが、いつでも目にするものとして「基本(土地)」というものがある。
『MTG』は同じ名前のカードは4枚までしかデッキに入れることができないが、「基本土地 - 平地」「基本土地 - 島」「基本土地 - 沼」「基本土地 - 山」「基本土地 - 森」は、デッキに投入する枚数の制限がない。
他に、ほぼすべてのエキスパンションに収録されているカードに「伝説の/Legendary」という特殊タイプがある。
「伝説のクリーチャー」「伝説のアーティファクト」などと書かれており、多くのカードはそれ独自の固有名詞がカード名に含まれる。
同じマナ・コストのカードと比較して強めのデザインになっていたり、個性的な能力を持っていることが多いが、パーマネント・カードの場合「同じカードを2枚同時に戦場に出せない(何らかの理由で2枚以上戦場に出た場合、同じカードについていずれか1枚を残して残りを墓地に置く)」という制約がある。非パーマネント・カードの場合「伝説のクリーチャーかプレインズ・ウォーカーをコントロールしていない限り、唱えることができない」という制約がある。
2021年7月現在、「伝説の」カードは枠のデザインが特別なものになっており(カード名のすぐ上の部分が波打っている)、区別がつきやすくなっている(このデザインになったのは2018年発売の『ドミナリア』以降)。
現行スタンダードでは、他に『カルドハイム』に収録されている「氷雪」も特殊タイプである。
<色に関わる用語>
MTGで使われる色は五色である。
・白:Wとも書かれる。White
・青:Uとも書かれる。blUe(最初の二文字が黒と被るため)
・黒:Bとも書かれる。Black
・赤:Rとも書かれる。Red
・緑:Gとも書かれる。Green
・無色(のカード):マナ・コスト(カードの右上の、唱えるために必要なコスト)に五色のいずれのシンボルも含まれていないカード。生み出せるマナの色を問わず、土地カードは無色である。また、多くのアーティファクトは無色である。
※マナ・コストに白・青・黒・赤・緑のいずれかの色を含んだアーティファクトは、その色のカードとして扱われる
例)《エンバレスの宝剣》はアーティファクトだが、(4)(赤)(赤)というマナコストなので、これは赤のカードとして扱われる。
・多色:マナコストに白・青・黒・赤・緑の内、二種類以上を含むカードが該当する。
<カードの見方>
カード名:《平地》や《精霊龍、ウギン》など、カードの最上段に書かれているテキスト。「《》という名前のカードを探す」のように、特定のカードを参照するカードも存在する。元のカード名は全部英語なので、日本語のカードが直訳や意訳されていたりすると、元のカード名を知ると印象が変わる場合もある
マナ・コスト:カード名の右側に描かれている色マナのシンボルと数字。
『基本セット2021』の白のコモンのクリーチャーで見ると、
《1/3》と《1/1》(W)
《1/3飛行》と《犬》は(1)(W)
《0/3壁》と《3/2》と《タッパー》は(2)(W)
《グリフィン》は(3)(W)
《猫》は(2)(W)(W)
《犬》は(3)(W)(W)
というような記述となる。
「点数で見たマナ・コスト」を参照する場合があるが、その場合色マナを含めて何点のマナコストを支払うものかをチェックする。
《》と《》は1点(1マナクリーチャー、という言い方になる)
《》と《》は2点(同様に2マナクリーチャー、以下同)
《》と《》は3点
《》と《》は4点(白マナの数が違うが、「点数で見たマナコスト」は同じ4点となる)
《》は5点
カード・タイプ行:前述の「カード・タイプ」が書かれた行。「-」の右側にサブ・タイプが書かれている場合もある
エキスパンション・シンボル:カードタイプ行の右端に描かれたアイコン。カードセット毎にデザインが変わり、見慣れてくるとそのカードがどのセットのものか分かるようになる。『イコリア』は怪物(巨大生物)をイメージしたもので、恐竜の頭部っぽいのでわかりやすい方かな? 基本セットはアルファベットと数字なので、いつのものか本当に分かりやすい。このアイコンが、黒だとコモン、銀だとアンコモン、金だとレア、オレンジっぽい色だと神話レア、と色を見てレアリティが分かるようになっている。
テキスト欄:カードの効果が書いている。たくさんの種類のキーワードが書かれたカードはだいたい強いけれど、一段落の文章がやたら長いカードは面倒くさいだけで強いか弱いかはものによる。
フォント違い(ちょっと前までは斜体)で書かれた範囲は「フレーバー・テキスト」と呼ばれるもので、カードのイラストに描かれた1シーンのストーリーや、そのエキスパンションセットに関連付けられたストーリーが書かれている。格好良いセリフや思わずくすりとほくそ笑む一言が書いていたりするので、暇な時にコモンカードを眺めているだけで楽しくなれる。
パワー/タフネス欄:クリーチャー・カード(と「アーティファクト - 機体」)の右下に「/」を挟んで左右に数字が書かれているボックスがある。向かって左側が「パワー」で右側が「タフネス」となる。
初期忠誠度:プレインズウォーカー・カードの右下に書かれている数字。最初のHP(ヒットポイント)であり、やる気ポイント。あるいは、お友達ポイント。
枠外の情報欄:テキスト欄の下に、ゲームに直接影響がないが、カードの情報がたくさん詰まっている。コレクション要素の塊。
・コレクター番号:「/」の左右に数字が書かれている。向かって左側(分子)がそのカードがそのセットのコレクター番号、右側(分母)がそのカードセットのカード総数となる。…のだが、俗に「番外カード」と呼ばれる、分母を越えた分子のカードも存在する。ブースターパックから出ることがある特殊なデザインのカード(e.g.『テーロス還魂記』の星座カード)、あるいは通常のブースターパックからは出てこない限定カードに付加されている。(e.g. プレインズウォーカーデッキのみに収録されているカード)。ショーケース枠など、はなから分母が削除されたコレクターナンバーを持つカードもある。コレクターナンバーの価値とは。
・C/U/R/M:アルファベットが一文字入っている。カードのレアリティを表し、左から、コモン/アンコモン/レア/神話レア(Mythic)となる
・Ill.:この右側に名前が続き、カードのイラスト欄のイラストレーターの名前が書かれている。参加している日本人イラストレーターも多数います。日本人でも通常アルファベットで名前が書かれているが、『灯争大戦』の日本語版限定イラストを描いているイラストレーターさんのお名前は日本語で書かれている。
・発行年:西暦は発行年。実際にカードが印刷された日時ではなく、そのカードセットが最初に発行された年となる。
・言語:JPは日本語、ENは英語、など、何語かが分かるようになっている。日英以外の言語は俗に多言語版、と呼称する。こだわりでドイツ語版やロシア語版などを使っている人もいるので、もしもよく分からないカードを使われたら、持ち主にテキストを確認しよう。多言語版を使っている人は、カードのテキストをちゃんと説明できるようにしておこう。
<状況起因処理>
丸暗記をする必要はないといったこのstepのなかでも、特にこの「状況起因処理」については、単語からして覚える必要がない。
ターン進行中、常にチェックされる項目となる
いずれかのプレイヤーのライフが0以下:そのプレイヤーはゲームに敗北する
いずれかのクリーチャーのタフネスが0以下:そのクリーチャーは墓地に置かれる。「対象のクリーチャーはターン終了時まで-4/-4の修整を受ける」という効果の呪文などによって発生する。
+1/+1カウンターと-1/-1カウンターが同じパーマネントに置かれている場合、相殺する:計算も面倒で視認性に難ありなので、同じ個数取り除きます。
<主なキーワード能力、キーワード処理>
起動型能力:「コロン(:)」の左側が必要なコスト、右側に解決時の効果が書いている。必要なコストが払えるときに、任意のタイミングで使用を宣言できる。
誘発型能力:「~たび」「~した時」「~(ステップの開始時/終了時)に」などと、ある条件を満たすと自動で誘発し解決待ちになる能力。英語だと「」「」「」。「戦闘の開始時に」などとターン進行をしていれば必ずそのタイミングを迎える場合や、「クリーチャーが死亡したとき」などあるイベントを迎えた時など、様々な条件が書かれている。
プレイする:能動的なアクションはだいたい「プレイする」ことになる。「土地をプレイする」=自分のターンのメインフェイズに手札から土地を戦場に出す。他に、カードを唱えることも「カードをプレイする」ことである。
唱える:カードをプレイすること。通常は、手札のカードのマナ・コストを支払って、手札からスタックに移動すること。墓地から唱えるとかライブラリーとか唱えるとか例外はいっぱいあるけれど、とりあえずコストを支払ってカードをスタックにおくこと。
起動する:起動型能力のコストを払って、能力をスタックにおくこと。
タップする:パーマネント・カード(戦場に出ているカード)を横向きにすること。例えば、基本土地カードをタップするとそれぞれに対応した色マナがマナ・プールに加わる。
起動型能力のコストなどに、「このパーマネントをタップする」ことを意味する、時計回りの矢印マークが使われていることがある。これを、タップシンボルと呼ぶ。カードのテキスト欄を文字に起こしている場合、このシンボルは(T)が使われる。コストとしてタップシンボルが書かれたカードは多いが、クリーチャーは自身の起動型能力を起動するために、戦場に出たばかりのターンにはタップすることができない。クリーチャーではない、例えばアーティファクトや土地は、戦場に出たターンにすぐに起動のためにタップすることができる。コストとしていずれかのパーマネントをタップする場合、既にタップ状態のものを用いることはできない。
Tips.既にタップ状態のものが、何らかの効果でタップすることになった場合、それは何もしない。「タップ状態になるたび~」という誘発型能力があった場合、このケースでは誘発しない。
アンタップする:自分のターンの最初のステップで、自分がコントロールしているすべてのタップ状態のパーマネントをアンタップ状態にする。アンタップ状態のものをアンタップしようとする場合、「タップする」と同様にそれは何もしない。
攻撃する:攻撃クリーチャー指定ステップでクリーチャーを攻撃クリーチャーに指定すること。クリーチャーをタップ状態にして攻撃に参加させることを表す。何らかの理由でタップ状態のクリーチャーは、攻撃クリーチャーに指定することができない。
ブロックする:ブロッククリーチャー指定ステップで、クリーチャーをブロッククリーチャーに指定すること。タップ状態のクリーチャーは、ブロッククリーチャーに指定することができない。
(指定された)カードを探す:「あなたのライブラリーから、基本・土地・カードを1枚探す。そうしたなら公開して戦場に出す」など、主に非公開領域から特定のカードを見つける行為。「探す」際には、指定された非公開領域のカードを表向きにして見ることが許可される(そうじゃないと、探せないよね)。
カード引く、カードをN枚引く:ライブラリーの一番上のカードを手札に移動させる。カードをN枚引く場合、それは「カードを1枚引く」をN回繰り返すことを意味する。
カードを手札に加える:「墓地のクリーチャー・カードを手札に加える」「ライブラリーから基本・土地・カードを探して、公開してから手札に加える」などいずれかの領域からカードを手札に移動させること。「ライブラリーの一番上のカードを手札に加える」場合、「カードを1枚引く」と挙動が似ているが、あくまで別の処理であることを覚えておくと良い
カードをN枚捨てる:手札からカードをN枚墓地へ移動すること。「カードをN枚引く」場合には、1枚引くを繰り返したが、捨てる場合には一度にまとめて移動することとなる。
手札に戻す:指定されたカードを、オーナーの手札に加えること。
先制攻撃:先制攻撃を持つクリーチャーは、戦闘の際に先制攻撃を持たないクリーチャーより先にダメージを与える
絆魂:絆魂を持ったクリーチャーがダメージを与えた時に、このクリーチャーのコントローラーはその点数と同じライフを得る。
飛行:飛行を持ったクリーチャーは、飛行か到達を持つクリーチャーにしかブロックされない
到達:到達を持つクリーチャーは、飛行を持つクリーチャーをブロックできる
接死:接死を持つクリーチャーから1点以上のダメージを受けたクリーチャーは、ダメージがタフネスを超えていなくても破壊される
トランプル:トランプルを持つクリーチャーは、ブロックをされてもブロック・クリーチャーのタフネスより高いパワーを持っている場合に、余剰分のダメージをプレイヤー(か、プレインズウォーカーを攻撃していたならそれ)へ与えることができる
速攻:速攻を持つクリーチャーは、戦場に出たそのターンから攻撃に参加したり、(T)を含む起動型能力を起動できる
警戒:警戒を持つクリーチャーは攻撃クリーチャーに指定する際にタップをしなくて良い(アンタップ状態のまま攻撃クリーチャーとして指定する。攻撃クリーチャーを指定する段階で、何らかの理由で既にタップ状態になっていた場合、警戒があっても攻撃には参加できない――あくまで「攻撃クリーチャーに指定してもタップしない」能力であり、「アンタップ状態からタップ状態にできなくても攻撃をできる」能力ではない)
威迫:威迫を持つクリーチャーは、2体以上のクリーチャーにしかブロックされない(1体ではブロックできない)
瞬速:瞬速を持つカードは、いつでも唱えることができる(インスタント・カードと同様のタイミングで唱えられる)
呪禁:これを持ったパーマネントは対戦相手のコントロールする呪文や能力の対象にならない
破壊不能:「破壊する」という効果で破壊されない。またダメージを何点受けても(タフネス以上のダメージを受けても)破壊されない。
二段攻撃:先制攻撃ダメージステップと通常ダメージステップの二回ともでダメージを与える。実質パワーが二倍になる(与えるダメージが二倍になる)強力な能力
果敢:「あなたがクリーチャーでない呪文を唱えるたび、このクリーチャーはターン終了時まで+1/+1の修整を得る」を意味する。
プロテクション([特性]):[特性]には、色やカード・タイプ(または何らかのサブ・タイプ)が記入される。プロテクションを持ったパーマネントやプレイヤーは、その[特性]を持った呪文やパーマネントに対して以下の耐性を得る
・対象にならない
・ブロックされない
・受けるダメージをすべて軽減する
・装備されない、エンチャントされない
占術Nを行う:Nには数字が入る。あなたは自分のライブラリーの上からN枚のカードを見る(手札と混ざらないように注意すること)。その後その内好きな枚数(0枚もOK)を好きな順番でライブラリーの上に戻し、残りのカード(見たN枚の内、上に戻さなかったカード)についてライブラリーの一番下に好きな順番で置く。
切削N:ライブラリーの上からN枚を墓地に置くこと。
破壊する:戦場から墓地に置くこと。「すべてのクリーチャーを破壊する」「対象のアーティファクトを破壊する」など、呪文や能力の効果で起こることが多い。1ターンの間に、タフネスより多くのダメージを受けたクリーチャーや接死を持つクリーチャーから1点以上のダメージを受けたクリーチャーも破壊される。
生贄に捧げる:該当のパーマネントを「コントローラーが選んで」墓地におくこと。自分がコントロールしていないパーマネントは生贄に捧げることができない。「対象のプレイヤーは、クリーチャーを1体生贄に捧げる」「これを生贄に捧げる:対象のクリーチャーに2点のダメージを与える」などのようなテキストになる。
死亡する:クリーチャーが戦場から墓地に置かれること。破壊でも生贄でも、死亡したことには変わらない。「あなたのコントロールするクリーチャーが1体死亡するたび、このクリーチャーの上に+1/+1カウンターを1つ置く」などのような能力がある
打ち消す:スタック上の呪文や能力を、スタックから取り除くこと。打ち消されたカードはオーナーの墓地に置かれる。
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https://northernwind.diarynote.jp/202107042148378353/
<ターン進行>
あなたと対戦相手が、交互に自分のターンを進行し、ゲームが進む。
一つのターンは、5つのフェイズに分かれ、メインフェイズ以外のフェイズはそれぞれステップというものに細分化されている。
■ 開始フェイズ
・アンタップステップ
・アップキープステップ
・ドローステップ
■・ 戦闘前メインフェイズ
■ 戦闘フェイズ
・戦闘開始ステップ
・攻撃クリーチャー指定ステップ
・ブロッククリーチャー指定ステップ
・戦闘ダメージステップ
・戦闘終了ステップ
■・ 戦闘後メインフェイズ
■ 最終フェイズ
・終了ステップ
・クリンナップ・ステップ
<ゲームで存在する領域>
戦場:パーマネントが存在する領域
土地カードや、唱えて解決したクリーチャー・カードや、アーティファクト・カードやエンチャント・カードが存在するエリア
手札:プレイヤーがプレイ可能なカード。ゲーム開始時は7枚。非公開領域(もちろん自分の手札は見られる)
ライブラリー:いわゆる山札。非公開領域。
墓地:いわゆる捨て札置き場。墓地からカードを回収する(手札に戻す)能力や、墓地にある時に効果を発揮するカードなどもある。公開領域。
スタック:唱えた呪文や、起動した能力や誘発した能力が存在する場所。後述。
追放:第二の捨て札置き場的な場所。墓地と違って再利用が想定されていないエリアだが、「一時的に脇に置いておく」イメージで後から帰ってくるカードが一時的にここに移動することもある。公開領域。
■ 以下は、特殊な領域
統率:普段は利用を想定しなくて良い場所。普段の対戦中は意識しなくて大丈夫。
統率者戦やブロールという特殊ルールで統率者が置かれたり、プレインズウォーカーの忠誠度能力で作られた紋章が置かれたりする、手出し不可能なエリア
■ 領域外=ゲームの外部
「ゲームの外部」のカードを参照するカードがある。それらは大会ルールではサイドボード(デッキとは別にあらかじめ準備しておくカード群)のみを参照にする。
Tips.
この中で一番意識されない領域は、おそらくスタックです。
物理的に特定な場所がないため、ゲームを始めた時には分かりにくい点かと思います。
(Arenaでは、呪文を唱えたり、能力を起動したときに画面の右側中央にそのカードが表示されるのでわかりやすいと思います。あそこが「スタック」です)
イメージとしては
1.「このカードを使います」と(マナを払って)手札からスタックにカードを移す。(実際は唱えたカードを相手に見せて「出して良い?」と聞くか、戦場の空いているところに置いて見せることになるはず)
2.対戦相手が「解決して良いですよ」と言ったらスタックにあるカードが解決される(クリーチャーなら戦場に出る、ソーサリーなら書いてあることを実行する)
スタックに複数の呪文(や能力)が溜まることがあります。この場合、後からスタックに移動したものが先に解決されます。
先ほどの例から派生させてみると、
1.「このカードを使います」と(マナを払って)手札からスタックにカードを移す。
2´.対戦相手が「その呪文を打ち消します」と手札にあった《取り消し》を(マナを払って)スタックに移す。
3.この時、解決待ちは後から後からスタックに置かれた《取り消し》である。
4.あなたと対戦相手がそれぞれ新たに呪文を使わないことを確認したら、《取り消し》が解決される。
5.結果、《取り消し》により1.で唱えたカードが打ち消され墓地に置かれる。解決された《取り消し》も墓地に置かれる
<カードのタイプ>
カード・タイプは全部で8種類存在する。
カードの、イラストと下のテキストボックスの間にある横長のゾーンに書かれているもの。
■ パーマネント・カード5種
クリーチャー:生物や怪物が描かれたカード。戦闘の要。
カードの右下に「2/2」のように「パワー/タフネス」の数字が印刷してある。
また、たいていは、中央のカード・タイプ行にクリーチャー・タイプ(種族や職業)が書いてある(「クリーチャー - 人間・兵士」「クリーチャー - ゴブリン・シャーマン」等)。
アーティファクト:武器や防具、お守り、マジックアイテム等。戦場に出しているだけで効果があるものが多い。クリーチャー1体を強化する「装備品」というタイプを持つものもある。他に、他の生物が乗って操作するアイテムを表す「機体」(馬車や飛行船など)というタイプもある
エンチャント:魔法陣。戦場に出しているだけで効果があるものが多い。他のカードひとつに特殊能力を与える「オーラ」というものもある。
土地:マナ(呪文を唱えるために必要なポイント)を捻出するためのカード。自分のメインフェイズに、1ターンに1枚だけプレイ可能。強力なカードはたいていマナをたくさん必要とするため、それを唱える為に何枚も土地を置く必要があり、その強力なカードの出番は必然的にゲーム開始からしばらく先の話となる。
プレインズウォーカー:特殊なカード。ストーリー上に存在する他の魔術師の力を借りるイメージ。たいていは複数の忠誠度能力を持っており、1ターンにいずれか1回だけ起動可能。
■ 非パーマネント・カード2種
ソーサリー:いわゆる呪文。基本的に使い捨て。自分のメインフェイズにしか唱えられない。
インスタント:いわゆる呪文。基本的に使い捨て。アンタップ・ステップ、クリンナップ・ステップ以外なら使用できる。
相手のターン中でも使用できる。また、他の呪文に対応して(割り込むように)唱えることができる。
使用タイミングが広い代わりに、同じ効果の場合、ソーサリーよりマナが1マナ分くらい余分に必要。くらいのバランス(同じ効果なら、ソーサリーの方が必要なマナが少なくて済む。≒同じマナコストなら、たいていはソーサリーの方が強い)
■ 稀なカード・タイプ
部族:クリーチャー・カード以外に、クリーチャー・タイプが印刷されたカードがある。
(「部族・インスタント - ゴブリン」「部族・エンチャント - エルフ」のように)
例えば「ゴブリン・カードを墓地から手札に戻す」という効果で、墓地のゴブリンであるクリーチャー・カードではなく、これを選ぶことができる。
現在では限られたカード・タイプなので、2020年10月時点では覚えておかなくても良い。
以上の8種類である。
◇ 複数のタイプを持つカード
「アーティファクト・クリーチャー - ゴーレム」のように、アーティファクトでありクリーチャーでもあるカードなども存在する。魔力で動く人形や模型など、ゴーレムや構築物に多い。この例だと、アーティファクトを参照するカードやクリーチャーを参照するカード、両方の影響を受ける。強化するカードの影響も、弱体化するカードの影響も受けるため、メリットにもなり、デメリットにもなる。
同様に、「クリーチャー・土地」や「エンチャント・アーティファクト」なども少数存在し、メリットもデメリットも同様である。
◇ サブ・タイプ
先に挙げたように(クリーチャーの種族名や職業名がわかりやすいが、)8種類のカード・タイプ以外に補足のタイプが書かれている。これをサブ・タイプと呼ぶ。これは8種類のカードタイプの右側、-(ハイフン)の右側に書かれている。
「すべての人間は+1/+1の修整を受ける」「すべての人間を破壊する」など、サブ・タイプを参照するカードも多い。
クリーチャーのサブ・タイプは多種に渡る。「種族名のみ」または「種族名・職業名」という場合が多い。特定のクリーチャー・タイプを参照するカードがその時期その時期で何かしらあるので、相性が良いカードを取り揃えてデッキにしたりする。特定のクリーチャータイプにスポットを当てたデッキを「部族デッキ」と呼称したりもする。
アーティファクトのサブ・タイプとして「装備品」「機体」などがある。
エンチャントのサブ・タイプとして「オーラ」「英雄譚」などがある。
土地のサブ・タイプとして、「門」などがある。
◇ 特殊タイプ
8種類のカードタイプやそれに付随するサブ・タイプとは別の特殊なタイプ。
幾つか種類があるが、いつでも目にするものとして「基本(土地)」というものがある。
『MTG』は同じ名前のカードは4枚までしかデッキに入れることができないが、「基本土地 - 平地」「基本土地 - 島」「基本土地 - 沼」「基本土地 - 山」「基本土地 - 森」は、デッキに投入する枚数の制限がない。
他に、ほぼすべてのエキスパンションに収録されているカードに「伝説の/Legendary」という特殊タイプがある。
「伝説のクリーチャー」「伝説のアーティファクト」などと書かれており、多くのカードはそれ独自の固有名詞がカード名に含まれる。
同じマナ・コストのカードと比較して強めのデザインになっていたり、個性的な能力を持っていることが多いが、パーマネント・カードの場合「同じカードを2枚同時に戦場に出せない(何らかの理由で2枚以上戦場に出た場合、同じカードについていずれか1枚を残して残りを墓地に置く)」という制約がある。非パーマネント・カードの場合「伝説のクリーチャーかプレインズ・ウォーカーをコントロールしていない限り、唱えることができない」という制約がある。
2021年7月現在、「伝説の」カードは枠のデザインが特別なものになっており(カード名のすぐ上の部分が波打っている)、区別がつきやすくなっている(このデザインになったのは2018年発売の『ドミナリア』以降)。
現行スタンダードでは、他に『カルドハイム』に収録されている「氷雪」も特殊タイプである。
<色に関わる用語>
MTGで使われる色は五色である。
・白:Wとも書かれる。White
・青:Uとも書かれる。blUe(最初の二文字が黒と被るため)
・黒:Bとも書かれる。Black
・赤:Rとも書かれる。Red
・緑:Gとも書かれる。Green
・無色(のカード):マナ・コスト(カードの右上の、唱えるために必要なコスト)に五色のいずれのシンボルも含まれていないカード。生み出せるマナの色を問わず、土地カードは無色である。また、多くのアーティファクトは無色である。
※マナ・コストに白・青・黒・赤・緑のいずれかの色を含んだアーティファクトは、その色のカードとして扱われる
例)《エンバレスの宝剣》はアーティファクトだが、(4)(赤)(赤)というマナコストなので、これは赤のカードとして扱われる。
・多色:マナコストに白・青・黒・赤・緑の内、二種類以上を含むカードが該当する。
<カードの見方>
カード名:《平地》や《精霊龍、ウギン》など、カードの最上段に書かれているテキスト。「《》という名前のカードを探す」のように、特定のカードを参照するカードも存在する。元のカード名は全部英語なので、日本語のカードが直訳や意訳されていたりすると、元のカード名を知ると印象が変わる場合もある
マナ・コスト:カード名の右側に描かれている色マナのシンボルと数字。
『基本セット2021』の白のコモンのクリーチャーで見ると、
《1/3》と《1/1》(W)
《1/3飛行》と《犬》は(1)(W)
《0/3壁》と《3/2》と《タッパー》は(2)(W)
《グリフィン》は(3)(W)
《猫》は(2)(W)(W)
《犬》は(3)(W)(W)
というような記述となる。
「点数で見たマナ・コスト」を参照する場合があるが、その場合色マナを含めて何点のマナコストを支払うものかをチェックする。
《》と《》は1点(1マナクリーチャー、という言い方になる)
《》と《》は2点(同様に2マナクリーチャー、以下同)
《》と《》は3点
《》と《》は4点(白マナの数が違うが、「点数で見たマナコスト」は同じ4点となる)
《》は5点
カード・タイプ行:前述の「カード・タイプ」が書かれた行。「-」の右側にサブ・タイプが書かれている場合もある
エキスパンション・シンボル:カードタイプ行の右端に描かれたアイコン。カードセット毎にデザインが変わり、見慣れてくるとそのカードがどのセットのものか分かるようになる。『イコリア』は怪物(巨大生物)をイメージしたもので、恐竜の頭部っぽいのでわかりやすい方かな? 基本セットはアルファベットと数字なので、いつのものか本当に分かりやすい。このアイコンが、黒だとコモン、銀だとアンコモン、金だとレア、オレンジっぽい色だと神話レア、と色を見てレアリティが分かるようになっている。
テキスト欄:カードの効果が書いている。たくさんの種類のキーワードが書かれたカードはだいたい強いけれど、一段落の文章がやたら長いカードは面倒くさいだけで強いか弱いかはものによる。
フォント違い(ちょっと前までは斜体)で書かれた範囲は「フレーバー・テキスト」と呼ばれるもので、カードのイラストに描かれた1シーンのストーリーや、そのエキスパンションセットに関連付けられたストーリーが書かれている。格好良いセリフや思わずくすりとほくそ笑む一言が書いていたりするので、暇な時にコモンカードを眺めているだけで楽しくなれる。
パワー/タフネス欄:クリーチャー・カード(と「アーティファクト - 機体」)の右下に「/」を挟んで左右に数字が書かれているボックスがある。向かって左側が「パワー」で右側が「タフネス」となる。
初期忠誠度:プレインズウォーカー・カードの右下に書かれている数字。最初のHP(ヒットポイント)であり、やる気ポイント。あるいは、お友達ポイント。
枠外の情報欄:テキスト欄の下に、ゲームに直接影響がないが、カードの情報がたくさん詰まっている。コレクション要素の塊。
・コレクター番号:「/」の左右に数字が書かれている。向かって左側(分子)がそのカードがそのセットのコレクター番号、右側(分母)がそのカードセットのカード総数となる。…のだが、俗に「番外カード」と呼ばれる、分母を越えた分子のカードも存在する。ブースターパックから出ることがある特殊なデザインのカード(e.g.『テーロス還魂記』の星座カード)、あるいは通常のブースターパックからは出てこない限定カードに付加されている。(e.g. プレインズウォーカーデッキのみに収録されているカード)。ショーケース枠など、はなから分母が削除されたコレクターナンバーを持つカードもある。コレクターナンバーの価値とは。
・C/U/R/M:アルファベットが一文字入っている。カードのレアリティを表し、左から、コモン/アンコモン/レア/神話レア(Mythic)となる
・Ill.:この右側に名前が続き、カードのイラスト欄のイラストレーターの名前が書かれている。参加している日本人イラストレーターも多数います。日本人でも通常アルファベットで名前が書かれているが、『灯争大戦』の日本語版限定イラストを描いているイラストレーターさんのお名前は日本語で書かれている。
・発行年:西暦は発行年。実際にカードが印刷された日時ではなく、そのカードセットが最初に発行された年となる。
・言語:JPは日本語、ENは英語、など、何語かが分かるようになっている。日英以外の言語は俗に多言語版、と呼称する。こだわりでドイツ語版やロシア語版などを使っている人もいるので、もしもよく分からないカードを使われたら、持ち主にテキストを確認しよう。多言語版を使っている人は、カードのテキストをちゃんと説明できるようにしておこう。
<状況起因処理>
丸暗記をする必要はないといったこのstepのなかでも、特にこの「状況起因処理」については、単語からして覚える必要がない。
ターン進行中、常にチェックされる項目となる
いずれかのプレイヤーのライフが0以下:そのプレイヤーはゲームに敗北する
いずれかのクリーチャーのタフネスが0以下:そのクリーチャーは墓地に置かれる。「対象のクリーチャーはターン終了時まで-4/-4の修整を受ける」という効果の呪文などによって発生する。
+1/+1カウンターと-1/-1カウンターが同じパーマネントに置かれている場合、相殺する:計算も面倒で視認性に難ありなので、同じ個数取り除きます。
<主なキーワード能力、キーワード処理>
起動型能力:「コロン(:)」の左側が必要なコスト、右側に解決時の効果が書いている。必要なコストが払えるときに、任意のタイミングで使用を宣言できる。
誘発型能力:「~たび」「~した時」「~(ステップの開始時/終了時)に」などと、ある条件を満たすと自動で誘発し解決待ちになる能力。英語だと「」「」「」。「戦闘の開始時に」などとターン進行をしていれば必ずそのタイミングを迎える場合や、「クリーチャーが死亡したとき」などあるイベントを迎えた時など、様々な条件が書かれている。
プレイする:能動的なアクションはだいたい「プレイする」ことになる。「土地をプレイする」=自分のターンのメインフェイズに手札から土地を戦場に出す。他に、カードを唱えることも「カードをプレイする」ことである。
唱える:カードをプレイすること。通常は、手札のカードのマナ・コストを支払って、手札からスタックに移動すること。墓地から唱えるとかライブラリーとか唱えるとか例外はいっぱいあるけれど、とりあえずコストを支払ってカードをスタックにおくこと。
起動する:起動型能力のコストを払って、能力をスタックにおくこと。
タップする:パーマネント・カード(戦場に出ているカード)を横向きにすること。例えば、基本土地カードをタップするとそれぞれに対応した色マナがマナ・プールに加わる。
起動型能力のコストなどに、「このパーマネントをタップする」ことを意味する、時計回りの矢印マークが使われていることがある。これを、タップシンボルと呼ぶ。カードのテキスト欄を文字に起こしている場合、このシンボルは(T)が使われる。コストとしてタップシンボルが書かれたカードは多いが、クリーチャーは自身の起動型能力を起動するために、戦場に出たばかりのターンにはタップすることができない。クリーチャーではない、例えばアーティファクトや土地は、戦場に出たターンにすぐに起動のためにタップすることができる。コストとしていずれかのパーマネントをタップする場合、既にタップ状態のものを用いることはできない。
Tips.既にタップ状態のものが、何らかの効果でタップすることになった場合、それは何もしない。「タップ状態になるたび~」という誘発型能力があった場合、このケースでは誘発しない。
アンタップする:自分のターンの最初のステップで、自分がコントロールしているすべてのタップ状態のパーマネントをアンタップ状態にする。アンタップ状態のものをアンタップしようとする場合、「タップする」と同様にそれは何もしない。
攻撃する:攻撃クリーチャー指定ステップでクリーチャーを攻撃クリーチャーに指定すること。クリーチャーをタップ状態にして攻撃に参加させることを表す。何らかの理由でタップ状態のクリーチャーは、攻撃クリーチャーに指定することができない。
ブロックする:ブロッククリーチャー指定ステップで、クリーチャーをブロッククリーチャーに指定すること。タップ状態のクリーチャーは、ブロッククリーチャーに指定することができない。
(指定された)カードを探す:「あなたのライブラリーから、基本・土地・カードを1枚探す。そうしたなら公開して戦場に出す」など、主に非公開領域から特定のカードを見つける行為。「探す」際には、指定された非公開領域のカードを表向きにして見ることが許可される(そうじゃないと、探せないよね)。
カード引く、カードをN枚引く:ライブラリーの一番上のカードを手札に移動させる。カードをN枚引く場合、それは「カードを1枚引く」をN回繰り返すことを意味する。
カードを手札に加える:「墓地のクリーチャー・カードを手札に加える」「ライブラリーから基本・土地・カードを探して、公開してから手札に加える」などいずれかの領域からカードを手札に移動させること。「ライブラリーの一番上のカードを手札に加える」場合、「カードを1枚引く」と挙動が似ているが、あくまで別の処理であることを覚えておくと良い
カードをN枚捨てる:手札からカードをN枚墓地へ移動すること。「カードをN枚引く」場合には、1枚引くを繰り返したが、捨てる場合には一度にまとめて移動することとなる。
手札に戻す:指定されたカードを、オーナーの手札に加えること。
先制攻撃:先制攻撃を持つクリーチャーは、戦闘の際に先制攻撃を持たないクリーチャーより先にダメージを与える
絆魂:絆魂を持ったクリーチャーがダメージを与えた時に、このクリーチャーのコントローラーはその点数と同じライフを得る。
飛行:飛行を持ったクリーチャーは、飛行か到達を持つクリーチャーにしかブロックされない
到達:到達を持つクリーチャーは、飛行を持つクリーチャーをブロックできる
接死:接死を持つクリーチャーから1点以上のダメージを受けたクリーチャーは、ダメージがタフネスを超えていなくても破壊される
トランプル:トランプルを持つクリーチャーは、ブロックをされてもブロック・クリーチャーのタフネスより高いパワーを持っている場合に、余剰分のダメージをプレイヤー(か、プレインズウォーカーを攻撃していたならそれ)へ与えることができる
速攻:速攻を持つクリーチャーは、戦場に出たそのターンから攻撃に参加したり、(T)を含む起動型能力を起動できる
警戒:警戒を持つクリーチャーは攻撃クリーチャーに指定する際にタップをしなくて良い(アンタップ状態のまま攻撃クリーチャーとして指定する。攻撃クリーチャーを指定する段階で、何らかの理由で既にタップ状態になっていた場合、警戒があっても攻撃には参加できない――あくまで「攻撃クリーチャーに指定してもタップしない」能力であり、「アンタップ状態からタップ状態にできなくても攻撃をできる」能力ではない)
威迫:威迫を持つクリーチャーは、2体以上のクリーチャーにしかブロックされない(1体ではブロックできない)
瞬速:瞬速を持つカードは、いつでも唱えることができる(インスタント・カードと同様のタイミングで唱えられる)
呪禁:これを持ったパーマネントは対戦相手のコントロールする呪文や能力の対象にならない
破壊不能:「破壊する」という効果で破壊されない。またダメージを何点受けても(タフネス以上のダメージを受けても)破壊されない。
二段攻撃:先制攻撃ダメージステップと通常ダメージステップの二回ともでダメージを与える。実質パワーが二倍になる(与えるダメージが二倍になる)強力な能力
果敢:「あなたがクリーチャーでない呪文を唱えるたび、このクリーチャーはターン終了時まで+1/+1の修整を得る」を意味する。
プロテクション([特性]):[特性]には、色やカード・タイプ(または何らかのサブ・タイプ)が記入される。プロテクションを持ったパーマネントやプレイヤーは、その[特性]を持った呪文やパーマネントに対して以下の耐性を得る
・対象にならない
・ブロックされない
・受けるダメージをすべて軽減する
・装備されない、エンチャントされない
占術Nを行う:Nには数字が入る。あなたは自分のライブラリーの上からN枚のカードを見る(手札と混ざらないように注意すること)。その後その内好きな枚数(0枚もOK)を好きな順番でライブラリーの上に戻し、残りのカード(見たN枚の内、上に戻さなかったカード)についてライブラリーの一番下に好きな順番で置く。
切削N:ライブラリーの上からN枚を墓地に置くこと。
破壊する:戦場から墓地に置くこと。「すべてのクリーチャーを破壊する」「対象のアーティファクトを破壊する」など、呪文や能力の効果で起こることが多い。1ターンの間に、タフネスより多くのダメージを受けたクリーチャーや接死を持つクリーチャーから1点以上のダメージを受けたクリーチャーも破壊される。
生贄に捧げる:該当のパーマネントを「コントローラーが選んで」墓地におくこと。自分がコントロールしていないパーマネントは生贄に捧げることができない。「対象のプレイヤーは、クリーチャーを1体生贄に捧げる」「これを生贄に捧げる:対象のクリーチャーに2点のダメージを与える」などのようなテキストになる。
死亡する:クリーチャーが戦場から墓地に置かれること。破壊でも生贄でも、死亡したことには変わらない。「あなたのコントロールするクリーチャーが1体死亡するたび、このクリーチャーの上に+1/+1カウンターを1つ置く」などのような能力がある
打ち消す:スタック上の呪文や能力を、スタックから取り除くこと。打ち消されたカードはオーナーの墓地に置かれる。
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https://northernwind.diarynote.jp/202107042148378353/
Tipsおまけ①世界観
2021年7月4日 MTG Tips的なもの基本的には、ファンタジー世界。
ファンタジー世界と聞いてピンとこない人は『ロード・オブ・ザ・リング』(原題:『The Lord of the Rings: The Fellowship of the Ring』)や『ハリーポッター』(Harry Potter)のような、剣と魔法の世界を想像してください。
2020年開始のアニメだと、『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』とか。
魔力を動力とする機械人形(ゴーレムなど)や「魔法的」な爆弾、空飛ぶ船などは存在しますが、「科学的」な理屈は基本的に登場しません(重要視されません)。
そして、この世界にはたくさんの次元が存在しています。
剣と魔法の世界、神々と砂漠とミイラの世界、吸血鬼に怯える人々が住まう世界、騎馬民族と修行僧と山岳民族と砂漠の民と密林の民が派閥争いを繰り広げるドラゴンを頂点とする世界(こうして文に起こすと情報量多いな、この世界)、侍と忍者の世界、etcetc......
基本的にそれぞれの次元は不干渉で(そもそも、他の世界の存在を知っている人が基本的に存在せず、当然世界を跨いだ移動もできません)、それぞれの次元が独立したストーリーを持っています。
各カードセットは、通常どこかの世界を舞台にした何らかのストーリーを持っています。
(step1-1でのリンク先、公式の読み物などをご覧ください)
----
そんな数多の次元が人知れず存在するこの世界で、偉大な魔法使いの一人であるあなたは、そのそれぞれの世界を見て、知っています。
世にも稀な次元渡りを可能とする存在は、プレインズウォーカーと呼ばれます。
そして、あなたも、対戦相手も、そんな偉大な魔法使い――プレインズウォーカーなのです。
今日、あなたはライバルと何か(世界の命運、あるいは個人のプライド)を賭けた戦いを、あるいは友人との力比べか、魔法の修行か、何にせよ戦いを行います。
大地から魔力(マナ)を吸い上げ、自分の知識・所有する呪文書(ライブラリー)を用いて、動物やモンスター、あるいは英雄を呼び出し相手と戦い、対戦相手に勝利することを目指します。
ようこそ、偉大なプレインズウォーカーよ!
(各種用語については、step2-1と2-2で詳しく記します)
-------------------
(カードゲーム的な用語ではなく)設定上の背景世界に関する用語
・次元(Plane)
この世界は、様々な世界が独立して存在してる。
一般的なファンタジー世界、広大な海が続く世界、恐竜が我が物顔で闊歩する世界、反映した都市が世界の隅々まで構築された世界、など。
それぞれの世界を「次元」と呼び、通常は何かしら固有名詞がついている。
今風に言うなら、「異世界転生もの」のように、人知れず異世界がいっぱいある感じ。
・プレインズウォーカー(Planeswalker)
多くの存在は(我々がそうであるように)、自分の住む世界のことだけを知り、他の世界の存在も知らずに生きてゆく。(一部の魔術師や長命種など、世界の神秘に触れたものは移動はできずとも、多重世界の存在を知ってはいる)
プレインズウォーカーとして覚醒したものだけが、この次元間の移動を可能とする。
『MTG』の世界背景を舞台にした小説や漫画に出てくる一部の登場人物(ゲーム上では、プレインズウォーカー・カードとしてデザインされたキャラクター)が該当する。
・プレインズウォーカーの灯(Spark)
多くのプレインズウォーカーが何らかの事件や事故、衝撃的な出来事などのショックで覚醒している。それを「灯がともる」と表現する。「プレインズウォーカーの灯」は一部奪われたり、譲渡されたりするシーンがあったりする。
・次元渡り、プレインズウォーク(Planeswalk)
プレインズウォーカーが別の次元へ移動すること。
プレインズウォーカーはこれがあるため、いざという時に逃亡、脱出が容易。
ただし、ある程度以上の集中を必要とするため、継続的な痛みを与え続けるなどで、プレインズウォークを阻止することは可能。
・旧世代のプレインズウォーカー
元々はプレインズウォーカーは不老のもの、限りなく不死の強大な魔力を持つものという設定であった。プレインズウォーカーたちが起こした戦争では、次元が一つ滅ぶような被害が出るのがざらであったが、『時のらせん』ブロックのストーリーにて出現した「次元の狭間」の開閉のやり取りにて、多くのプレインズウォーカーが死亡したり灯を失った。生き残ったプレインズウォーカーや関わらなかったプレインズウォーカーも、全次元のそれが不老のものではなくなり(プレインズウォーカーだから、以外の理由で不老のキャラクターや長命のキャラクターは元々いる)、振るえる力も弱体化した(昔に比べれば、であり、多くのプレインズウォーカーはその知識や経験を有効活用している)。
善人悪人の程度の差はあれど、基本的には傍若無人。長い目で物事を見すぎて、定命のものからしてみるとその考えを推し量ることが難しい。
・新世代のプレインズウォーカー
『ローウィン』ブロック以降、カード化されることとなったプレインズウォーカー。
『アラーラ』ブロック以降は、各セットに収録されたプレインズウォーカーがストーリーの中心となっている。
彼ら/彼女らの多くは、「人間/亜人としての(魔術師や戦士、獣使いやアーティファクト使いなどのファンタジー世界の住人の)能力+プレインズウォークの能力」の持ち主となる。
『時のらせん』ブロックと『ローウィン』ブロックとの間で世界観の調整が行われた感じである。
『ローウィン』ブロックのストーリーでは新世代のプレインズウォーカーは登場せず、カード化を通して存在をあらわとして世間に定着してから、次の『アラーラ』ブロックより新世代のストーリーが始まった。
・ゲートウォッチ(Gatewatch)
なんやかんやあって縁とか友情の輪が広がって、ゼンディカー次元を危機から救ったプレインズウォーカーたちが、今後どこかの次元が危機に陥ることがあったら協力して事件解決に向けて頑張ろうと誓い合った、そのグループ。
・その他多くの固有名詞
次元の名前
各次元の国名
各次元の各国の都市名や地名
種族名
キャラクター名(プレインズウォーカー・非プレインズウォーカー、カード実装済・未実装、など差はあり)
と多岐に渡るため解説は控える。
カードに書かれた固有名詞が気になったら、「MTG wiki」などで調べてみるのも一興。
・三悪
2011年頃から徐々に定着した、ストーリー上の「(ほぼ勝てない)悪役」。
『アラーラ』ブロックで久しぶりに登場し思いのままに力をふるったドラゴンのプレインズウォーカー「ニコル・ボーラス」。
(最初のカードの収録は1994年発売の『Legends』エキスパンションに遡り、数多の戦いで勝利をおさめ続けてきた世界で最も古くより生きてきたプレインズウォーカー。今までに数千のプレインズウォーカーを屠ってきたと言われており、その間の敗北は片手で数えられるほどしかない)
『ゼンディカー』ブロックの楽しい雰囲気を一変、『エルドラージ覚醒』であっという間に次元を崩壊の危機に陥れた「エルドラージ三神」。
(世界設定的に、次元を滅ぼして歩く能力があるのはもちろんなのだが、それまでの「最大」「最強」のクリーチャー・カードを過去のものにしてしまったインパクトが何より凄かった)
『ミラディンの傷跡』ブロックで、ミラディン陣営に勝利し、次元を塗り替えるのに成功した「ニューファイレクシア」。
(1996年発売の『ウェザーライト』から2001年発売の『アポカリプス』まで続いた、ウェザーライト号のクルーとウルザたち数多の旧世代プレインズウォーカーたちが、多くの犠牲を払いながらファイレクシアを打ち倒すまでのストーリー、通称ウェザーライトサーガ。滅んだと思われたファイレクシアの油の一滴が、『ミラディン』ブロックの舞台や登場人物を――主人公を含めて――黒に塗り替え、『時のらせん』ブロックの主人公の一人の死をも招いた)
従僕させるか虫けらのように扱ってくるボーラス様(個)、意思疎通不可能ですべてに滅びをもたらすエルドラージ(種族)、油によって存在を塗り替えてしまうファイレクシア(次元名、あるいはその次元に棲まう者たち)。被害の出方はちょっとずつ違うけど、どれもろくでもないよ。
しばらく放置されるか、ストーリー上の都合で主人公サイドを負かしたい時だけ出てくるだろうと思われていたが、(主人公サイドの敗北を何度か繰り返しつつ)このうち2つは2020年までに一時的な決着がついている。
あとは、カーンがいつニューファイレクシアに戻るか、かな。
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ファンタジー世界と聞いてピンとこない人は『ロード・オブ・ザ・リング』(原題:『The Lord of the Rings: The Fellowship of the Ring』)や『ハリーポッター』(Harry Potter)のような、剣と魔法の世界を想像してください。
2020年開始のアニメだと、『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』とか。
魔力を動力とする機械人形(ゴーレムなど)や「魔法的」な爆弾、空飛ぶ船などは存在しますが、「科学的」な理屈は基本的に登場しません(重要視されません)。
そして、この世界にはたくさんの次元が存在しています。
剣と魔法の世界、神々と砂漠とミイラの世界、吸血鬼に怯える人々が住まう世界、騎馬民族と修行僧と山岳民族と砂漠の民と密林の民が派閥争いを繰り広げるドラゴンを頂点とする世界(こうして文に起こすと情報量多いな、この世界)、侍と忍者の世界、etcetc......
基本的にそれぞれの次元は不干渉で(そもそも、他の世界の存在を知っている人が基本的に存在せず、当然世界を跨いだ移動もできません)、それぞれの次元が独立したストーリーを持っています。
各カードセットは、通常どこかの世界を舞台にした何らかのストーリーを持っています。
(step1-1でのリンク先、公式の読み物などをご覧ください)
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そんな数多の次元が人知れず存在するこの世界で、偉大な魔法使いの一人であるあなたは、そのそれぞれの世界を見て、知っています。
世にも稀な次元渡りを可能とする存在は、プレインズウォーカーと呼ばれます。
そして、あなたも、対戦相手も、そんな偉大な魔法使い――プレインズウォーカーなのです。
今日、あなたはライバルと何か(世界の命運、あるいは個人のプライド)を賭けた戦いを、あるいは友人との力比べか、魔法の修行か、何にせよ戦いを行います。
大地から魔力(マナ)を吸い上げ、自分の知識・所有する呪文書(ライブラリー)を用いて、動物やモンスター、あるいは英雄を呼び出し相手と戦い、対戦相手に勝利することを目指します。
ようこそ、偉大なプレインズウォーカーよ!
(各種用語については、step2-1と2-2で詳しく記します)
-------------------
(カードゲーム的な用語ではなく)設定上の背景世界に関する用語
・次元(Plane)
この世界は、様々な世界が独立して存在してる。
一般的なファンタジー世界、広大な海が続く世界、恐竜が我が物顔で闊歩する世界、反映した都市が世界の隅々まで構築された世界、など。
それぞれの世界を「次元」と呼び、通常は何かしら固有名詞がついている。
今風に言うなら、「異世界転生もの」のように、人知れず異世界がいっぱいある感じ。
・プレインズウォーカー(Planeswalker)
多くの存在は(我々がそうであるように)、自分の住む世界のことだけを知り、他の世界の存在も知らずに生きてゆく。(一部の魔術師や長命種など、世界の神秘に触れたものは移動はできずとも、多重世界の存在を知ってはいる)
プレインズウォーカーとして覚醒したものだけが、この次元間の移動を可能とする。
『MTG』の世界背景を舞台にした小説や漫画に出てくる一部の登場人物(ゲーム上では、プレインズウォーカー・カードとしてデザインされたキャラクター)が該当する。
・プレインズウォーカーの灯(Spark)
多くのプレインズウォーカーが何らかの事件や事故、衝撃的な出来事などのショックで覚醒している。それを「灯がともる」と表現する。「プレインズウォーカーの灯」は一部奪われたり、譲渡されたりするシーンがあったりする。
・次元渡り、プレインズウォーク(Planeswalk)
プレインズウォーカーが別の次元へ移動すること。
プレインズウォーカーはこれがあるため、いざという時に逃亡、脱出が容易。
ただし、ある程度以上の集中を必要とするため、継続的な痛みを与え続けるなどで、プレインズウォークを阻止することは可能。
・旧世代のプレインズウォーカー
元々はプレインズウォーカーは不老のもの、限りなく不死の強大な魔力を持つものという設定であった。プレインズウォーカーたちが起こした戦争では、次元が一つ滅ぶような被害が出るのがざらであったが、『時のらせん』ブロックのストーリーにて出現した「次元の狭間」の開閉のやり取りにて、多くのプレインズウォーカーが死亡したり灯を失った。生き残ったプレインズウォーカーや関わらなかったプレインズウォーカーも、全次元のそれが不老のものではなくなり(プレインズウォーカーだから、以外の理由で不老のキャラクターや長命のキャラクターは元々いる)、振るえる力も弱体化した(昔に比べれば、であり、多くのプレインズウォーカーはその知識や経験を有効活用している)。
善人悪人の程度の差はあれど、基本的には傍若無人。長い目で物事を見すぎて、定命のものからしてみるとその考えを推し量ることが難しい。
・新世代のプレインズウォーカー
『ローウィン』ブロック以降、カード化されることとなったプレインズウォーカー。
『アラーラ』ブロック以降は、各セットに収録されたプレインズウォーカーがストーリーの中心となっている。
彼ら/彼女らの多くは、「人間/亜人としての(魔術師や戦士、獣使いやアーティファクト使いなどのファンタジー世界の住人の)能力+プレインズウォークの能力」の持ち主となる。
『時のらせん』ブロックと『ローウィン』ブロックとの間で世界観の調整が行われた感じである。
『ローウィン』ブロックのストーリーでは新世代のプレインズウォーカーは登場せず、カード化を通して存在をあらわとして世間に定着してから、次の『アラーラ』ブロックより新世代のストーリーが始まった。
・ゲートウォッチ(Gatewatch)
なんやかんやあって縁とか友情の輪が広がって、ゼンディカー次元を危機から救ったプレインズウォーカーたちが、今後どこかの次元が危機に陥ることがあったら協力して事件解決に向けて頑張ろうと誓い合った、そのグループ。
・その他多くの固有名詞
次元の名前
各次元の国名
各次元の各国の都市名や地名
種族名
キャラクター名(プレインズウォーカー・非プレインズウォーカー、カード実装済・未実装、など差はあり)
と多岐に渡るため解説は控える。
カードに書かれた固有名詞が気になったら、「MTG wiki」などで調べてみるのも一興。
・三悪
2011年頃から徐々に定着した、ストーリー上の「(ほぼ勝てない)悪役」。
『アラーラ』ブロックで久しぶりに登場し思いのままに力をふるったドラゴンのプレインズウォーカー「ニコル・ボーラス」。
(最初のカードの収録は1994年発売の『Legends』エキスパンションに遡り、数多の戦いで勝利をおさめ続けてきた世界で最も古くより生きてきたプレインズウォーカー。今までに数千のプレインズウォーカーを屠ってきたと言われており、その間の敗北は片手で数えられるほどしかない)
『ゼンディカー』ブロックの楽しい雰囲気を一変、『エルドラージ覚醒』であっという間に次元を崩壊の危機に陥れた「エルドラージ三神」。
(世界設定的に、次元を滅ぼして歩く能力があるのはもちろんなのだが、それまでの「最大」「最強」のクリーチャー・カードを過去のものにしてしまったインパクトが何より凄かった)
『ミラディンの傷跡』ブロックで、ミラディン陣営に勝利し、次元を塗り替えるのに成功した「ニューファイレクシア」。
(1996年発売の『ウェザーライト』から2001年発売の『アポカリプス』まで続いた、ウェザーライト号のクルーとウルザたち数多の旧世代プレインズウォーカーたちが、多くの犠牲を払いながらファイレクシアを打ち倒すまでのストーリー、通称ウェザーライトサーガ。滅んだと思われたファイレクシアの油の一滴が、『ミラディン』ブロックの舞台や登場人物を――主人公を含めて――黒に塗り替え、『時のらせん』ブロックの主人公の一人の死をも招いた)
従僕させるか虫けらのように扱ってくるボーラス様(個)、意思疎通不可能ですべてに滅びをもたらすエルドラージ(種族)、油によって存在を塗り替えてしまうファイレクシア(次元名、あるいはその次元に棲まう者たち)。被害の出方はちょっとずつ違うけど、どれもろくでもないよ。
しばらく放置されるか、ストーリー上の都合で主人公サイドを負かしたい時だけ出てくるだろうと思われていたが、(主人公サイドの敗北を何度か繰り返しつつ)このうち2つは2020年までに一時的な決着がついている。
あとは、カーンがいつニューファイレクシアに戻るか、かな。
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Step1-1.ネットでの調べもの
2021年7月4日 MTG Tips的なもの■ Magic:The Gathering日本公式ページ
https://mtg-jp.com/
公式の情報を大切に。
同・公式Twitterアカウント
https://twitter.com/mtgjp
同・MTGアリーナ日本公式Twitterアカウント
https://twitter.com/MTGArenaJP
使用例)新製品情報を得よう。カードリストも!
普通にお知らせに新製品の情報が掲載されるのでそれを見よう
カード・ギャラリーのように、カードリストも更新される。ネットのSNSやまとめサイトなどでも多数の情報が出回っているが、場合によってはフェイクカード(偽情報)の場合もあるので、公式の情報以外はあまり鵜呑みにしないように
2021年7月4日時点では、『フォーゴトン・レルム探訪』の収録カードが、カード・ギャラリーで日々更新されている。
https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/card-image-gallery/huogotonrerumutan-fang
使用例)大会情報検索
「EVENTS」の[店舗イベント検索]は比較的よく使う
認定大会を開催しているショップさんが都道府県別ですぐに調べられる。
また、初心者さんや、Arenaはやっているけれど実際に現物のカード未経験者さんなどは、ティーチングキャラバンがお勧め。
使用例)コラム
・新製品の開発秘話
・世界観の説明
・流行デッキ情報
など、多くのコラムが掲載されている。知らなくても遊べるけれど、知っているとカードを見る目が変わったりして楽しさが増すよ!
参考)TwitterのMTG日本語公式ハッシュタグは「#mtgjp」
その他、プロツアー(プレイヤーツアー、ミシックチャンピオンシップ)などの大型大会や新製品情報なども、専用のハッシュタグを使ってツイートされていることもある。
■ Gatherer
カードの検索に!
https://gatherer.wizards.com/Pages/Default.aspx
英語版のカードをもらったけれど、これ日本語だと何て書いているんだろう?
という時なんかにはこれでチェック(するのが本来は正しい)
■ MTG whisper
http://whisper.wisdom-guild.net/
カードの検索に!
WotC公式のサービスではありませんが、正直、条件付きの検索はこちらの方がしやすいです(同等の性能のスマートフォン/iPhoneアプリも多数あります)
例)スタンダードで「猫」デッキを作りたい。
・「サブ・タイプ」から「猫/Cat」を選択
・「フォーマット」で「○スタンダード」にチェック
・[検索]を実行
参考)「カード本文」に「猫」と入れて検索することで、
「あなたのコントロールする猫は+1/+1修整を得る」というような強化カード、
「猫・クリーチャー・トークンを生成する」というカードなども検索できる。
ただし、「戦場に出る際にクリーチャー・タイプを選ぶ」能力を持ったカードなど、相性が良いカードは他にも多数あることがあるので、カード一覧を眺めるなど、情報収集手段は広く持ちましょう。
例)「統率者戦で黒緑のエルフデッキ作りたいけれど、二色の伝説のエルフって何がいるかな?」
・色で「□ 黒」と「□ 緑」にチェック。「必ず多色を含む」を選択
・「サブ・タイプ」から「エルフ/Elf」を選択
・「特殊タイプ」で「伝説の」を選択
参考)ただし、これだと「マナコストに緑を含み、起動コスト(や誘発型能力のマナ支払い等)に黒のマナ・シンボルを含む伝説のエルフ」
「マナコストに黒を含み、起動コスト(や誘発型能力のマナ支払い等)に緑のマナ・シンボルを含む伝説のエルフ」が引っかからないので注意。
また、「多相」持ちなどが求めている能力を持っていることもあるので、検索結果だけを信じ込まない事。
■ MTG wiki(日本語)
http://mtgwiki.com/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8
ユーザによる情報の蓄積ページ。
wikipedia等と同様、「情報の真偽性は保証されていません」。ご利用は自己責任で。
とは言え、悪質な編集者がいない限りそこまで変な内容に更新されていることもないし、アクティブなwikiページは悪質な改ざんに対する修正も早いので、そんなに神経質になる必要はないかと思われます。
「主にスタンダードでしか使われなかった(スタンダードでも使われなかった)、古いカード」の評価が古いままのことが多いのはご愛敬。
個別評価(というかカード一覧)と、構築済みデッキのページを個人的にはよく使っている(使っていた)けれど、使い方は様々。
とあるカードセットのカード一覧が見たい時なんかには、
「テーロス還魂記 個別評価」などとGoogle先生に聞くと、このサイトに直行できるよ。
■ WONDER シングルカード価格データベース
http://wonder.wisdom-guild.net/
価格サイト。と言っても先に挙げたWhiperの別ページです。
遊ぶ上では紹介する必要はないんですが、初心者さんがトレードを行う際の目安になるように。自衛目的で参考にする分には良いかなと、と。
※注意!
・通販を行っているショップを網羅しているわけではありません(登録式)
・「最安値~平均~最大値」などと載っていますが、最安値は「状態:PR(POOR=プア)」「状態:HP(Heavy Played=ヘビープレイド)」など、非常に傷んだ状態の参考値だったりします。気を付けましょう
・平均だけ見ると、「ショーケース枠」「版違い」「特殊な構築済みセットに収録された特殊な絵柄のカード」などの値段を含めた平均で、相場より高かったり安かったりする場合もあります。気を付けましょう
というわけで、これもあくまで参考に。
トレードの際の目安にできたら良いな、程度で留めておきましょう。
ついでに、トレードや買い物の注意点
・【重要】匿名の相手からの購入はトラブルの元。基本的には控えた方が賢明
特に高額カードは。
ネットサービスのオークションサイトやフリーマーケットサイトでも、偽造品が届いたりなんて話はしょっちゅう耳にします。
有効活用している人もいっぱいいますけれど、そういう被害報告もあるってことは心に留めましょう。
・トレードはルールを守って
店内でのトレードを禁止しているショップもあります。そういう場所でのトレードは控えましょう。
店内デュエルスペースでのトレードOKのショップもありますが、「金銭が絡むトレードは禁止」という場所もあります。こういう場所では、絶対に不要な金銭を卓上に出さないようにしましょう。『MTG』関係なく、ショップへの出入り禁止などを言い渡される可能性があります。
友人知人と自宅で交換するのはまったく問題ありません。Win-Winの関係を築いていきましょう。
・トレードは、互いに納得していれば多少の誤差は織り込む
ショップの値段を参考に10円単位で帳尻合わせようとする人なんかもしますが、気にするだけ無駄です。どの価格をベースにするかでずれが生じて大変ですし。
1000円のカード1枚と200円のカード4枚のトレードとか、(互いに納得しているなら)さすがに十分でしょう。
翌週には、前者が700円になっているかもしれないし、後者が1枚300円になっているかもしれない。
・カードの値段の上がり下がりを気にしない、落ち込まない
前の例で、翌週に前者が1200円になったかもしれないし、後者が150円になったりするかもしれない。
「トレードして損したかな?」「相手が損したようだけれど、トレードしてよかったのかな?」などと考えるかもしれませんが、気にする必要はまったくありません。
トレード直後でそのカードの価格に敏感になっているだけで、他のパックから出たカードも、シングル買いしたカードも相場は変動しています。
所有しているカードすべての相場をいちいち気にしても仕方ないでしょう。上がったカードがあれば下がったカードもある。それぞれ入手手段が違っているだけです。
翌々週、あるいは翌月にはそれらがどうなっているかは、誰にも分かりません。
欲しいカード、使いたいカードを手に入れたなら、それを使って楽しく遊びましょう(・▽・)
参考)「先週トレードしたあのカード値上がったねー」くらいの話題は、世間話の範疇ですし、その流れで「トレード上手いねえ」くらいの軽口叩くくらいなら良い仲でしょう。
ただし、「~だから追加で何か欲しいな」などと言う人とは、今後トレードしない方が良いでしょう。トラブルになりやすい人です。
前述の通り、それが翌々週値下がりするかもしれません。そうなったら何か返してもらえるのか? 翌月に乱高下したらどうなる?
と、トレード後が煩わしくなります。
・あまり親しくない人とのトレードはその場で交換を終える(せめて電話番号を知っていて、電話をかけるのに躊躇しない程度の仲ならたぶん大丈夫)
前述の通り、シングルカード相場は毎日変わっています。
「来週の大会で会った時に《○○》を渡す」という約束で片一方だけが現物を渡すと、渡したカード、渡される予定のカードの値段が大きく変動した時などにトラブルが起こりえます。
「値段は水物」と理解がある人ならこういう問題は起こりませんが、そうだとしても連絡を取る手段がないと、どちらかに急な出張、病気療養などが発生した時にお互いに不幸になります。
・最安値でなくとも「欲しいカード」「使うカード」は買って良いよ
ショップに行ったら店頭に欲しかったカードがあった。
価格サイトの平均値より100円高い。
気にしないで買いましょう。
使うんでしょ?
値段比較の手間、通販ショップのサイトチェックの手間、送料等々織り込むと、その場で手に入れた方が満足度が高いです。買いましょう。
特に、それが大会に参加したり普段買い物をしているショップさんなら、売上貢献のためにも、買いましょう。
後から安い店を見つけても、いつ在庫補充されたものかも分からないし、気にしないこと。
参考)「安いものを購入したという買い物は満足度が高い」
というのは紛れもない事実なので、近場のショップを何件か巡って出会った「欲しかったカードが安い」は大変よいものです。
価格の比較を止めるわけではありませんので、時間がある時にはぶらぶらショッピングしましょう。グランプリ会場のショップ巡りも楽しいものです。私もよくやります。
すぐ使うわけではないけれど「安かったら欲しいカード」という存在があるのも間違いないです。掘出しものに喜びましょう。
・安くても「使わないカード」は買わない
すっごい掘出しものがあると、つい買ってしまう。その気持ちは分かります。
でも、使わないカード溜め込んでも仕方ないですよ?
値段は水物、デッキの流行り廃れがあって、上がるかもしれないけれど、一度も使わないまま気付いたらすっごい下がっているかもしれないですよ?
特価セールが開催されていて安いことには納得できても、「好き好んで食べない食べ物」「見る気のない映画のDVD」「おしゃれな電化製品」とか、いちいち買わないでしょう?
使わないものを購入するなら、それを貯蓄しておいて、次のカードセットに収録されるであろう欲しいカードを買おう?
「すぐ使わないけれど、いずれ使う当てがある」(新しいデッキを作ろうと思っていて、あるいは今持っていないフォーマットのデッキを将来作ろうとしていて、そのキーカード)なら、前述の「安かったら欲しいカード」にカテゴリされるので、買って良いものです。
「○○さんが欲しがっていたから、トレードできないかな?(引き取ってもらえないかな?)」くらいの当てがあるならギリギリセーフ。と考えると、結局買ってしまう。分かる。そしてだいたい「ごめん、別でもう買っちゃった」とか言われて自分のトレード用バインダの肥やしになる。
私? 掘出しものが、持っていない唯一無二の能力のカードだったり再録禁止カードだったら、使うあてがなくても買うよ? ( ゚∀゚) アハハハハノヽノヽノ \ / \ / \
ショップさんの売り上げに貢献しないとね!(自分を騙している――わけではない。きっと。多分。おそらくそう)
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2021年7月4日時点では、『フォーゴトン・レルム探訪』の収録カードが、カード・ギャラリーで日々更新されている。
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使用例)大会情報検索
「EVENTS」の[店舗イベント検索]は比較的よく使う
認定大会を開催しているショップさんが都道府県別ですぐに調べられる。
また、初心者さんや、Arenaはやっているけれど実際に現物のカード未経験者さんなどは、ティーチングキャラバンがお勧め。
使用例)コラム
・新製品の開発秘話
・世界観の説明
・流行デッキ情報
など、多くのコラムが掲載されている。知らなくても遊べるけれど、知っているとカードを見る目が変わったりして楽しさが増すよ!
参考)TwitterのMTG日本語公式ハッシュタグは「#mtgjp」
その他、プロツアー(プレイヤーツアー、ミシックチャンピオンシップ)などの大型大会や新製品情報なども、専用のハッシュタグを使ってツイートされていることもある。
■ Gatherer
カードの検索に!
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英語版のカードをもらったけれど、これ日本語だと何て書いているんだろう?
という時なんかにはこれでチェック(するのが本来は正しい)
■ MTG whisper
http://whisper.wisdom-guild.net/
カードの検索に!
WotC公式のサービスではありませんが、正直、条件付きの検索はこちらの方がしやすいです(同等の性能のスマートフォン/iPhoneアプリも多数あります)
例)スタンダードで「猫」デッキを作りたい。
・「サブ・タイプ」から「猫/Cat」を選択
・「フォーマット」で「○スタンダード」にチェック
・[検索]を実行
参考)「カード本文」に「猫」と入れて検索することで、
「あなたのコントロールする猫は+1/+1修整を得る」というような強化カード、
「猫・クリーチャー・トークンを生成する」というカードなども検索できる。
ただし、「戦場に出る際にクリーチャー・タイプを選ぶ」能力を持ったカードなど、相性が良いカードは他にも多数あることがあるので、カード一覧を眺めるなど、情報収集手段は広く持ちましょう。
例)「統率者戦で黒緑のエルフデッキ作りたいけれど、二色の伝説のエルフって何がいるかな?」
・色で「□ 黒」と「□ 緑」にチェック。「必ず多色を含む」を選択
・「サブ・タイプ」から「エルフ/Elf」を選択
・「特殊タイプ」で「伝説の」を選択
参考)ただし、これだと「マナコストに緑を含み、起動コスト(や誘発型能力のマナ支払い等)に黒のマナ・シンボルを含む伝説のエルフ」
「マナコストに黒を含み、起動コスト(や誘発型能力のマナ支払い等)に緑のマナ・シンボルを含む伝説のエルフ」が引っかからないので注意。
また、「多相」持ちなどが求めている能力を持っていることもあるので、検索結果だけを信じ込まない事。
■ MTG wiki(日本語)
http://mtgwiki.com/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8
ユーザによる情報の蓄積ページ。
wikipedia等と同様、「情報の真偽性は保証されていません」。ご利用は自己責任で。
とは言え、悪質な編集者がいない限りそこまで変な内容に更新されていることもないし、アクティブなwikiページは悪質な改ざんに対する修正も早いので、そんなに神経質になる必要はないかと思われます。
「主にスタンダードでしか使われなかった(スタンダードでも使われなかった)、古いカード」の評価が古いままのことが多いのはご愛敬。
個別評価(というかカード一覧)と、構築済みデッキのページを個人的にはよく使っている(使っていた)けれど、使い方は様々。
とあるカードセットのカード一覧が見たい時なんかには、
「テーロス還魂記 個別評価」などとGoogle先生に聞くと、このサイトに直行できるよ。
■ WONDER シングルカード価格データベース
http://wonder.wisdom-guild.net/
価格サイト。と言っても先に挙げたWhiperの別ページです。
遊ぶ上では紹介する必要はないんですが、初心者さんがトレードを行う際の目安になるように。自衛目的で参考にする分には良いかなと、と。
※注意!
・通販を行っているショップを網羅しているわけではありません(登録式)
・「最安値~平均~最大値」などと載っていますが、最安値は「状態:PR(POOR=プア)」「状態:HP(Heavy Played=ヘビープレイド)」など、非常に傷んだ状態の参考値だったりします。気を付けましょう
・平均だけ見ると、「ショーケース枠」「版違い」「特殊な構築済みセットに収録された特殊な絵柄のカード」などの値段を含めた平均で、相場より高かったり安かったりする場合もあります。気を付けましょう
というわけで、これもあくまで参考に。
トレードの際の目安にできたら良いな、程度で留めておきましょう。
ついでに、トレードや買い物の注意点
・【重要】匿名の相手からの購入はトラブルの元。基本的には控えた方が賢明
特に高額カードは。
ネットサービスのオークションサイトやフリーマーケットサイトでも、偽造品が届いたりなんて話はしょっちゅう耳にします。
有効活用している人もいっぱいいますけれど、そういう被害報告もあるってことは心に留めましょう。
・トレードはルールを守って
店内でのトレードを禁止しているショップもあります。そういう場所でのトレードは控えましょう。
店内デュエルスペースでのトレードOKのショップもありますが、「金銭が絡むトレードは禁止」という場所もあります。こういう場所では、絶対に不要な金銭を卓上に出さないようにしましょう。『MTG』関係なく、ショップへの出入り禁止などを言い渡される可能性があります。
友人知人と自宅で交換するのはまったく問題ありません。Win-Winの関係を築いていきましょう。
・トレードは、互いに納得していれば多少の誤差は織り込む
ショップの値段を参考に10円単位で帳尻合わせようとする人なんかもしますが、気にするだけ無駄です。どの価格をベースにするかでずれが生じて大変ですし。
1000円のカード1枚と200円のカード4枚のトレードとか、(互いに納得しているなら)さすがに十分でしょう。
翌週には、前者が700円になっているかもしれないし、後者が1枚300円になっているかもしれない。
・カードの値段の上がり下がりを気にしない、落ち込まない
前の例で、翌週に前者が1200円になったかもしれないし、後者が150円になったりするかもしれない。
「トレードして損したかな?」「相手が損したようだけれど、トレードしてよかったのかな?」などと考えるかもしれませんが、気にする必要はまったくありません。
トレード直後でそのカードの価格に敏感になっているだけで、他のパックから出たカードも、シングル買いしたカードも相場は変動しています。
所有しているカードすべての相場をいちいち気にしても仕方ないでしょう。上がったカードがあれば下がったカードもある。それぞれ入手手段が違っているだけです。
翌々週、あるいは翌月にはそれらがどうなっているかは、誰にも分かりません。
欲しいカード、使いたいカードを手に入れたなら、それを使って楽しく遊びましょう(・▽・)
参考)「先週トレードしたあのカード値上がったねー」くらいの話題は、世間話の範疇ですし、その流れで「トレード上手いねえ」くらいの軽口叩くくらいなら良い仲でしょう。
ただし、「~だから追加で何か欲しいな」などと言う人とは、今後トレードしない方が良いでしょう。トラブルになりやすい人です。
前述の通り、それが翌々週値下がりするかもしれません。そうなったら何か返してもらえるのか? 翌月に乱高下したらどうなる?
と、トレード後が煩わしくなります。
・あまり親しくない人とのトレードはその場で交換を終える(せめて電話番号を知っていて、電話をかけるのに躊躇しない程度の仲ならたぶん大丈夫)
前述の通り、シングルカード相場は毎日変わっています。
「来週の大会で会った時に《○○》を渡す」という約束で片一方だけが現物を渡すと、渡したカード、渡される予定のカードの値段が大きく変動した時などにトラブルが起こりえます。
「値段は水物」と理解がある人ならこういう問題は起こりませんが、そうだとしても連絡を取る手段がないと、どちらかに急な出張、病気療養などが発生した時にお互いに不幸になります。
・最安値でなくとも「欲しいカード」「使うカード」は買って良いよ
ショップに行ったら店頭に欲しかったカードがあった。
価格サイトの平均値より100円高い。
気にしないで買いましょう。
使うんでしょ?
値段比較の手間、通販ショップのサイトチェックの手間、送料等々織り込むと、その場で手に入れた方が満足度が高いです。買いましょう。
特に、それが大会に参加したり普段買い物をしているショップさんなら、売上貢献のためにも、買いましょう。
後から安い店を見つけても、いつ在庫補充されたものかも分からないし、気にしないこと。
参考)「安いものを購入したという買い物は満足度が高い」
というのは紛れもない事実なので、近場のショップを何件か巡って出会った「欲しかったカードが安い」は大変よいものです。
価格の比較を止めるわけではありませんので、時間がある時にはぶらぶらショッピングしましょう。グランプリ会場のショップ巡りも楽しいものです。私もよくやります。
すぐ使うわけではないけれど「安かったら欲しいカード」という存在があるのも間違いないです。掘出しものに喜びましょう。
・安くても「使わないカード」は買わない
すっごい掘出しものがあると、つい買ってしまう。その気持ちは分かります。
でも、使わないカード溜め込んでも仕方ないですよ?
値段は水物、デッキの流行り廃れがあって、上がるかもしれないけれど、一度も使わないまま気付いたらすっごい下がっているかもしれないですよ?
特価セールが開催されていて安いことには納得できても、「好き好んで食べない食べ物」「見る気のない映画のDVD」「おしゃれな電化製品」とか、いちいち買わないでしょう?
使わないものを購入するなら、それを貯蓄しておいて、次のカードセットに収録されるであろう欲しいカードを買おう?
「すぐ使わないけれど、いずれ使う当てがある」(新しいデッキを作ろうと思っていて、あるいは今持っていないフォーマットのデッキを将来作ろうとしていて、そのキーカード)なら、前述の「安かったら欲しいカード」にカテゴリされるので、買って良いものです。
「○○さんが欲しがっていたから、トレードできないかな?(引き取ってもらえないかな?)」くらいの当てがあるならギリギリセーフ。と考えると、結局買ってしまう。分かる。そしてだいたい「ごめん、別でもう買っちゃった」とか言われて自分のトレード用バインダの肥やしになる。
私? 掘出しものが、持っていない唯一無二の能力のカードだったり再録禁止カードだったら、使うあてがなくても買うよ? ( ゚∀゚) アハハハハノヽノヽノ \ / \ / \
ショップさんの売り上げに貢献しないとね!(自分を騙している――わけではない。きっと。多分。おそらくそう)
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https://northernwind.diarynote.jp/202107042148378353/
Step1.そもそも『MTG』ってどんなゲーム?
2021年7月4日 MTG Tips的なもの<ゲームの目的>
・対戦相手とゲームを行い、これに勝利すること。
※基本的にはあなたと対戦相手の1VS1の、二人で遊ぶゲームとなる。
<ゲームの準備>
・必要分カードを揃える。あなたが選択したそのカードの束をデッキと呼ぶ。
・デッキは60枚以上の必要がある。
・基本土地・カードを除き、同じカードは最大4枚までしかデッキに加えることができない。
・基本土地・カードとは《平地》《島》《沼》《山》《森》の5種類である。
Step2で説明するが、通常、デッキに採用するカードの内40%程度は土地カードである必要がある。
※ 初心者講習会などに参加すると、すぐに対戦可能なお試し用のデッキがもらえるよ!
※ 改造を前提とした練習用の構築済みデッキ(プレインズウォーカー・デッキ)や、すぐに大会参加することを前提とした構築済みデッキ(チャレンジャー・デッキ)なども販売しているので、興味があったらショップに行って店員さんに聞いてみよう。
<ゲームの勝利条件(①~④のいずれかをもって、勝利となる)>
①対戦相手のライフを0以下にする。
各プレイヤーの初期ライフは20点である。
②対戦相手が山札切れを起こす。
プレイヤーが自分の山札(ライブラリー)からカードを引こうとして山札が0枚のため引けなかった時に、そのプレイヤーは敗北する。
③その他、特殊なカード(「あなたはゲームに勝利する」「そのプレイヤーはゲームに敗北する」と書かれたカード)を使用する。
たいていは達成が困難なことが書かれている。
④対戦相手が投了する。
(勝敗が目に見えてあきらかな場合、自分が勝てる手段を失ってしまった場合などに、)プレイヤーはいつでも投了できる。
※ ごく稀に、いずれかの勝利条件と同時に敗北条件を満たすことがある。その場合、そのゲームは引き分けとなる
例1)あなたが残りライフ3点、対戦相手が残りライフ1点の時に、いずれかのプレイヤーが「すべてのプレイヤーに5点のダメージを与える」というカードを使った場合。(この例だと-2点と-4点となり、同時に敗北する。ライフが多い方が勝ち、などとはならない)
例2)あなたが残りライフ3点、対戦相手がライブラリーの残り枚数が2枚の時に、対戦相手が「対象のプレイヤーに3点のダメージを与える。カードを3枚引く」というカードを使った場合。一方は「①ライフが0点以下」になり敗北するが、もう一方は「②カードを引くことを指示されたが、ライブラリーがない状態で引けなかった」を満たしこちらも敗北し、このゲームは引き分けとなる
<マジックの黄金律>
・カードはルールに勝つ
「黄金律」って何?
という人のために補足すると、「原則」とか「基本条件」とか、そんな意味です。
「カードはルールに勝つ」の意味するところは、そのまんまで、「カードに書いてある効果は、基本ルールよりも優先される」ということになります。
これだけだと何のことか分からないと思うので何点か例示。
A.「ルール:アンタップステップに、そのターンの進行プレイヤーのコントロールしているパーマネントをすべてアンタップする」
B.「カードの効果:このアーティファクトはアンタップステップにアンタップしない」
→これはアンタップされない
A.「ルール:土地カードは自分のターンのメインフェイズに、1ターンに1枚しかプレイできない」
B.「カードの効果:あなたはこのターン、追加で土地を1枚プレイできる」
→あなたは2枚目の土地をプレイできる
ある程度馴染んだ人から見れば「当たり前じゃん」と言われるかもしれませんが、未経験者が初めて矛盾を目にすると混乱するものです。
今から始める人は、この黄金律を忘れないようにしてください。
・「できる」(「~する」「~を行う」)と「できない」は、「できない」が優先される
A.「カードの効果:あなたはライフを4点得る」
B.「カードの効果:プレイヤーはライフを得ることができない」
→Bのカード(効果)がある限り、Aの効果でライフを得ることができない
A.「カードの効果:あなたは自分の墓地にあるカードを唱えることができる」
B.「カードの効果:プレイヤーは手札以外からカードは唱えられない」
→B.のカード(効果)がある限り、A.の効果で墓地のカードを唱えることはできない
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https://northernwind.diarynote.jp/202107042148378353/
・対戦相手とゲームを行い、これに勝利すること。
※基本的にはあなたと対戦相手の1VS1の、二人で遊ぶゲームとなる。
<ゲームの準備>
・必要分カードを揃える。あなたが選択したそのカードの束をデッキと呼ぶ。
・デッキは60枚以上の必要がある。
・基本土地・カードを除き、同じカードは最大4枚までしかデッキに加えることができない。
・基本土地・カードとは《平地》《島》《沼》《山》《森》の5種類である。
Step2で説明するが、通常、デッキに採用するカードの内40%程度は土地カードである必要がある。
※ 初心者講習会などに参加すると、すぐに対戦可能なお試し用のデッキがもらえるよ!
※ 改造を前提とした練習用の構築済みデッキ(プレインズウォーカー・デッキ)や、すぐに大会参加することを前提とした構築済みデッキ(チャレンジャー・デッキ)なども販売しているので、興味があったらショップに行って店員さんに聞いてみよう。
<ゲームの勝利条件(①~④のいずれかをもって、勝利となる)>
①対戦相手のライフを0以下にする。
各プレイヤーの初期ライフは20点である。
②対戦相手が山札切れを起こす。
プレイヤーが自分の山札(ライブラリー)からカードを引こうとして山札が0枚のため引けなかった時に、そのプレイヤーは敗北する。
③その他、特殊なカード(「あなたはゲームに勝利する」「そのプレイヤーはゲームに敗北する」と書かれたカード)を使用する。
たいていは達成が困難なことが書かれている。
④対戦相手が投了する。
(勝敗が目に見えてあきらかな場合、自分が勝てる手段を失ってしまった場合などに、)プレイヤーはいつでも投了できる。
※ ごく稀に、いずれかの勝利条件と同時に敗北条件を満たすことがある。その場合、そのゲームは引き分けとなる
例1)あなたが残りライフ3点、対戦相手が残りライフ1点の時に、いずれかのプレイヤーが「すべてのプレイヤーに5点のダメージを与える」というカードを使った場合。(この例だと-2点と-4点となり、同時に敗北する。ライフが多い方が勝ち、などとはならない)
例2)あなたが残りライフ3点、対戦相手がライブラリーの残り枚数が2枚の時に、対戦相手が「対象のプレイヤーに3点のダメージを与える。カードを3枚引く」というカードを使った場合。一方は「①ライフが0点以下」になり敗北するが、もう一方は「②カードを引くことを指示されたが、ライブラリーがない状態で引けなかった」を満たしこちらも敗北し、このゲームは引き分けとなる
<マジックの黄金律>
・カードはルールに勝つ
「黄金律」って何?
という人のために補足すると、「原則」とか「基本条件」とか、そんな意味です。
「カードはルールに勝つ」の意味するところは、そのまんまで、「カードに書いてある効果は、基本ルールよりも優先される」ということになります。
これだけだと何のことか分からないと思うので何点か例示。
A.「ルール:アンタップステップに、そのターンの進行プレイヤーのコントロールしているパーマネントをすべてアンタップする」
B.「カードの効果:このアーティファクトはアンタップステップにアンタップしない」
→これはアンタップされない
A.「ルール:土地カードは自分のターンのメインフェイズに、1ターンに1枚しかプレイできない」
B.「カードの効果:あなたはこのターン、追加で土地を1枚プレイできる」
→あなたは2枚目の土地をプレイできる
ある程度馴染んだ人から見れば「当たり前じゃん」と言われるかもしれませんが、未経験者が初めて矛盾を目にすると混乱するものです。
今から始める人は、この黄金律を忘れないようにしてください。
・「できる」(「~する」「~を行う」)と「できない」は、「できない」が優先される
A.「カードの効果:あなたはライフを4点得る」
B.「カードの効果:プレイヤーはライフを得ることができない」
→Bのカード(効果)がある限り、Aの効果でライフを得ることができない
A.「カードの効果:あなたは自分の墓地にあるカードを唱えることができる」
B.「カードの効果:プレイヤーは手札以外からカードは唱えられない」
→B.のカード(効果)がある限り、A.の効果で墓地のカードを唱えることはできない
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https://northernwind.diarynote.jp/202107042148378353/
一年以上前に、Arenaで初心者人口が増えた頃に、
「昔TPRG仲間向けに書いたTipsを再編集するかー」
と思って手を付けたけれど、公開していなかった粗原稿。
『D&D』コラボで、初プレイの人や復帰者がそこそこいそうなので、公開を目指すことにする。
参考カードが『エルドレインの王権』だったり、『ゼンディカーの夜明け』だったりなので、全面的に差し替えが必要なんですが、
「それを直してからUPしよう」
というと、また公開しないまま時が過ぎそうなので、UPしてから加筆修正することにします。
・「MTG Arena」でチュートリアルを終えた人
・MTG取扱店で開催された「ティーチング・キャラバン」で練習用デッキで基本的なルールを教えてもらった人
というような、「基本的なゲームの流れ」を覚えたばかりの人たちが、
・自分でデッキを組んで遊べるようにしよう。
・できれば、ショップの大会に何回か出て勝ち越しを目指そう。
くらいの目標をクリアできるようになるのをサポートできたら良いな。
という感じです。
とりあえず、ゲームのことも世界観のことも、公式WEBサイトを頼りましょう。
それが一番間違いありません。
https://mtg-jp.com/sitemap/
というか、久しぶりに読み直したら、めっちゃ綺麗にまとまっているな。
初心者獲得、頑張っているんだな……(感動)
Step1とStep2は、再編集かける必要がなくなった気がしてきた。
全部公式のこれらに置き換えても良いな、本当に。
<目次>
Step1.そもそも『MTG』ってどんなゲーム?
https://northernwind.diarynote.jp/202107042150596438/
Step1-1.ネットでの調べもの
https://northernwind.diarynote.jp/202107042206495333/
おまけ①.世界観とか
https://northernwind.diarynote.jp/202107042211035653/
Step2.基本的な用語に目を通しておこう
https://northernwind.diarynote.jp/202107042211571646/
Step2-1.よく使われる俗称や略語紹介(ネットの記事の理解の助けに)
https://northernwind.diarynote.jp/202107042213027945/
おまけ②.プレイ中に耳にするかもしれない単語(あんまり重要ではない)
https://northernwind.diarynote.jp/202107042217057586/
おまけ③.より詳しいルール用語とルール解説
(準備中)
※Tips以上の、細かい用語・より正確な用語を詳しく知りたくなった時に。
ただ、ルールの詳細を知りたくなったなら、たどり着く先は
「総合ルール」
https://mtg-jp.com/gameplay/rules/docs/0006836/
になってしまうので、ルールジャンキーなTRPGプレイヤーさんはこっちに直接行った方が間違いがないかも…?
Step3.デッキを作ってみよう
3-1.デッキのタイプ分け
https://northernwind.diarynote.jp/202107042239277845/
3-2.マナカーブと土地枚数
3-3.色拘束と土地枚数
3-4.デッキのタイプに応じた土地枚数
3-5.クリーチャーのマナ・コストとサイズ差を考えてみる
3-6.実際に構築してみる
Step4.大会に参加してみよう
4-1.大会の種類、大会参加前の下調べ
4-2.大会に参加する時の注意点
4-3.勝利を目指して(経験を積もう
Step5.リミテッド(シールド戦やブースタ・ドラフト)のすゝめ
Step6.初心者からの脱却、中級者を目指して
6-1.戦術と戦略
6-2.想定Killターン
6-3.コンバット
6-4.サイドボーディング
Step7.スタンダード以外のゲームについてざっくりと
----
<注意事項>
ルールは常に更新されているため、このカテゴリの内容が古い状態になっている場合があります。
ここで覚えたことが間違いだと指摘されましたら、各々知識を最新のものにアップデートしていただけますと幸いです。
間違いに気付いた方は教えていただけましたら更新できる範囲で頑張ります。
<奥付的なもの>
Ver0.1 公開日:2021/07/04
「昔TPRG仲間向けに書いたTipsを再編集するかー」
と思って手を付けたけれど、公開していなかった粗原稿。
『D&D』コラボで、初プレイの人や復帰者がそこそこいそうなので、公開を目指すことにする。
参考カードが『エルドレインの王権』だったり、『ゼンディカーの夜明け』だったりなので、全面的に差し替えが必要なんですが、
「それを直してからUPしよう」
というと、また公開しないまま時が過ぎそうなので、UPしてから加筆修正することにします。
・「MTG Arena」でチュートリアルを終えた人
・MTG取扱店で開催された「ティーチング・キャラバン」で練習用デッキで基本的なルールを教えてもらった人
というような、「基本的なゲームの流れ」を覚えたばかりの人たちが、
・自分でデッキを組んで遊べるようにしよう。
・できれば、ショップの大会に何回か出て勝ち越しを目指そう。
くらいの目標をクリアできるようになるのをサポートできたら良いな。
という感じです。
とりあえず、ゲームのことも世界観のことも、公式WEBサイトを頼りましょう。
それが一番間違いありません。
https://mtg-jp.com/sitemap/
というか、久しぶりに読み直したら、めっちゃ綺麗にまとまっているな。
初心者獲得、頑張っているんだな……(感動)
Step1とStep2は、再編集かける必要がなくなった気がしてきた。
全部公式のこれらに置き換えても良いな、本当に。
<目次>
Step1.そもそも『MTG』ってどんなゲーム?
https://northernwind.diarynote.jp/202107042150596438/
Step1-1.ネットでの調べもの
https://northernwind.diarynote.jp/202107042206495333/
おまけ①.世界観とか
https://northernwind.diarynote.jp/202107042211035653/
Step2.基本的な用語に目を通しておこう
https://northernwind.diarynote.jp/202107042211571646/
Step2-1.よく使われる俗称や略語紹介(ネットの記事の理解の助けに)
https://northernwind.diarynote.jp/202107042213027945/
おまけ②.プレイ中に耳にするかもしれない単語(あんまり重要ではない)
https://northernwind.diarynote.jp/202107042217057586/
おまけ③.より詳しいルール用語とルール解説
(準備中)
※Tips以上の、細かい用語・より正確な用語を詳しく知りたくなった時に。
ただ、ルールの詳細を知りたくなったなら、たどり着く先は
「総合ルール」
https://mtg-jp.com/gameplay/rules/docs/0006836/
になってしまうので、ルールジャンキーなTRPGプレイヤーさんはこっちに直接行った方が間違いがないかも…?
Step3.デッキを作ってみよう
3-1.デッキのタイプ分け
https://northernwind.diarynote.jp/202107042239277845/
3-2.マナカーブと土地枚数
3-3.色拘束と土地枚数
3-4.デッキのタイプに応じた土地枚数
3-5.クリーチャーのマナ・コストとサイズ差を考えてみる
3-6.実際に構築してみる
Step4.大会に参加してみよう
4-1.大会の種類、大会参加前の下調べ
4-2.大会に参加する時の注意点
4-3.勝利を目指して(経験を積もう
Step5.リミテッド(シールド戦やブースタ・ドラフト)のすゝめ
Step6.初心者からの脱却、中級者を目指して
6-1.戦術と戦略
6-2.想定Killターン
6-3.コンバット
6-4.サイドボーディング
Step7.スタンダード以外のゲームについてざっくりと
----
<注意事項>
ルールは常に更新されているため、このカテゴリの内容が古い状態になっている場合があります。
ここで覚えたことが間違いだと指摘されましたら、各々知識を最新のものにアップデートしていただけますと幸いです。
間違いに気付いた方は教えていただけましたら更新できる範囲で頑張ります。
<奥付的なもの>
Ver0.1 公開日:2021/07/04